私は何人ものヘルパーさんにお世話になりましたが、みなさん、とんでもなく心根の暖かい方達で、単純に支えてもらうだけではなく、いろんなことを学ばせてもらいました。
ただ、中でも特にお世話になった、と言うより今もお世話になっているヘルパーさんがいます。
スーパーヘルパーさんと呼ばれていたその方が最初にいらした日は、なんかものすごくあちらこちら家中動き回ってくださいましたので、大変に驚きました。
数ヶ月した頃にお風呂の床が汚れている、というのを教えてくれたのもスーパーヘルパーさんでした。
我が家のタンスの中がピカーンと綺麗になったのも、スーパーヘルパーさんのおかげでした。
私が怠けてるとか、気合いが足りないとか、他のお母さんはできてるのにとか、そういう苦しさとも闘っていた時に、私の状況はおかしいと散々励ましてくれたのも、スーパーヘルパーさんでした。
「もっとヘルパー入れてもらいましょう!」と、明らかに業務外のことまで提案してくれました。こういう風に相談してみてですね、と私に手続きの仕方とかもアドバイスしてくれました。
こういう幸運な出会いがあって、私はここまで生きてこられたのだと、心底感謝しかありません。
しかしこのように素敵な心を持ち合わせる方々が、それぞれ幸せな生活を送っていらっしゃるかと言うと、実はそうではありません。
本当にいろんなことを抱えていらっしゃる。
そうしたいろんなことが素敵な人間を作るのだという、矛盾のような、当然のような、そうした事実は確かにあります。
苦労はしてほしくない、けど、そうした優しさや綺麗な心を作るひとつのきっかけは、そうした苦労なのかもしれません。
いろんな方の苦労話を聞く中で、本当に辛い経験の数々に心を痛めてきました。
しかし、そのことが素晴らしい人格を形成する糧になるかもしれないから、頑張って欲しいと思ったり、よくぞ耐え抜いて、生きてくれてよかった、と思うように変化したかもしれません。
心の綺麗で優しいみなさんが、今笑って過ごすことができているといいなと、願わずにはいられません。