テス君の部屋

観光、旅先での風景や印象に残った事・日常の事などをできる限り写真を付けて気ままに書いていきたいと思っています。

”文学座” №19

2008年03月08日 | 文学座
第42作品目は、”ハムレット”(81年1月17日 大阪毎日ホール)
ウィリアム・シェイクスピア=作(小田島雄志=訳) 江守徹=演出
出演者は、ハムレット=江守徹・オフィーリア=倉野章子・クローディアス=坂口芳貞・
       ガートルード=松下砂稚子・レアティーズ=鷹尾秀敏・ホレーシオ=戸井田稔・ 
       ポローニアス=青木勇嗣・ローゼンクランツ=笠松長麿・ギルデンスターン=伊藤淳一・
       他に石田圭祐・神谷和夫・熟田一久・下村彰宏・森一朗・安達博・清水弘之・外山誠二・
       並木孝夫・高瀬哲朗・松本修・熊切圭子・古坂るみ子・山下清美。

この作品は、江守徹の初演出舞台で、三度目のハムレットを演じた記念すべき舞台です。
これまでの二度は文学座アトリエ公演で、本公演は初めてだと思います。

第43作品目は、”ワーニャ伯父さん”(81年1月26日 大阪厚生年金中ホール)
アントン・チェーホフ=作(川崎 ) 加藤新吉=演出
出演者は、菅野忠彦・新橋耐子・平淑恵・小林勝也・金内喜久夫・七尾伶子・清水幹雄・
       たしろ之芙子・鵜沢秀行。

公演パンフレットの出演者プロフィールから、存在感ある新橋耐子さんを紹介します。
新橋耐子が、座の研究生になったのは昭和43年である。同期には、この舞台で一緒している
鵜沢秀行がいるし、ほかに宇都宮雅代らがいる。
彼女が、水木洋子の『にごりえ』のお力を太地喜和子とダブルでやったのは入団三年目、
座員にも昇格した昭和46年のことだ。
それまでアトリエ公演の『あわれ彼女は娼婦』に出たりしていたが、彼女の存在をまず
くっきりさせたのが、このお力だった。そして翌年、『華岡清洲の妻』の加恵を、客演の
渡辺美佐子とダブルでやる。
彼女の力はこうしてたくわえられ、51年の『夢・桃中軒牛右衛門の』のお浜、同年の
『ハムレット』のガートルードと開花してゆく。後年、『牛右衛門』の作者、宮本研は
「お浜の役をよくふくらませてくれた」と新橋をたたえる文書を書いたが、事実、彼女は、
”それだけのことをやった”のである。

チェーホフの作品は、
74年3月7日大阪サンケイホールで劇団「民芸」の「櫻の園」を鑑賞している。
演出=宇野重吉 出演者は細川ちか子・真野郷子・奈良岡朋子・滝沢修・大滝秀治・米倉斉加年さん等。

81年6月10日大阪サンケイホールで劇団「俳優座」の「櫻の園」も観ている。
演出=千田是也 出演者は岩崎加根子・大塚道子・山本郁子・永井智雄さん他。

82年2月6日文学座の「三人姉妹」も観ている。文学座の公演に関しては後に記述します。


№19の「2」でハムレットの舞台写真をUPしています。

つづく。

       
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”文学座” №18

2008年01月21日 | 文学座
第40作品目は、”復讐するは我にあり”(80年4月23日 大阪毎日ホール)
佐木隆三=作 藤原新平=演出
出演者は、菅野忠彦・高原駿雄・金内喜久夫・鵜沢秀行・坂部文昭・清水幹雄・
      若井俊治・神谷和夫・仲恭司・鷹尾秀敏・森田順平
      矢吹寿子・松下砂稚子・玉井碧・新橋耐子・藤堂陽子・平淑恵・浦谷ひづる

この舞台は、小説「復讐するは我にあり」を作者本人が戯曲にした作品です。
この小説は、直木賞受賞作でもあります。
今村昌平監督が映画化している。

第41作品目は、”乱一かな女覚え書一”(80年8月21日 大阪サンケイホール)
宮本研=作 戌井市郎=演出
出演者は、三津田健・杉村春子・松下砂稚子・倉野章子・平淑恵・矢吹寿子・寺田路恵・
      高橋悦史・小林勝也・角野卓造・金内喜久夫・石田圭祐・小瀬格・青木勇嗣・
      戸井田稔・鷹尾秀敏・笠松長麿・下村彰宏・山名秀の・中川雅子・
      飯原夕佳(子役=劇団ひまわり)・北沢裕美(子役=劇団ひまわり)。

