蕗の季節が来るたびに作りたかった、蕗の砂糖菓子をご紹介します。
蕗は鍋の直径のサイズに切り、水から茹でます。
ゆでたらザルにとって水に浸し、スジをむいたら別な水に漬けていきます。
これでアクが抜けます。



スジを全部むいたらザルにとって流水をかけて水切りし、鍋か炒め用フライパンに入れて、三温糖を加えて混ぜてから火にかけます。水は入れません。
(砂糖の分量は写真の蕗の束に対してお玉2杯くらい使いました。)
すぐに蕗の水分が浸透圧で出てきてたっぷりの煮汁になりますが、強火で煮ていくとさほど時間がかからずに煮詰まっていきます。
ぶくぶくと泡が立ってきたら間もなく煮汁がなくなってきます。


煮汁がほとんどなくなったら火を止めて冷まします。
生の蕗の3分の1くらいに細くなります。


レンジのターンテーブルに、キッチンペーパーを2枚重ねてしいて、蕗を重ならないように並べ、500Wで1分を2回繰り返します。
キッチンペーパーが湿っていたらもう30秒。

ボウルにハサミで3~4センチに切って入れたら三温糖をまぶします。



レンジにかける目安は 500Wで1分を2回、または1分を2回と30秒を1回。
しっとり目に仕上げるなら1分を2回。 これだと気温によってはまぶした佐藤が溶けることがあります。
保存は食品用シリカゲルを入れて密閉容器で保存します。
レンジやキッチンペーパーがなかった時代、どうやって乾燥していたのかが気になりました。
文明の利器を活用することには異論はありませんが、時短、簡単、手軽という便利さが、時に料理の本質をすっ飛ばしてしまっているような気がして、面倒な手間を知っていることは無駄ではなような気がします。
旧知の友人に聞いたところ、蕗ではないけれどレンジのない場所でオレンジピールを作ったとき、ひたすら扇風機の風を当てていたそうです。
自然乾燥は時間も手間もかかるけれど、もしかしたら蕗の中の水分をある程度保ちつつ、表面はしっかり乾燥出来ていて、こちらのほうが上等な仕上がりだったのではないかと思いました。