三十万年以上も前に始まった火山活動によってできた屈斜路カルデラ湖は、元は円形だったが、その後、三万年前の溶岩噴出で南東部、湖を背にして右から左に並ぶカルデラ丘、サワンチサップ・マクワンチサップ・アトサヌプリができ、現在の形になったといわれている。
私の父方の祖母(祖父は早世し記憶にない)は長く弟子屈町に住んでいたので、少年の頃からこの山とは馴染みだった。祖母は、帽子山・兜山・硫黄山と称していた。
たまたま、新聞(6月27日付『釧路新聞』第14面)に「自然おもしろワンダーランド」と題してアトサヌプリの記事が載ったので、快晴の空に浮かぶ山(09年7月9日撮影)と霧雨にかすむ山(11年6月18日撮影)を並べてみた。 時折しもエゾイソツツジが満開で、白い絨毯を敷き詰めたようだった。しかし、近年、このハイマツ・エゾイソツツジ・ガンコウランといった高山植物が自生するツツジヶ原は、南側からシラカバの進入に脅かされている。痩せ地や酸性土に耐えられるシラカバの繁殖力は旺盛で、自然のままに放置するか、あるいは自然に手を加えるか。私たちは、いずれエゾイソツツジ保護の対策を迫られるだろう。
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