公演パンフレットから、
「明治は近くにあり」と題して演出の戌井市郎氏が文を書いています。
少し紹介します。

・・・・・・省略・・・・・
《乱ーかな女覚え書ー》は、維新後の天皇がためにはじまって、軍人をさんづけにする
下地が敷かれ、それが太平洋戦争のぼっ発まで続いた、つまり日本の近代化の歩みが
そうであったことを知らしめている。
・・・・・・省略・・・・・
ドラマ”乱”の発端は神風連峰起の夜にはじまる。舞台は熊本である。
維新以来、男のドラマが続く。そしてこのドラマは男たちの闘いなのである。
薩長土肥(鹿児島、山口、高知、佐賀)にはわれわれの国を大きく揺がす
主役脇役が入り乱れていた。渦中に女がいる。男たちのドラマが表側なら、
裏側に女たちのドラマも展開するわけである。・・・中略・・・・
言わば女たちのアングルから日本の近代化への足どりを見ようというのが、
作者宮本研氏の意図するところであるようにおもえる。
近くまた、”明治村”に行ってみよう。明治の風物を懐しむ以上に、明治が
近くにあることを実感として感じるいまの時代である。

つづく

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”文学座” №17

2007年12月23日 | 文学座
第38作品目は、”丸山蘭水楼の遊女たち”(80年2月1日 大阪毎日ホール)
井上光晴=作 戌井市郎=演出
出演者は、荒木道子・太地喜和子・二宮さよ子・赤司まり子・梅沢昌代・矢野みち・
山名秀の・平淑恵・富沢亜古・
金内喜久夫・高橋悦史・今福正雄・大出俊・鵜沢秀行・坂部文昭・神谷和夫・
青木勇嗣・鷹尾英敏・加藤武。

この「丸山蘭水楼の遊女たち」は週刊誌に連載された小説です。
公演パンフレットから、作者・井上光晴氏の「丸山蘭水楼余話」をすこし書きます。
今度完結した「丸山蘭水楼の遊女たち」を準備し、書き継ぐ過程で私を困惑させたのは、
長崎の遊郭に関する上辺の資料は整えられていても、日常生活についてのそれが
まったくないことであった。
太夫、店、並と三段階に区別される女郎衆は、一体どんなものを日に何回食べどのような
風呂に入っていたのか。
蘭水楼のモデルにした丸山の花月を取材した折、主人に並女中や下働き女たちの寝起き
する天井裏の部屋に案内していただいたが、そこからまた秘密の屋根伝いに脱出する通路
が隠されていたりして、秘密の構造に驚きながら、五日に客と一度、七日にうちだけ一度
などという、風呂日記をみつけたりして悦にいったものである。
あれこれ調べてみると、文久(1863年)夏、丸山町枡屋抱えの遊女、梅乃は次のような「くらしのつれづれ」を残している。
 ひる、ひじきと豆腐あげ。よる、だいこん菜入りのみそ汁ににざかな。
 あつきにっちゅうにて、だんだんにからだのえんぶんすくのうなりゆく気持。
 いなさ(稲佐)よりもどる藤代、たまぐることを口にす。
 たまぐることとはからだしらべのことなり。もはやとてもいなさには行けず。
 ほうばい(朋輩)にもしかとそのむねつたえるべきと。ろじん(ロシヤ人)はみな、
 びょうきを気にやみ、かみよりゆびさきまでしらべあぐるとか。なにはともあれ、
 からだのことは苦痛なるべし。五島へ五島へみな行きたがるのうたをならう。
 あられなり。以下省略。

第39作品目は、”結婚披露宴”(80年3月6日 大阪厚生年金会館中ホール)
アーノルド・ウェスカー=作 木村光一=訳・演出
出演者は、角野卓造・田中裕子・北村和夫・寺田路恵・小林勝也・三木敏彦・宮崎和命・
たしろ之芙子・早坂直家・七尾伶子・中川雅子・戸井田稔・関輝雄・坂口芳貞・林秀樹・
熊切圭子・西村実由紀・伊藤淳一・石田圭祐・笠松長麿。

