11月に入り、お店のあちこちで、クリスマス商戦が始まっていますね。
10月末に鹿児島へ行きましたが、新幹線の出発まで少し時間があったので、駅のお店でお茶をしていましたが、お店の前には皆さんもよくご存じのキャラクターがサンタクロースの衣装を着て待ち構えていました。
経済効果を挙げるために、多くのお店が、独自の知恵を絞り、クリスマスまで競い合って行かれるんでしょうね。
私は、クリスマスが善くないというのではありませんが、日本人として一つ忘れてはいけない事があるんじゃないか?と思っております。
それは、今でこそ「勤労感謝の日」として規定されている日のことです。
昭和23年に制定された 祝日法 によれば、「勤労感謝の日」を、
『勤労をたっとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう。』
を規定しています。
そもそも、我が国は農業国家であった昔から、神さまに、五穀の収穫を感謝するという習慣がありました。
資料に依れば、飛鳥時代の皇極天皇(35代)の頃から「新嘗祭(にいなめさい)」として、いわゆる収穫祭のようなものが始まったと伝えられています。
敗戦後、GHQにより、国事としての祭典などは切り離されてしまいましたが、伊勢神宮をはじめ、関係する神社に、天皇陛下からの勅旨が使わされて、儀式が執りおこなわれています。
また、皇居でも、天皇陛下が歴代天皇や神々に対して感謝される祭典が執りおこなわれています。
確かに、農業だけが日本の産業ではなく、工業・サービス分野など、我が国を支える産業は拡大しております。
しかし、この日を「収穫祭」という意味合いだけではなく、「おかげさまで一年間、無事に過ごせました」という神さまに対するご報告と、感謝の心の現れと考えることもできるでしょう。
「勤労」と「労働」を一緒に考えてしまいそうですが、私は、うまく表現できませんが違うと思います。
改めて祝日の意義を深く考えながら、大切に過ごしていきたいと思っています。
(文責:横畑雄基)