シルクロードの核汚染ーNHKのあり方とウイグル問題から

2009年07月14日 | メディア・芸スポ
シルクロードの核汚染ーNHKのあり方とウイグル問題から
2009/07/13 08:42

NHKの台湾偏向番組をめぐる議論の過程というか、延長としてシルクロード番組のあり方がテーマとなりました。

具体的には札幌医科大学教授の高田純氏が先月、「NHKはシルクロードとされるウイグル人の居住地区が中国当局による連続した核兵器爆発実験で汚染されているにもかかわらず、そのことにはなにも触れず、番組を作成して流し、しかも日本人のシルクロード観光を奨励した」という趣旨の公開抗議・質問状を発表したことから、台湾偏向番組が露呈したNHKの特異体質が改めて論議の的となった、といえます。

たまたま新疆ウイグル自治区ではウイグル住民が中国当局の抑圧に抗議して、弾圧され、死者多数を出すという事件が起きて、
ウイグル問題をどうみるかという議論が国際的に広がりました。
その一環としてわが日本の公営放送のNHKはそもそもウイグルをどうみて、どう扱ってきたか、という点にも、関心が向けられたわけです。ウイグルも台湾も、そのあり方を動かす中国という存在をどうみるか、という点で同根のテーマだといえます。

さて、NHKはこの高田教授の質問状に対し、「番組の撮影を行った場所が、核実験によって放射能に汚染された危険地域だったという認識は、放送当時も現在も持っておりません」という回答をしたそうです。

しかしここで注目すべきは1998年にイギリスのチャンネル4というテレビ局が制作して、放映した「シルクロード上の死」というドキュメンタリー番組の存在です。原題はDeath on the Silk Roadです。

この番組は日本では「シルクロードの死神」というタイトルにも訳されましたが、イギリスで放映後、フランス、ドイツなど欧州各国をはじめ、全世界83カ国で放送され、99年には優秀な報道映像作品に贈られる国際的に著名な「ローリー・ペック賞」を受けたそうです。

この「シルクロードの死神」は日本では映像以外ではウイグル問題に詳しい水谷尚子さんの書『中国を追われたウイグル人』(文春新書)で詳しく紹介されています。

中国当局が核兵器開発のために1960年代から90年代まで、ウイグル人居住区の新疆ウイグル自治区内のロプノール地区で40数回の核実験を実行してきたことは周知の事実です。

ドキュメンタリー番組「シルクロードの死神」は、この核実験の結果、地元のウイグル人の間に白血病や悪性腫瘍が異様な高率で発生した実態を伝えています。

水谷尚子さんの著書からその番組の一部の紹介を以下に引用します。

「生まれた時は四肢に異常はなかったが、歳をとるにつれて骨が自然に折れて変形する関節異常の奇病を患った17歳のウイグル人少女が紹介されていた。あまりの痛さに泣き続けるので、母親が身体をさすろうとしたら、踵の骨が飛び出ていた。『痛い。私の足を切って。お母さん、もう死にたい』。救いを求める少女に、母親は為す術がない。『死を待つしかない子供たちに、親は「これは神様の定めた運命なのだ」と説明するしかない』と、悲しいナレーションが入る」

このウイグル地区の放射能の被害の悲劇を長年、調査して、このテレビ番組の制作にも協力したウイグル人医師にアニワル・トフティという人物がいます。地元の病院で働いていた外科医だそうです。

アニワル医師はこの調査活動を理由に中国当局から迫害を受けたとのことです。水谷さんは彼に2006年8月、亡命先のロンドンでインタビューしました。そのとき、アニワル医師は次のような言葉をも述べたそうです。

「被爆国の日本の皆さんに、特に、この悲惨な新疆の現実を知ってほしい。核実験のたび、日本政府は公式に非難声明を出してくれた。それは新疆の民にとって、本当に頼もしかった。日本から智恵を頂き、ヒロシマの経験を新疆で活かすことができればといつも私は考えているけれど、共産党政権という厚い壁がある」

アニワル医師はこう述べると、深い溜息をついて、天を見上げた、そうです。

NHKとしては高田教授への回答から判断する限り、この1998年のイギリスのテレビ番組も、2007年に刊行された水谷尚子さんの著書も「認識は持っておりません」ということのようです。

さて中国のこの核爆発の中心がロプノール地域です。

一方、NHKは次のような宣伝をしています。

あなたが選ぶシルクロード絶景50
これまで放送したNHKのすべてのシルクロード番組の中から選りすぐりの絶景を厳選!
www.nhk.or.jp/silkroad/