今や、演技派女優の田中裕子さんもこの頃は多分文学座の研究生だと思います。

つづく

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”文学座” №16

2007年12月04日 | 文学座
第36作品目は、”地獄のオルフェ”(79年5月28日 大阪毎日ホール)
テネシー・ウィリアムズ=作(訳=鳴海四郎) 木村光一=演出
出演者は、江守徹(バル・ゼビア)・太地喜和子(キャロル・クートリア)
       杉村春子(レディ・トーランス)・新橋耐子(ドリー・ハマー)
       高橋悦史(タルボット保安官)他に七尾伶子・小瀬格・宮崎和命・稲野和子・
       玉井碧・塩島昭彦・松下砂稚子・加藤嘉・川辺久造・矢吹寿子・林秀樹・熟田一久・
       石田圭祐・関輝男・竹下佳男・笠松長麿・早坂直家・麻志奈純子・渡辺里枝。

余談ですが、1960年公開されたマーロン・ブランド主演の映画「蛇皮の服を着た男」
は、この「地獄のオルフェ」を映画化したもの。

第37作品目は、”怒りをこめてふり返れ”(79年12月14日 大阪サンケイホール)
ジョン・オズボーン=作(訳=木村光一) 小林裕=演出
出演者は、江守徹(ジミー・ポーター)・竹下佳男(クリフ・ルイス)・平山真理子(アリソン・ポーター)・
       新橋耐子(ヘレナ・チャールス)・飯沼慧(レッドファン大佐)。

つづく
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”文学座” №15

2007年11月17日 | 文学座
第34作品目は、”道化と愛は平行線”(78年6月24日 大阪サンケイホール)
矢代静一=作 戌井市郎=演出
出演者は、角野卓造・吉野佳子・宇都宮雅代・松下砂稚子・高橋悦史・倉野章子・
       二宮さよ子・林秀樹・高原駿雄・清水幹雄・本山可久子・中川雅子・
       若井俊治
この公演パンフレットに「アトリエの出来たころ」と題して芥川比呂志氏(文豪芥川龍之介の子息)が
文を書いている。書き出しの部分をすこし紹介します。
  文学座のパンフレットに原稿を書く。十何年ぶりに書く。そのことで少し興奮している。
  あのころ私は文学座のパンフレットを編集していた。あのころ、というのは、アトリエ
  が出来たころ、という意味である。
  加藤道夫や加藤治子といっしょに文学座へ入った年に、「アトリエの会」というものが
  出来た。岩田豊雄先生の命名による。「勉強会」と「フランス演劇研究会」と二筋に
  なっていた私演会を、一つにまとめたのである。
  これは、有楽町駅前の毎日新聞社のホールでやっていた。地の利がいい。
  矢代静一にはじめて会ったのも、そのころである。
  ・・省略・・
  「ぼく、俳優座の矢代です」
  「はぁ。文学座の芥川です」
   両方とも、駆け出しだから、まず暖簾を出し合ったのを覚えている。
  翌年、信濃町の稽古場が出来た。
  本公演では上演しにくい前衛的、実験的な芝居をやり、兼ねて演技の練磨にはげむのが
  アトリエの会の主旨であった。理念が先で、建物は後である。矢代が来た。
  新しい稽古場もアトリエと命名された。
  アトリエでの最初の稽古は『娼婦マヤ』であった。
  ・・・・・・・

第35作品目は、”日の浦姫物語”(78年10月3日 大阪毎日ホール)
井上ひさし=作 木村光一=演出
出演者は、杉村春子・菅野忠彦・金内喜久夫・新橋耐子・三津田健・宮崎和命・矢代寿子
       安井裕美・三木敏彦・塩島昭彦・熟田一久・戸井田稔・青木勇嗣・七尾伶子・
       神谷和夫・鵜沢秀行・藤堂陽子・赤司まり子・梅沢昌代

この公演パンフレットにも「四半世紀前のアトリエ」と題して劇作家・矢代静一氏が文を
寄せている。
その最初の部分を紹介します。
  「道化と愛は平行線」を書きあげ、演出の戌井さんと配役について相談した。  
  肝心の主人公辻真一郎がなかなかきまらない。戌井さんが言った。
  「いま、アトリエで、別役実君の『にしむくさむらい』というのをやっている。
  角野卓造君という役者が出ている。見てくれないか」
  早速見に行った。ほんとうに久しぶりのアトリエ見物であった。芝居が始まる。
  四、五分角野君の演技をみただけで、よし、角野君にやってもらおうと心にきめた。
  ・・・・(省略)

