きんえんSwitter

医者の心の目で日々を綴ります

車内禁煙に

2023年06月07日 | 受動喫煙

喫煙防止教室では、子供たちから色々と質問を受けます。

タバコ煙がいかに危険かということを勉強した子供たちは、自分が置かれている環境は、はたして大丈夫なのだろうかと、不安になるからです。

「親が車を運転している時にタバコを吸っているのだけれど・・・」


非喫煙者や子供にとって、狭い車内でタバコの煙を吸わされることほど、苦痛なことはありませんし、実際、一酸化炭素に代表される様々な毒ガスを吸いこむことになるので、とてもキケンです。

朝の通勤時には、タバコ片手に運転している人をよく見かけますが、たいていみなさん窓を開けています。
吸っている本人でさえ、窓を閉めきって吸い続けるのは難しいくらい、車内の空気は汚れているのです。


イギリス(イングランド、ウェールズ、スコットランド)では、2015-2016年から自動車内での喫煙が法律で禁止されています。
専門家が調査をしたところ、この法律によって、子供たちの受動喫煙の機会が、大幅に減らせていることがわかりました。

また、低収入・低学歴の親を持つ子供たちは、依然、親の吸うタバコの煙を吸わされ続けているという悲しい現実も浮き彫りになりました。

周囲に喫煙者が多い子供たちは、自分自身も将来喫煙者になる可能性がはるかに高くなることも、他の研究でわかっています。


シートベルト着用義務や、運転中の携帯電話やスマートフォンの使用禁止と同じくらい、自動車内・運転中の喫煙を禁止する法律が日本にも必要だと思います。

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