「リタに捧げたウイスキー」初号スーパーニッカ復刻版をいただきます。
スーパーニッカの生い立ちは、現行品のレビューでご紹介した通り。
現行品は2000円程度で入手できる、中級クラスのブレンデッドですが、発売当初の価格は3000円。
当時の貨幣価値(大卒初任給17000円)からすると現ラインナップでは竹鶴25年以上。
まさに高嶺の花というべき高級銘柄でした。
現行ではボトルに大きく「S」の字が浮き上がっていますが、復刻版は当時のデザインを
尊重し、無地のボトルに変更されていますね(さすがに手吹きではありません)。
ボトルが流用品でないのはこのスーパーニッカだけでしょう。
現行のスーパーと比較すると、初めに上ってくるバニラ香は穏やか。
代わりに濃い樽香、香ばしく焼いたトースト、ピートも感じられますね。
どんどん新たな香りを感じるので、ずっと嗅いでいたくなります。
口に含むと、それぞれの香り成分が爆発したような風味の応酬。
ビターチョコ、パリッと香ばしいビスケット、アンズのジャム…
喉を通し、フッと息を抜くとピートの香りが帰ってきます。
後口がややドライですが、ザ・ニッカと傾向が似ている気がします。
ニッカの復刻版シリーズでは現行品との違いが最も色濃い商品で、
個人的には最も「買い」と感じた銘柄。
今のスーパーを否定するわけではありませんが、この「スーパーニッカ」を
味わうと現行とは別物なのが明確に判ってしまいます。
香りこそベクトルが全く異なるので比較できませんが、
口に含んでからの複雑さ、ボディの強さ、余韻までの美しさは決定的。
限定品ということで、ほぼ販売終了していますが、
可能なら同等価格で新スーパー、あるいはザ・ニッカNAとして再販してほしいです。
響JHと比較しても初号スーパーに軍配が上がります。
当面このような復刻版シリーズの再販はないでしょうから、
ブラックニッカ、ハイニッカの復刻版を含め、ファンならば買っておきたい1本。
香りA- 風味B+ 厚みA- 余韻B C/P B- 総合B+
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