つづく

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”文学座” №14

2007年10月27日 | 文学座
第32作品目は、”金木犀はまだ咲かない”(77年12月2日 大阪毎日ホール)
小山祐士=作 木村光一=演出
出演者は、杉村春子・北村和夫・菅野忠彦・金内喜久夫・森田順平・平山真理子・  
       坂口芳貞・松下砂稚子・三木敏彦・七尾伶子・宮崎和命・藤堂陽子・ 
       高原駿雄・林秀樹・三津田健・飯沼慧・戸井田稔・若井俊治・南一恵・
       矢野みち。この舞台では杉村春子さんは二役演じわれている。
この年(1977年)は文学座劇団創立40周年を迎えている。
1977年度の文学座の公演記録
       ”餓餓海峡”(関西地区公演なし)
       ”華々しき一族”(三越・文学座提携特別公演)
       ”女たち-九女八一座の人々-”
       ”かもめ”(関西地区公演なし)
       ”金木犀はまだ咲かない”
そしてアトリエ公演として、
       ”にしむくさむらい”
       ”四ツ木橋哀歌-水神原っぱ物語”がある。
 
第33作品目は、
    ”日本少年 ドン・キホーテに遇う”(78年3月12日 大阪厚生年金中ホール)
飯沢匡=作・演出
出演者は、三津田健・北村和夫・小瀬格・川辺久造・菅野忠彦・江守徹・坂部文昭・
       青木勇嗣・石田圭祐・笠松長麿・早坂直家・
       太地喜和子・稲野和子・八木昌子・神保共子・新橋耐子・三浦真弓・
       赤司まり子・七尾伶子・小畑あや・野坂みどり・伊藤幸子・酒本陽子・
       堀絢子(客演)。

つづく 

       


”文学座” №13

2007年10月06日 | 文学座
第30作品目は、”土曜☆日曜☆月曜”(77年2月8日 大阪毎日ホール)
エドゥアルド・デ・フィリッポ=作(田之倉稔=訳) 木村光一=演出
出演者は、杉村春子・三津田健・田代信子(荒木道子とダブルキャスト)・北村和夫・
     松下砂稚子・菅野忠彦・塩島昭彦・飯沼慧・西岡徳美・坂部文昭・山本道子・
     佐久間定幸・熟田一久・滝村千栄子・仲恭司・神谷和夫・野坂みどり

パンフレットから、”わが家の味・おふくろの味・思い出の味”という質問に
出演者が答えています、その中から西岡徳馬(当時は徳美)さんのコメントを。
  食い盛りの高校生の頃同級生の2/3は昼食を食堂で取ったが、僕は一日も 
  かかさずお袋の弁当だった。「西岡の弁当」と言えば有名で、僕が食べようと
  思うともう空っぽ、ということがよくあった。図々しい奴はおかずのリクエスト
  までした。一番好評だったのは、牛肉ピーマン玉葱マッシュルーム等のケチャップ
  炒めに、ジャガイモの千切りをドライカレーで炒めたのが添えてあるものだった。
  これはA定食と呼ばれ人気があった。なつかしい思い出だ。

第31作品目は、”女たち 九女八一座の人々”(77年9月17日 大阪毎日ホール)
大西信行=作 戌井市郎=演出
出演者は、杉村春子・北村和夫(江守徹とダブルキャスト)・矢吹寿子・稲野和子・
     八木昌子(新橋耐子とダブルキャスト)・神保共子・川畑佳子・二宮さよ子・
     三浦真弓・上野ひろ美・山名秀の・七尾伶子・三津田健・小瀬格・大出俊・
     川辺久造・高原駿雄・西岡徳美・伊藤秀樹・青木勇嗣・鷲尾英敏・
     坂部文昭(加藤武とダブルキャスト)

このお芝居の九女八は実在する人で市川九女八と名乗り”女団十郎”と言われた人です。

つづく



”文学座” №12

2007年10月06日 | 文学座
第28作品目は、”ハムレット”(76年11月9日 大阪毎日ホール)
シェイクスピア・作  木村光一・演出
出演者は、江守徹(ハムレット)・太地喜和子(オフィーリア)・他に金内喜久夫・新橋耐子
       金井大・坂口芳貞・角野卓造・門岳五郎 他。
なお江守徹のハムレットは81年にも江守徹の演出で鑑賞している。
さらに71年に俳優座(山本圭・ハムレット 佐藤オリエ・オフィーリア)
   72年劇団四季(平幹二郎・ハムレット 影万里江・オフィーリア)
   80年も俳優座(礒部勉・ハムレット 山本郁子・オフィーリア)でも観ている。

