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Twitter:@Ruud_whisky

徹底比較 vol.2 【角瓶4兄弟】

2014-12-10 14:19:36 | Whisky Comparison

サントリーが展開する「角瓶」シリーズのレビューが出揃ったところで。


角瓶の歴史、その存在の大きさについてはレビューをご参照ください。
今日では押しも押されもせぬ、サントリー普及帯の大エースとなった角瓶ですが、
元をたどれば日本で最初の12年もの(12年ものを含むだけですが)の高級銘柄でした。
「プレミアム」も登場し、今やシリーズものとして定着した4銘柄を改めてまとめてご紹介。




【角瓶】
多少アルコールの匂いが立つが、バーボン樽由来と思われる、バニラのような甘い香りが多め。
口に含むと初めこそ甘さが引き立つが、途中から悪い意味でのアルコールが目立つ。
正直ロックで引き締めてもどうか、という雰囲気。個人的なオススメはハーフロック。
水割り・ハイボールにすると微かに甘い、飲みやすい酒になるが、面白さには欠ける。


【白角】
洋梨や、パイナップルを感じる、シリーズ中最もフルーティな香り。
口に含み、喉を通す感覚はキレがありドライ。スモーク感は最も薄い。
惜しむらくは後味の悪さで、舌の上に重りを乗せたような、重たい感じがする。
飲み応えには欠けるが、ハイボールにするとさっぱりして非常に飲みやすい。


【角瓶<黒43°>】
他のラインナップと比較して「泥臭い」印象の香り。決して悪いわけではない。
ガツンとくるインパクトはシリーズ随一で、分厚さはないが力強い。
香りも味わいも決して上品ではないが、この価格帯にしてはパワフルで飲み応え十分。
ハイボールではアルコールの嫌味が目立ってしまうため、濃い目で飲みたい。


【プレミアム角瓶】
ショートケーキのような、甘さの端っこに爽やかさが含んだ香り。
まろやかな甘さとややオイリーな口当たりとが相まって、とてもまったりとした飲み口。
加水すると白州系統の風味が伸びてきて、また違った飲みやすさ。
個性は強くないため、あまり薄めるとプレ角ならではの良さが消えてしまう。


【飲み方別(推奨度)】
ストレート・ロック・・・プレ>黒>黄>白
トワイスアップ・ハーフロック・・・プレ>黒>黄>白
水割り(1:2.5)・・・一長一短(どれもベストとは言えない飲み方)
ハイボール・・・白>黄>プレ>黒


【コンセプト】
角瓶を基準にして考えると、白角、黒<43°>はそれぞれ淡麗、濃厚と
対照の方向性を持たせて入り口以降の広がりを持たせ、
プレ角は角瓶と同じ系統の味わいもありながら、深み、余韻で大きく勝り、
シリーズの奥行きを伸ばしながら高級ラインナップへの入り口の役割も担う。

角瓶という不動の柱があるからこそこういった展開ができるのであって、
ニッカがブラックシリーズでラインナップを揃えても同じ結果は得られないでしょう。
良い意味で「広告のサントリー」だからこそできたシリーズの成功かと思います。

もっとも、角瓶の売れすぎで山崎の原酒が大変なことになっていそうですが・・・。


余談ですが、これだけラインナップがよく揃えられているのに対し、商品名が
「角瓶」「角瓶<黒43°>」「白角」「プレミアム角瓶」と、
微妙に統一できていないのはなんでなんでしょうかね。笑


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4 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (新入り)
2014-12-10 20:36:27
面白い試みですね。

無印とプレミアムは飲んだことがありましたが、白と黒には手が出せずにいました。
これを機会に飲んでみようかと思います。
Unknown (先生)
2014-12-11 21:08:53
ブログ更新ありがとうございます。

まだ角シリーズには居酒屋で飲んだ角ハイボール以外手を出せていない自分としては非常に面白い記事でした。

私は白州ハイボールが大好きなため、白州をキーモルトに使用している白角はいつか購入してみたいと考えています。
新白州に近い味わいだったらと期待しています。
返信 (Ruud)
2014-12-11 22:00:38
新入り 様

コメントありがとうございます。
白、黒は値段相応なところもあるものの、それぞれ特徴的で面白い銘柄です。
是非一度お試しください。
返信 (Ruud)
2014-12-12 07:48:21
先生 様

コメントありがとうございます。
白州ハイボール、私も好きですね。
スモーキーさはありませんが、白角は1番白州の系統を継いでいます。
ハイボールにするとさっぱりしてなかなかですよ。

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