この絶景50のうちの20番目が「ロプノール」なのです。

http://komoriy.iza.ne.jp/blog/entry/1128297/




NHKが知らさなかったシルクロードの核汚染ー現地調査の報告から
2009/07/15 12:15

NHKのシルクロード番組が現地の放射能の危険を知らせなかったことがウイグル人弾圧とからんで論議の的になり始めました。
そのシルクロードでの中国による核爆発実験の経緯や結果について詳しく調査してまとめた報告が以下の本です。
著者は札幌医科大学の高田純教授です。
こうした放射能の危険についてNHK当局は「当時も現在も認識がなかった」と言明しているのです。

高田教授はこの書で、1964年から1996年までの中国の核実験により、ロプノール、楼蘭の地域を中心に放射能が広まり、「核の砂」が生じて、世界でも最も危険な地域となっている、と警告しています。
高田教授はウイグル人を主体とする現地の住民19万人がこれまでに放射能関連の障害で死に、129万人が急性放射能障害となった、という統計も発表しています。
この地域にはNHKのシルクロード番組に刺激された形で1980年ごろから日本人の観光客が増え、これまでに合計84万がシルクロードを旅したそうです。
高田教授はこの観光客にも核のハザードがあったと警告しています。

なお高田教授はこの書「中国の核実験」を広島市の平和記念資料館においてもらうよう要請したところ、拒まれたそうです。
http://komoriy.iza.ne.jp/blog/entry/1129934/

NHKシルクロード考??核実験は日本の新聞でも報じられていた
http://komoriy.iza.ne.jp/blog/entry/1137457/

中国核実験で19万人急死、被害は129万人に 札幌医科大教授が推計
「偏向NHK」抗議デモ「中国の核実験」問題にも波及









NHKと中国との関係は?ー『正論』のNHK抗議報告記事から
 古森義久 『正論』8月号

さてこうした経緯から私は短い一時帰国の間に、NHKに対する抗議活動に予期しなかった形で、個人として加わるという結果になった。

想像もしていなかった事態の展開となったが、自分のその行動自体にはまったくためらいも悔いもなかった。

なぜなら問題の番組に強い不満を感じただけでなく、NHKのあり方に対してかねてから批判を抱いていたからである。

とくにNHKの中国への姿勢に対してはその問題点を指摘する記事まで書いていた。

今回の問題の番組も台湾の「反日」を作り上げ、煽り、日本と台湾とのきずなを傷つけるという結果を考えれば、北京政府にとっては大いにプラスとなる。

結果としては中国の意向をくんだような番組と決めつけられても、否定は難しい。

ましてNHKが年来、中国政府と特別に密接な関係を保ち、中国政府が嫌うような内容の報道や論評をほとんどしてこなかったという歴史をみると、今回の番組の偏向についても「中国の意向」というファクターを無視できなくなる。

だからNHKの中国に対する態度がどうかという点は重要なのである。

私は一九九八年後半から二年間、産経新聞中国総局長として北京に駐在した。

その間、NHKのテレビは日本国内とほとんど同じ内容をみることができた。

その間、欧米のテレビ局が頻繁に報じる中国の宗教や民主主義の弾圧、人民解放軍の大軍拡、日本など外国企業への妨害や差別、中国政府内の汚職などのホットニュースはNHKはまず流さないことを知った。

かわりに典型的なNHKの中国報道といえば、チベットのふしぎな薬草の効用、四川省のおいしい麻婆豆腐をつくる家族、広西地区の白ザルの生態といったテーマだった。

民族独立を唱え、テロ活動を頻発させるウイグル人たちが住む新彊ウイグル自治区についてはシルクロード紀行として平和で楽しそうな情景を映し出すだけだった。

これでは中国当局のテレビ局と変わらないと思っていたら、実際にNHKと中国の国営中央テレビ(CCTV)は緊密な一体の関係にあることを知った。

NHKとCCTVが北京でホテルやマンションを経営する合弁企業をつくっていたのだ。

NHKの中国関連番組の作成でもCCTVから組織ぐるみの協力や指導を受け、その映像をそのまま使うことも多いことがわかった。


NHKはその一方、自らの帰属する国である日本に対しては逆に冷たく厳しいという倒錯した側面を有していた。

この傾向は戦後の日本の左翼全体のそれと似ている。

日本という国家の枠組みや、日本人という民族のアイデンティティーの否定や忌避である。

日本の公共放送であるNHKが日本という国の利害を守ろうとはしないという奇妙な体質は二〇〇八年三月、当時のNHK経営委員長の古森重隆氏(富士フィルムホールディングス社長)によって指摘され、批判された。

