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安倍首相、インド国会で演説…日印関係強化を訴え

2007年08月23日 | news
 【ニューデリー=中沢謙介】インド訪問中の安倍首相は22日午前(日本時間同日午後)、インド国会で「二つの海の交わり」と題する演説を行い、日印関係強化の必要性を訴えた。インド国会で演説する日本の首相は中曽根康弘、海部俊樹両氏に続いて3人目。


 安倍首相はアジアの現状について「太平洋とインド洋は自由な海、繁栄の海としてダイナミックな結合をもたらし、従来の地理的境界を突き破る拡大アジアが明瞭(めいりょう)な形を現しつつある」と指摘。その上で「今、インドと日本の間に起きつつある変化は前例を見ないものだ」として、両国の関係が文化、経済など様々な面で緊密さを増しているとの認識を強調した。

 日本とインドの連携強化を「自由と民主主義、基本的人権の尊重といった基本的価値と戦略的利益を共有する結合だ」と位置付け、「日本とインドが結びつくことによって、拡大アジアは米国や豪州を巻き込み、太平洋全域にまで及ぶ広大なネットワークへと成長する」と訴えた。首相の持論である日本、米国、インド、豪州の連携構想への理解を求めるものだ。

 このほか、経済連携協定(EPA)の早期締結の必要性や、インドが進めようとしている「デリー・ムンバイ産業大動脈構想」や貨物鉄道開発計画への日本からの支援、インドから毎年500人の青年を招く計画についても表明した。

 首相はさらに、祖父・岸信介元首相が1957年に日本の首相として初めてインドを訪問した際のことに触れ、「時のネール首相は数万の民衆の前で『この人が自分の尊敬する国・日本から来た首相だ』と力強い紹介をしたと祖父に聞かされた。敗戦国の指導者として(祖父は)よほどうれしかったに違いない」と自らの思い出もまじえ、インドへの感謝の気持ちを伝えた。

(2007年8月22日14時36分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20070822i105.htm?from=main1



安倍首相、連携強化呼びかけ インド国会で演説

 【ニューデリー=杉本康士】インド訪問中の安倍晋三首相は22日午前(日本時間同日午後)、インド国会で演説した。「両国の戦略的パートナーシップは自由と民主主義、基本的人権の尊重といった基本的価値と戦略的利益を共有する結合」と評価し、米国やオーストラリアを含めた連携強化を訴えた。午後(日本時間同日夜)にはシン首相との首脳会談に臨む。

 安倍首相は演説で、東アジアと南アジアが従来の地理的境界を超えて結びついた「拡大アジア」が出現していると指摘。基本的価値観を共有する国との連携を目指す日本の「自由と繁栄の弧」構想において、日印関係を「要をなす」と位置づけた。

 その上で、米国とオーストラリアを巻き込んだ太平洋全域におよぶヒト、モノ、資本、知恵のネットワーク構築を主張。海上交通路(シーレーン)の安全確保にも触れ、「志を同じくする諸国と力を合わせつつ、重責を担っていこう」と呼びかけた。

 さらに、安倍首相が提唱した2050年までの温室効果ガス半減目標について「インドとともに取り組みたい」と協力を要請。包括的経済連携協定(EPA)締結への意欲や、デリーを中心にムバンイとコルカタを結ぶ高速貨物専用鉄道への資金援助検討も表明した。

 また、極東国際軍事裁判(東京裁判)で判事を務めたインド出身のパール判事についても言及。戦勝国が事後法により敗戦国を裁くことに疑問を提起し、被告人全員の無罪を主張したことを念頭に「極東国際軍事裁判で気高い勇気を示されたパール判事は、たくさんの日本人から今も変わらぬ尊敬を集めている」と称賛した。

