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サイパン陥落と戦陣訓  平成天皇とバンザイクリフ

2006-07-26 | Weblog

戦陣訓の為に、多くの犠牲者が出た。だけでも良いのだが、ことはそう単純ではない。

「戦陣釧」といえば「生きて虜囚の辱めを受けず」だけがクローズアップされる。

しかしもともとの目的は多少違っていた。戦陣訓は日中戦争における軍記の退廃現象、とくに日本兵による掠奪、放火、強姦、殺人などの多発を戒めるために作られたものであった。いかに日本兵による掠奪、放火、強姦、殺人が多かったを示している。

軍人勅諭もそうである。西南戦争の時、多くの薩摩人が明治帝を見限って西郷に従った。その教訓から軍人勅諭で「軍隊は天皇のもの」であることが強調された。法というのはそういうものである。「ない」から法律という強制が必要になる。自然な形で愛国心を国民が持っている国に「愛国心をもて」などという法律はいらない。もっていない者が多いから強制するのである。

虜囚になった場合、日本に帰っても無期懲役などの刑になった。(ノモンハン事件の捕虜に下った判決を調べてほしい。)虜囚になればアメリカ軍に殺される(と思っていた)し、たとえ日本に帰っても重罪が待っている。そういう状況に日本人は置かれていた。もっとも各地の戦闘では捕虜になった者もいた。「捕虜の心得など教えられていないから」、殺されると思って日本軍の情報を随分話した者も多かった。そのことで日本兵の死者がさらに増えた。

サイパンは「絶対国防圏」であった。が、昭和19年6月24日、大本営(東条ら)は放棄を決定する。この決定は南雲中将ら在サイパンの高官しか知らなかった。南雲らは非戦闘員に何の指示もせずに自決する。兵には虜囚になるな(死ねと同じ)と指示した。南雲らの自決が「無責任な自決」といわれるゆえんである。

結果がバンザイクリフにみられる非戦闘員のまきぞえ、という事態となった。日本軍による島民虐殺事件も発生した。

日本軍の死者はサイパンでは4万1千人。非戦闘員の死者は8千から1万。何故非戦闘員だけでも助けられなかったのか。何故このように自国民を大量に殺してしまうのか。日本軍と戦争指導者の「本質的欠陥によるもの」「戦争指導者の根源的な無責任のため」である。が、それを書くと長くなる。また別に書こうと思う。

今上(平成)天皇は去年の5月にバンザイクリフを慰霊した。サイパンは観光でもっている。日本の経済圏にある。日本人の反感を買う行為はできない。しかし複雑な思いの島民もいたようである。一部で反対運動があった。が、平成天皇のバンザイクリフへのこだわりは、昭和天皇の遺志を継いだものであることは間違いない。サイパンの教訓は現代日本に今まさに必要とされている。

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1 コメント

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降伏禁止と戦後捏造された[戦陣訓] (真実史観)
2007-01-31 13:51:31
降伏禁止と戦後捏造された[戦陣訓]・矛盾だらけの戦後報道・矛盾点要約

○戦陣訓戦後の定説では、虜囚の辱=敵国の捕虜と解釈。軍人が敵国の捕虜になる場合は、①戦時下の投降(部隊・個人)、②戦時下の負傷のため投降(個人)、③終戦による投降(国の敗戦)と、戦後の定説(虜囚の辱=敵国の捕虜)に従うと三者三様の捕虜が存在することになる。

 戦後の定説で要約してみよう。戦陣訓には敵国の捕虜の判別の明記が無いので、①「捕虜となるよりは自殺せよ」②気を失ったり、動けない負傷者も「捕虜となるよりは自殺せよ」③終戦後の捕虜も、戦陣訓には敵国の捕虜の判別の明記が無いので、当然、「捕虜とならず自殺せよ」と、なる。

 戦陣訓には戦時下の投降、終戦による投降の区別が無い。あくまでも捕虜は捕虜で解釈すべきで戦陣訓に記載の無いものを、勝手に区別し解釈するのは、捏造以外の何物でも無い。

 ②は動けず実行不可。③は終戦なのに自殺せよと矛盾し実行不可。よって、(虜囚の辱=敵国の捕虜)は成立せず。

 大東亜戦争終戦後も、ソ連64万人(民間人含む)など多くの人が捕虜になっている。戦後捕虜となり、皆自決しましたか?。否。終戦前は戦後のような矛盾だらけの解釈など誰もしなかったし、ほとんどの人が「戦陣訓」など、念頭に無かった。終戦前は戦陣訓の一人歩きなど皆無、。終戦後マスコミと鵜呑みした鵜人が、一人歩きさせた。

○(虜囚の辱=敵国の捕虜)では文意に合致しない。(虜囚の辱=日本国の囚人)で文意に合致。

○「軍人勅諭」に一切明記の無い(降伏禁止)を、「戦陣訓」に記載は出来ない。それでも(降伏禁止)記載ありと主張するのは、捏造以外の何ものでもない。

『戦陣訓』の詳細
真実史観日本護国史戦勝国歪曲党売国党狂惨党に仕組まれ捏造された大東亜戦争

http://www.tofu-ryohin.co.jp/siten.htm

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