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フロリダ半島日記――夕食パーティーと大統領選の感想

2012-11-14 15:59:04 | 日記
先週の6日に大統領選挙の開票の後、ここフロリダだけが結果の出ない州となっていました。しかしついに10日土曜日にオバマ氏がフロリダ州でも勝利をしたというニュースがありました。その夜、レイさんという知人の宅で小さな夕食会があり参加しました。彼の奥さんが得意のイタリア料理のラサニアを準備してくれました。そこにはカナダ人カップルのブルとメリーもいました。ブルは友人のカナダ人弁護士の話を切り出しました。その弁護士によるとアメリカで大統領選挙があるたびに、多くのアメリカ人から問い合わせが来るというのです。何の問い合わせかといえば、“カナダへの移民。移住は容易にできるのか?”ということだそうです。何故このような質問が米国大統領選挙のときに多く寄せられるのでしょうか。それは、投票した大統領候補が当選せず、反対の大統領が選ばれれば、自分の生活に直接に悪影響があるから、それならば隣国カナダに住んだほうがいいと考えるからだそうです。例えば今回の民主党のオバマ氏と共和党のロムニー氏の場合、政策は非常に異なるのです。女性の場合、ロムニー氏は男尊女卑的に見えるようです。ラテン系の人々の場合もロムニー氏の移民政策は厳しすぎると感じるようです。また環境問題を重要視する人々にとっては、共和党の政策には不満を覚えるのです。このような有権者たちは、もしロムニー氏が選ばれれば、アメリカを離れてどこかの国に住みたいと思うというのです。又逆にオバマ氏の経済政策には満足がいかないと感じる共和党寄りの比較的裕福な人々の場合です。そのような人々は、もしオバマ氏が選ばれれば、もっとビジネスチャンスのある国に移住したいと感じるようです。アメリカは民主主義の代表国であり、人々は一般の選挙や特に大統領選挙に対してなみなみならない関心を持っています。大統領選挙戦は1年近くもの間、候補者が死力を尽くして戦い、宣伝は雨あられと国民に降り注ぎます。今回もお互いの誹謗中傷の宣伝がお茶の間まで入り込んでいました。スラッとしたレイさん(ちなみにレイさんは相撲取りのような大男です)の夫人が“コーヒーでいいですか?”と言うのでイエスと答えました。私は本当は紅茶が好きなのですが、皆がコーヒーを飲むなかで、一人紅茶となると夫人にまたお手数をかけると思ったのです。私は出されたコーヒーを飲みながら、日本のNHKという公共放送のテレビ番組のニュースでも、このアメリカ大統領選の模様は盛んに放送されることを話しました。特に印象に残っているのが、アメリカの4歳の少女が、“もうオバマとロムニーのことはウンザリです”と涙を流している映像があったと言ったのです。あの少女の涙の映像は皆知っていて、“へー!日本でもあの映像が流されたのですか?”と驚いていました。あの少女ばかりではなく、アメリカ人はすべて、うんざり、だったようです。ある老人は、“私もあの少女のように泣きたいほどでした”と述懐していました。だから、オバマに投票したのかロムニーに投票したのか、わからないように、大統領選挙については慎重に遠まわしに語ります。もし、例えば誰かがオバマ氏は本当にアメリカで生まれたのか?とかロムニー氏は大金持ちだというけれども、そんなに簡単に億万長者になれるはずがない。ロムニー氏はどこかで不正をしたりしたに違いない、などと切り出したら、途端に、フライド。チキンが猫の群れに投げられたようになり、大変な喧騒が始まるのです。皆、せっかくレイさんが招待してくれて、夫人が美味しいラサ二アを料理してくれたのだから、楽しく愉快な時を過ごそうと配慮しているのです。