(2007/08/22 14:15)
http://www.sankei.co.jp/seiji/shusho/070822/shs070822000.htm



外務省: インド国会における安倍総理大臣演説「二つの海の交わり」

3.国会演説「二つの海の交わり」


(1)演説内容
  • 太平洋とインド洋という「二つの海」の交わりによって、東アジアと南アジアの融合した新しい「拡大アジア」が出現しつつある。これは、米国や豪州を巻き込み、太平洋全域にまで及ぶオープンで透明なネットワークに成長しうる。
  • 日印両国は、基本的価値と利益を共有するアジアの二大民主主義国家として、その要をなす。
  • 日印両国は、海洋国家としてシーレーンの安全確保に他国とともに取り組む。
  • インドは寛容の精神、民主主義の下での貧困克服・高い経済成長への挑戦という2つの点で世界史に貢献。この2つの点で日本も協力する用意がある。
  • 自然との「共生」を哲学の根幹に据えてきたインドこそ、気候変動問題で先頭に立つにふさわしいとして、インドの前向きな取組を要請。
  • 日印関係は「世界で最も可能性を秘めた二国間関係」であり、「強いインドは日本の利益、強い日本はインドの利益」であるとの認識から、日本はインドの台頭を歓迎。(上記2.に挙げられている具体的施策に言及し)インド経済発展のための支援、日印間の重層的な交流強化の姿勢を強調。

(2)反響
  • 国会は、シン首相、アンサリ上院議長、チャタジー下院議長臨席のなか、上下両院議員によって満席であり立ち見が出るほどの盛況であった。また、アドバニ野党下院リーダー、ジャストワン・シン元外相、グジュラール元首相を始めカピル・シバル科学技術相現職閣僚多数を含む有力な政治家も顔をそろえており安倍総理のスピーチに対するインド側の高い期待が伺われた。
  • 安倍総理のスピーチに対しては、聴衆より随所で30回以上の拍手が起こり、スピーチ終了後は聴衆が総立ちとなるスタンディングオベーションとなった。
  • 演説後、シン首相、アドバニ野党下院リーダー、ムカジー外務大臣等より、総理演説は素晴らしい内容であったとのコメントがあった。

http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/enzetsu/19/eabe_0822.html




日印、安保協力を強化 中国牽制、両首脳が共同声明

 【ニューデリー=杉本康士】安倍晋三首相は22日夜(日本時間同日夜)、ニューデリー市内でシン首相と会談し、来年のシン首相訪日までに2国間の安全保障協力に関する報告をまとめることなどで合意した。経済交流の活発化に加え、安保面での協力強化に踏み込んだのは、著しい経済成長と軍拡を続け、アジア域内で影響力を強めつつある中国を牽制(けんせい)する狙いがあるとみられる。

 両首脳は会談後、日印の2国間関係や安全保障に関するロードマップと、環境・エネルギーに関する2つの共同声明に署名。声明では、日印関係を「基本的価値観を共有し、最も可能性を秘めた2国間関係」と規定し、昨年12月に合意した戦略的グローバル・パートナーシップ具体化のため、多方面にわたる関係強化・深化を目指す姿勢を打ち出した。

 海上共同訓練などによる防衛協力向上の必要性を確認した背景には、インド洋など南西アジア海域で海軍力増強を進める中国の存在がある。中東からの輸入原油の輸送路であるシーレーン(海上交通路)の安全確保は、原油の多くを中東に依存する日印両国にとって死活的に重要な意味を持つためだ。

 一方、地球温暖化対策について、両首脳は京都議定書後の新たな国際的枠組み作りに協力することで一致。シン首相は、2050年までに温室効果ガスを半減させるとの日本提案を評価し、安倍首相は会談後の共同記者会見で「気候変動問題の解決に向け、一定の前進を得た」と強調した。

 経済面では、2010年までに日印間の年間貿易額を200億ドル(06年は85億ドル)へ倍増を目指すことや、経済連携協定(EPA)の早期締結に向けた交渉加速で合意。さらに、日本によるインドへの高速貨物専用鉄道への資金援助の検討を確認した。

 また、シン首相は、民生用原子力技術協力のための米印協定に理解を要請。しかし、安倍首相は「国際原子力機関(IAEA)との査察協定交渉に適切に対応することが不可欠だ」と指摘し、慎重に検討する考えを示した。

 これに先立ち、安倍首相はインド国会で演説し、両国の経済成長を念頭に「強いインドは日本の利益であり、強い日本はインドの利益だ」と強調。また、極東国際軍事裁判(東京裁判)で被告人全員の無罪を主張したインド出身のパール判事に言及し、「たくさんの日本人から尊敬を集めている」と評価した。

