タックの庭仕事 -黄昏人生残日録-

断捨離を免れた我が書物たち=『一寸さきはヤミがいい』

山本夏彦 著 『一寸さきはヤミがいい 』
株式会社 新潮社(2003年2月15日 発行)

山本 夏彦 1915 年、東京・根岸生まれ。詩人・山本露葉の三男。少年期に渡仏後、24 歳のとき「中央公論」に『年を歴た鰐の話』(ショボー原作)を発表。2002 年、胃がんの転移により逝去。享年 85。1979 年7月5日号から 2002 10 24 日号まで、「夏彦の写真コラム」を本誌で連載した。1151 回を誇る。著書に『一寸さきはヤミがいい』など。

  ※ 創刊 60 周年記念号『週刊新潮』別冊還暦「亀の甲より年の功」の「煩悩滅却! 快刀
  乱麻の大傑作コラム」筆者紹介から転載

 科学は宇宙の秘密を解き明かす、などと大仰に言うが、余計なお世話である。明日起こる事象を逐一知らされると、我々は良かれ悪しかれ大混乱に陥る。大宇宙の塵芥たるホモ・サピエンス・サピエンスには、予定調和にすがって生きるしか術はない。夏彦の「一寸さきはヤミがいい」は至言と言うべきか。

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