第29作品目は、”ガラスの動物園”(76年12月11日 大阪サンケイホール)
テネシー・ウイリアムズ・作  長崎紀昭・演出
出演者は、矢吹寿子・吉野佳子・清水幹生・林秀樹。
この作品は、71年にも文学座の公演を観ている。
この時の出演者は、江守徹、田代信子。寺田路恵、高橋悦史さん。

●ものがたり●
 1930年代のアメリカ・・・人々がジャズと酒とセックスに明け暮れながら、
 経済不況の荒波と、近づいてくる戦争の足音におびえていた時代。
 セントルイスの町で靴会社に勤めるトムは、母親のアマンダ姉のローラとの三人暮し。
 父親はずっとむかし家を飛び出して行方がわからず、一家はトムの働きによって支え
られている。
 南部の裕福な家庭に育ったアマンダは、かつての社交界の思い出を忘れられず、
子供たちに見当はずれの夢や期待を抱いている。
 幼ない頃から足が悪いローラは、それを気にするあまり、人前に顔を出すことを異常なほど恐れハイスクールも中途でやめてしまった。現実の社会からは心を閉ざし、
ガラス製の動物を集めて幻想の世界に生きている。
 詩を書くことを好み、人生の夢と冒険にあこがれるトムはこの二人の肉親への愛情と、苛酷な現実生活からの脱出をうながす本能的な心の呼びかけとの間にひきさかれて、 苛立つ暗い毎日を送っている。
 
 そんなある日、婚期のおくれたローラのための結婚相手を見つけようとするアマンダの強引な
 計画によって実現した、トムの友人ジムの来訪。
 ローラは、この青年がハイスクール時代、彼女の初めての憧れの対象であった男であることを
 知って、激しい不安と緊張にうちふるえた・・・・
 (公演パンフレットより転記)

両作品ともパンフレットを持っていないので今回は写真がありません。

つづく 

”文学座” №11

2007年09月18日 | 文学座
第25作品目は、”夢 桃中軒午衛門の”(76年3月16日 大阪サンケイホール)
宮本研・作  木村光一・演出
出演者は、北村和夫・太地喜和子・松下砂稚子・金内喜久夫・門岳五郎・菅野忠彦・
     新橋耐子・角野卓造 他。
この作品もパンフレットを持っていない。

第26作品目は、”マクベット”(76年6月24日 大阪毎日ホール)
ウジェーヌ・イヨネスコ 作(安堂信也・訳) 加藤新吉・演出
出演者は、北村和夫(マクベット)・金内喜久夫(バンコー)・門岳五郎(ダンカン大公)・
     西岡徳美(現・徳馬 マコール)・角野卓造(カンドール)・三宅康夫(グラミス)・
     新橋耐子(ダンカン夫人)・神保共子(夫人の侍女)他に冷泉公裕・鵜沢秀行・
     若井俊治・天野順夫・戸井田稔・森田秀・滝村千栄子・斉藤文枝。
「マクベット」はシェイクスピアの「マクベス」を換骨奪胎してパロディー化したもの。

第27作品目は、”開化草紙 電信お玉”(76年8月26日)
大西信行・作  戌井市郎・演出
出演者は、杉村春子(電信お玉)・田代信子・三津田健・龍岡晋・小瀬格・本山可久子・
     川辺久造・高原駿雄・大出俊・倉野章子・玉井碧・山本道子・坂部文昭・山中貞則・
     田村勝彦・上野ひろ美・伊藤秀樹・青木勇嗣・鷹尾秀敏・田崎真理。
●あらすじ
・・・・維新の改革という大波、もろにかぶって、徳川旗本であった夫・父・そして母や弟まで
亡くした一人の美しい女、このドラマの主人公浅尾多麻は、明治新政府の計画した天皇の
示威宣揚のための巡幸の先になって日本各地を神出鬼没、音にきく電信のごとき素速い怪盗 
と仇名され、官憲の追及を尻目に痛快颯爽の活躍を見せる。
「いいのかい、それで? こんな哀しい世の中生みだすために、徳川譜代の家人はじめ江戸
の人たち、会津の人たち、鉄砲玉に撃たれて死んでいったのかい? 冗談じゃないやね。
それじゃ死んでも死にきれないよ」
江戸ッ子お玉の啖呵が響く。・・・・

つづく。

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