日印共同声明骨子

 一、安全保障分野での将来の2国間協力の方向性を検討し、次回首脳会談までに報告するよう指示

 一、2010年までに年間貿易額を200億ドルに増やすよう取り組む。経済連携協定交渉を可能な限り早期に終える。幹線貨物鉄道輸送力強化計画実現に向けた協力継続を期待

 一、北朝鮮による非核化に向けた措置継続の重要性を確認。インド側は拉致問題の早期解決に向けた協力を表明

 一、シン首相は気候変動対策に関する安倍首相の提案を評価。温室効果ガス排出量を2050年までに半減させるとの長期目標については、科学的合意に基づき気候変動枠組み条約でなされる必要性があると強調

 一、両首脳はすべての国が参加する京都議定書後の枠組みと国際的な協調行動への決意を表明(ニューデリー 杉本康士)

(2007/08/23 02:25)
http://www.sankei.co.jp/seiji/seisaku/070823/ssk070823001.htm




首相 パール判事を今でも尊敬

安倍総理大臣は、訪問先のインドのコルカタで、日本の戦争責任が問われたいわゆる東京裁判で被告全員の無罪を主張したインドのパール判事の長男と面会し、「お父様は、今でも多くの日本人の尊敬を集めている」と伝えました。

安倍総理大臣は、21日からインドを訪問しており、23日はインド東部の中心都市コルカタに入りました。コルカタは、日本の戦争責任を問い、A級戦犯を裁いた、いわゆる東京裁判で、戦勝国が敗戦国の指導者らを裁くことを批判し、被告全員の無罪を主張したパール判事が学生時代や裁判官時代を過ごした都市です。

安倍総理大臣は、コルカタ市内のホテルで、パール判事の長男で元弁護士のプロシャント・パール氏と面会しました。この中で、安倍総理大臣は「お目にかかれてうれしく思う。お父様は今でも多くの日本人の尊敬を集めており、日本とインドの関係の礎を築いた1人だ。両国の関係が今後ますます発展するよう全力を尽くしたい」と述べました。

これに対し、プロシャント・パール氏は、昭和41年に父親のパール判事と安倍総理大臣の祖父の岸元総理大臣が面会した時の写真を安倍総理大臣に贈ったうえで「父に対する日本人の愛着と敬意を表してくれたことに感謝したい。末永い日印友好を願っている」と述べました。
(08/23 19:27)
http://www3.nhk.or.jp/news/2007/08/24/k20070823000164.html





中国:安倍首相は「中国排除」訪印演説でメディアが批判

 23日付の中国英字紙、チャイナ・デーリーは安倍晋三首相が日米とインド、オーストラリアの4カ国の連携強化を呼び掛けたインドでの国会演説について「中国なしのパートナーシップを推進」との見出しで批判した。

中国では、民主主義を共有する4カ国の連携を目指す安倍首相の「価値観外交」に強い反発がある。同紙は、民主主義国家の同盟という考えはこの地域の平和と安定に有益でないと指摘。また「中国をライバル視したり、封じ込める試みはうまくいかない」との専門家のコメントを紹介した。

国外の報道を翻訳して転載する新華社系の新聞「参考消息」は、1面トップで「安倍首相は中国を排除して大アジア構築狙う」との見出しを付けて演説内容を伝えた。
(北京・共同)

http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/asia/news/20070824k0000m030047000c.html



2007/08/24-12:53 安倍首相に遺憾表明=パール判事長男面談で-韓国政府

 【ソウル24日時事】韓国外交通商省は24日、安倍晋三首相がインド訪問中に極東国際軍事裁判(東京裁判)で、東条英機元首相らの無罪を主張した故パール判事の長男と面談したことなどに関し、「安倍首相が最近、過去の日本の侵略戦争についての法的責任を認めた極東国際軍事裁判の結果を否認すると解釈される恐れがある発言をしたことに深い憂慮と遺憾を示す」との論評を発表した。
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2007082400445



日印関係で朝日の露骨な社説&パール判事について
http://kukkuri.jpn.org/boyakikukkuri2/log/eid357.html

パール判決を貶めたい勢力
http://ameblo.jp/disclo/entry-10044506024.html

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