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「広島市教育委員会」の暴挙つづく

2023年06月05日 14時10分03秒 | 一言

 「蝉(せみ)鳴くな正信ちゃんを思い出す」「弟の真白いシャツが眼に残る」。10歳で被爆し亡くなった女の子の俳句です。その母は「原爆忌母呼ぶ声の耳になほ」と。1955年発行の『句集 広島』に収録されています。

 「俳句は戦場のにおいさえも伝える」と語ったのは、俳人の黛(まゆずみ)まどかさん。「『はだしのゲン』もすごく伝わりますよね」とも。その漫画が広島市の学校教材から外されました。「まやかしの時代に入ったのではないか」と危惧します。

 50年前の6月、「はだしのゲン」の連載が始まりました。主人公のゲンは国民学校2年生。作者の中沢啓治さんは被爆当時6歳でした。

 学校の門前で被爆し、家に戻ろうと走りますが、火の海にさえぎられました。路面電車の大通りでガクガクふるえ、「お父ちゃーん、お母ちゃーん」と半狂乱に泣き叫ぶ6歳児。たまたま隣家のおばさんが、顔に無数のガラスが突き刺さった状態ながら声をかけてくれて、母の居場所がわかり、生き延びたのです。

 「六歳だったぼくは、おこったことをありのまま、フィルムのように脳裏に焼き付けました」と書いています。おとなびたゲンの姿には、こんなふうに母を支えたかった、周りの人を助けたかったという思いが込められたのでしょう。リアルな場面を想起するたび、死体の臭いや残酷な光景がよみがえるフラッシュバックに苦しみました。

 それでも悲劇を伝えるためにと描き続けた中沢さん。広島市教育委員会は、その思いを踏みにじるのでしょうか



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