 NHKの海外向け国際放送では番組作成基準は国連憲章だとされ、日本と外国が利害を対立させる案件についてもとくに日本の立場に重点をおくことはない、というのだった。

 だから竹島や尖閣諸島のような領土紛争のケースでもNHKは日本側にはとくにつかない。

 日本と韓国、あるいは日本と中国の主張を平等に紹介するだけだというのだ。

 なおこの古森氏は私と同じ姓だが、親戚のつながりなど特別な関係はなにもない。

 つまりはNHKは外国向けの放送では日本の国益を一切、主張しないというのだった。

 これに対し古森委員長は「日本の公共放送が諸外国と利害の対立する問題について日本の国益を主張することは当然だ」と強調し、国際放送番組基準では少なくとも日本国憲法を指針とすべきだと提案した。

 私はNHKの「日本否定傾向」がそこまでだとは知らず、びっくりした。

 私も自分の記事などで、国民に受信料支払いを強制する准国営の公共放送が対外的には国益を意識し、擁護するのは当然の責務だと主張した。

 このような日本という国家の概念の忌避と中国当局の意向への密着というNHKの体質の二つの特徴を重ね合わせると、即座に今回のような反日台友好番組ができあがってしまうのだろう。NHKの偏向の根は深い。

http://komoriy.iza.ne.jp/blog/entry/1130651/
http://komoriy.iza.ne.jp/blog/entry/1131623/

NHKはなぜ中国におもねるのか NHKの異様な事業 国営放送との合弁で密着


日本への愛情を傷つけた!NHK台北支局前で台湾人が抗議活動 
NHK台湾支局は中国系資本で運営される親中国的な偏向報道で知られるケーブルテレビ局TVBSの本社ビル内に移転していた!
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-760.html








【日本の息吹 7月号「今月の言葉」】

台湾の日本語世代には反日の人はいない
NHK番組「JAPANデビュー/第一回・アジアの“一等国”」について

                             台湾歌壇代表 蔡 焜燦

 四月五日にNHKの番組「JAPANデビュー」の第一集として、台湾について放映さ
れました。ところが、その反響はというと、台湾の人々を怒らせ、また台湾をサポートし
ている日本のたくさんの方々を怒らせ、NHKにクレームが殺到しているようです。字数
に限りがありますが、以下のことだけは是非お話しておきたいと思います。

 それは、台湾の日本語世代の人達には、反日の人は一人もいないということです。台湾
には、「知日」「親日」そして私の造語で「愛日」、また私の畏友で、台湾川柳会の主宰
であった故李!)璋氏の造語で「懐日」という言葉はあるけれども、「反日」は無いのです。

 後藤新平にしても、番組では悪く評価していましたが、後藤新平は新渡戸稲造を台湾へ
招聘して一九〇一年には、台湾で近代的な製糖工場を造っています。五十年間に二十六の
近代的な製糖工場ができています。この製糖工場は一九六〇年代、七〇年代まで、台湾の
経済を支えてきました。樟脳も昭和十年前後まで日本の樟脳のシェアーは世界の八十五パ
ーセントを占めていました。そのほとんどは台湾で造られていたのです。

 また後藤新平が台湾に来て台北市の地下水道を鉄筋コンクリート造りにしたのは、東京
市よりも早かったのです。

 日本は台湾を五十年間統治しましたが、一九四五年当時の台湾の人の就学率は九十ニパ
ーセントでした。オランダはインドネシアを三百年以上も統治しましたが、就学率は僅か
三パーセントでした。この事実だけでも日本が台湾にどういうことをしたかがお分かりに
なると思います。

 あの日NHKの放映では、日本語世代の人々が皆、反日感情を持っているような報道の
仕方でした。しかしその後で、その内容を覆す事実があらゆる方面から出てきました。ど
うか日本の皆様は、「JAPANデビュー」で捏造歪曲された台湾の歴史を丸呑みにしな
いでください。

 台湾は世界一の親日国家であります。私がいつも言っているのは、台湾と日本は運命共
同体であるということです。台湾がもしあの強権国家に呑まれたら、台湾海峡はあの国の
内海になります。そうしたら日本はどうなりますか? 言わなくても分かると思います。

