流体機械設計による近未来に役立つエンジニアリング

流体機械設計をベースとして近未来に役立つエンジニアリングを行う株式会社ターボブレードの社長 林 正基の毎日の活動

小型水力発電 渦巻きケーシングフランシス式水力発電機 設計・製作・据付・試運転 事例

2009年07月10日 | 再生可能エネルギー発電タービン

今日は、水力発電用の小型渦巻きケーシング型フランシス式水力発電装置をご紹介致します。

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上写真が小型水力発電機の組立完成時のものです。

入口口径が100mmほどの渦巻き型(スパイラル型)の鋳造ケーシングを使っていますが、全体がかなり小型の水力発電装置となっています。

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全体は小型ですが、ちゃんと水車流量調整用のガイドベーン可動機構は持っており、本格的なタービンとなっています。

そして水車軸発生動力は、Vベルトにより発電機に伝達されますが、写真でお気づきのように実は減速をして発電機を駆動しています。

この水力発電機は工場内の排水残圧を利用した言わば動力回収型水力発電機となっており、その場合の使用水の圧力は高いけれども流量は少ない仕様となっていたので、水車の回転数が高速となっています。

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そして最後の写真は、水車排水側のドラフトチューブを外して動翼ランナとその周りの可変ガイドベーンを見たものとなります。

動翼ランナが相当に小さいことを推察して頂けると思いますが、この小さいランナはかえって仕上げるのが大変で相当な手間がかかったものとなっています。

工場プラントなどでの無駄に捨てられている水の圧力エネルギーを回収して有効に使うことの出来る個所は、まだまだ多数あると考えています。

そのような個所の利用がより推進されることを願っています。

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