中川政調会長が日本の核武装(論議)をちゃらちゃらと話している。
参議院のドン、片山氏いわく、「論議まで駄目だというのはどうだろうか」
この片山氏、「NHKへの放送命令というのは違和感があるが、反対するのも大人げない」とも言う。
何が大人げないのか。選挙対策として大人げないのか。片山氏は、なしくずし型政治家の典型で、こういう手合いが一番たちが悪い。それにしても拉致問題で異論を唱えることは自民党内では一種のタブーとなっているらしく、実に危険である。まあこれはまた別に書こうと思うが。
一昔前なら非核三原則に抵触することを政治家が言えば「一大騒動」になったもんだが、凄い状況だな、とあきれてしまう。中川氏にまともに反論する気にもならない。ただただ驚いている。まともじゃないことなら言える。中川さん、君は欧米か。インドか。中国か。イスラエルか。我ながら全く面白くもないが、芝居がかった顔して漫才のボケみたいなこと言い出す中川さんにはタカアンドトシの突っ込みがお似合いであろう。
明治の初頭、こんなことが言われた。日本は西洋と比べて誇るものは何一つない。ただ武士道の精神だけは、世界に誇るべきものだ。
戦前、東条たちが唱えた「えせ武士道」と違い、本当の武士道は他から強制されない内面倫理で、その「本当の武士道」なら誇ってもいいかな、と思う。
今世界の現状を考えた時、日本には経済力以外ほとんど誇るものがない。
かつて沖縄に核はあり、今も日本周辺の米潜水艦には核が搭載されている。それでも大義としての非核の精神だけは、世界に誇るべきものだったのではなかろうか。唯一の被爆国として核廃棄を保有国に迫る正当な権利を日本は有している。その権利を「経済大国である日本」が行使することは、おそらく多くの世界市民が望むことであろう。米国民の中ですら望むものは、少数派であるとしても存在しよう。
僕は核を持って生きるぐらいなら、持たないで死んだほうがましだが、むろん日本人全部がそう思うわけもなく、思う必要もない。
ただ非核という日本が世界に誇る文化を、軽々に捨てようと言い出す中川氏は、一片の誇りもない日本人だと思うばかりだ。
僕はだたそう思うというだけである。
三太郎さまのお気持ちに反する内容ですが、過去記事をTBさせてください。この記事は中川・麻生発言の前に書いたもので、両氏や安倍とりまきのような改憲論者の思惑とは違います。
結論からいうと、核やミサイル兵器についての知識がなくて、どうして核軍縮や廃絶を世界に向けて主張できるのでしょうか、ただ言うだけでは一歩も進みません。
現に非核3原則といっても、アメリカの核の傘にかくれ手に余るほどの使用済み核燃料、プルトニウムを持つ日本は、核問題を率先責任持って処理しなければならない立場です。議論から逃げているだけではだめだと思います。