 これから日台間の絆を次の世代で固めてゆくということが、私達の責任ですから、その
方面でお互いに頑張ってゆきましょう。

さい こんさん
昭和二年台湾中部・清水生まれ。岐阜陸軍航空整備学校奈良教育隊入校。偉詮電子股[人
偏に分]有限公司重事長(会長)。司馬遼太郎の『台湾紀行』に“老台北”として登場。
著書に『台湾人と日本精神』など。

http://www.melma.com/backnumber_100557_4532202/



「最も友好的な国は日本」=その逆は中国-台湾の高校・大学生

 【台北15日時事】台湾の社会福祉団体が高校生や大学生を対象に行った国際観に関するアンケート調査で、台湾の若者の目に日本が最も友好的に映っている実態が明らかになった。一方、経済・貿易関係を中心に中台が急接近する中、若者の中国観はほとんど改善しておらず、政権や一部企業幹部らと民衆の間で認識に大きな隔たりがあることをうかがわせた。
 アンケートは「金車教育基金会」が6~7月に高校生や大学生2000人を対象に行い、86.9%に当たる1738人から有効回答を得た。
 それによると、「台湾に友好的な国はどこか」との質問(複数回答)に日本と答えた人は44.4%で、2年前の前回調査に続きトップ。一方の「友好的でない国」の1位は中国の82.9%で、3回連続で断トツの首位だった。2位はそれぞれ米国(41.6%)と韓国(33.3%)。(2009/07/15-16:43)

http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2009071500640











米メディアも“押し紙”を報道
新聞部数の水増しに海外も注目
【第354回】 2009年07月16日

 実際の購読者数より水増しした部数を販売店に押し売りするのが“押し紙”。媒体の価値が実態以上にかさ上げされ、広告営業の面でも有利になるため、新聞業界で長く続いてきた悪習だ。
 当の新聞社が実数を公表していないため、販売店や関係者の証言に頼るしかないが、大手新聞では地域によって少なくとも1?5割の押し紙があるといわれている。
 押し紙の存在は長くタブー視されてきたが、近年、耐えかねた販売店側が新聞社を相手に訴訟を次々と起こし、徐々に認知度も上がってきている。
 そしてここにきて、海外の有力メディアも注目し始めた。
 米国の有力メディア「クリスチャンサイエンスモニター」が押し紙問題を報道すべく、販売店店主らへの取材を進めているのだ。取材を受けた販売店店主によれば、記者は特に、「日本企業に投資する海外の投資家が押し紙を知らないことを問題視していた」という。
 日本の新聞の広告料金は、水増しされた部数を参考に決められている。海外の投資家がそんな事実を知ったら、自らが投資する日本企業に、新聞社に対して抗議するように促す事態も考えられる。外国人投資家に、もの言う株主が多いのは言うまでもない。
 また、「英語圏での報道をギネスブックの関係者が目にすると困るのは読売新聞」(読売と係争中の販売店店主)との声も。同紙はギネスで、「世界最大の部数」と認定されており、取り消しでもされれば恥をかくからだ。
 さらに、一部の国内テレビ局も取材に動き始めているし、今年の株主総会で押し紙問題について質問した日本人株主もいる。
 これまで知らぬ存ぜぬを通してきた新聞社だが、徐々に外堀が埋められつつあるのだ。
(「週刊ダイヤモンド」編集部 新聞問題取材班)
http://diamond.jp/series/inside/09_07_18_003/










田原氏提訴 有本さん夫妻「なぜ軽々しく、あんなことが…」
2009.7.16 02:00
 テレビ番組での田原総一朗氏の発言に対し、提訴を決断した拉致被害者、有本恵子さん=拉致当時(23)=の父親、明弘さん(81)と母親の嘉代子さん(83)は、「二十数年間闘い続けてきたことを知っていながら、なぜ軽々しくあんなことが言えるのか」と発言に怒りを募らせている。訴訟については「お金のためではない」といい、裁判を通じて拉致問題の早期解決を広く訴えていきたいという。
 田原氏が4月25日の「朝まで生テレビ!」で行った発言をめぐっては、家族会や「救う会」も問題視。5月11日に田原氏とテレビ朝日に抗議文を送付し、同月28日にはNHKと民放でつくる放送倫理・番組向上機構(BPO)に調査と審理を求める申し立てをするなど、抗議活動を繰り返してきた。
 外務大臣や同省幹部は発言内容を否定しているが、田原氏は「ご家族のお心を傷つけたことをおわび申し上げる。情報源は教えられない」とコメントしたものの、発言は撤回しておらず、有本夫妻は「直接の謝罪や情報の真偽についてきちんと説明をしていない」としている。
 北朝鮮側は恵子さんやめぐみさんを「死亡した」としながら、根拠を示していないのが現状。交渉が難航している中で世間の関心が薄れることに危機感を抱いている有本夫妻は、「拉致問題は日本が一丸となって対応していかなければならない。提訴を私たちの新たなメッセージにしたい」と話している。
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090716/kor0907160201001-n1.htm

最新の画像もっと見る