「たにぬねの」のブログ

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texto_014

2006-08-01 18:53:51 | texto
文字情報を中心にした私的適当配信、texto_014です!

 013(結局未だ書きかけ)では独り言を延々と書きましたが、
今回は従来の構成で、

☆OECD Factbook 2005 日本語版をみて
☆ストーリー”生体高分子の可能性”

を提出させていただきます。
その前にと申しますか、いきなり予告的お願いであります。
次回のtexto_015公開までに出来ることなら
ペニー・マーシャル監督の作品「ビッグ」(1988年・米・FOX)
をみていただけたら、とおもってます。また、一度以上みて、内容を知っている方は、別に私が薦めるまでもなく、この機会に改めてみるのもいいかなぁっておもうような素敵な映画ですよね。何でみていただきたいかは_015にて。探しやすくなることを期待して、もう少し、ビッグ情報を加えておきます。
監督 ペニー・マーシャル
原作 B・B・ヒラー
    ニール・ヒラー
脚本 ゲイリー・ロス
    アン・スピルバーグ
撮影 バリー・ソネンフェルド
音楽 ハワード・ショア

出演 トム・ハンクス
    エリザベス・パーキンス
    ロバート・ロジア
    デヴィッド・モスコー
以上、ビッグ情報でした。

最近、気になったことは
◇上司紹介の際、呼び捨てに抵抗感を感じて、、、
◇外国のモンシロチョウの扱いについて
です。

◇上司紹介の際、呼び捨てに抵抗感を感じて、、、
についてですが、文化庁が、日本人の敬語に対する考え方を調べるために、16歳以上の男女2100人余りを対象に調査を行いました。調査項目中で、上司を外部の人にどう紹介するか聞いたところ、名字でと呼ぶと答えた人は40%で一方、「~さん」とさん付けで呼ぶべきと答えた人は5%、呼び捨てにせずに名字と役職名を合わせて呼ぶべきと答えた人は52%と半数を超えた、という結果が出たそうです。
 皆様ご存知の通り、これまでは、上司を含め身内を外部に紹介する場合は呼び捨てで敬称や役職をつけるのはふさわしくないというのが一般的とされてきました。文化庁は、呼び捨てに抵抗がある人が半数を超えたことを踏まえて、現在作成を進めている敬語の使い方の指針に反映させたいとのことです。
(7月27日のNHKニュースより編集)

 この動きは歓迎すべきことであるというのが私のコメントです。実は私は意図的にさん付けするので5%に属するということになります。毎回というわけではありませんが、私の場合、例えば、
「○◇(苗字)は、会議中で、(間)○◇さんは××の件で忙しいのですが、、、、、」なんて、いったん呼び捨てにし、すぐにさん付けで近況説明などをし、以後同席においてさん付けでお話させていただくパターンを意図的使う場面が多かったです。

 もともと、そーしてきたのですが、さん付けがいいなぁって、よりおもった出来事がありました。それは仕事で接する外国の方々が英語などビジネス語やこちらにあわせて日本語で先方の身内側の人が会話に出てくるとき、さん付け、xx_sanを使われたとき、非常に優しい印象を受けたからです。メールなどの英語文章中にも身内、相手関係なく"san"を見受ける場面もありました。

 役職やMr., Mrs, Miss, ドクター、プロフェッサーなどより、シンプルで親和的なのでsanは機能的な世界語成り得る言葉使いだとおもいます(文字通り、優しいかつ易しい、やさしい言葉です)。

 なので、現在作成を進めている敬語の使い方の指針に反映されるかもしれないことには大期待なわけです。さん付け、役職付けしている=敬語は全く知らないと判断する・される、のは疑問符だったのでこのような検討はありがたい。でも、役職どまりかな。指針はどのようであっても、これまで同様、さん付けでいくつもりです。そもそも、呼び捨て文化には日本の歴史の仕方がない世相が背景にあって(推測)、今はそれにそぐわない気がします。

 そう、なんかかんかいっても国の指針や決めることは影響は少なくないもの。だから、
◇外国のモンシロチョウの扱いについて
は、非常に心配です。または、結果的に大丈夫であっても、簡単に決定してしまう仕組み(少なくとも私には慎重にはみえない)に不安を感じます(そもそも性急性はないだろう)。というのは、農林水産省が植物防疫法の施行規則を改正し、欧米産のモンシロチョウ検疫の対象から外そうとしていることに、昆虫の研究者から懸念の声が出ている。

 モンシロチョウの幼虫はキャベツなどの害虫。現在は検疫対象なので、幼虫がついた農産物は輸入できない。一方、国内にいるモンシロチョウの幼虫がついた農産物は流通させてもかまわない。それで、農水省としては世界貿易機関(WTO)の協定に基づき、輸入と国産の農産物の取り扱いで差をなくす必要があり検疫対象から外考えているためらしい。

 しかし、国内の幼虫はキャベツの外側の葉にとどまることが多いが、欧米産巻いた葉の中まで食べ進む、という性質の違いが報告されている。欧米のモンシロチョウが国内の自然界に紛れ込むと今までとは違う規模でその幼虫がキャベツを食い荒らす可能性がある。というか、島国における外来種の強さは圧倒的なので、どのようなことが起こるかわからない。

 農水省植物防疫課の木下光明・検疫国際班長は「欧米産がキャベツに潜るという文献はある。専門家に『芯まで食うとは考えづらい』と聞き、国内産とさほど違わないと判断した」と説明する。しかし、 農水省が意見を聞いた小原嘉明・東京農工大教授は「事情を説明されずに質問され、改正の根拠になるとは思わなかった。私の専門は成虫なので根拠にされては困る。検疫から外して良いとも言っておらず、思ってもいない」と仰っているそうだ。
 (お役所というか組織というのは技術者、研究者を結果的に軽視することがある。これも良い例だ。研究というものには必ず実が備わっているべきで、都合のよい看板や表現であってはならない。実が備わっている場合は勿論、看板や表現に用いられるのは構わない。しかし、軽んじられてはいけない、あ、一周した。で、そのくせ、トロンのときのように大事な技術を政治家は育てようとも守ろうともしない、気がする。)

 害虫に詳しい同大の国見裕久教授も「同じ害虫でも、すむ場所が変われば被害も変わることがある。欧米産モンシロチョウの日本での被害の予測は難しい。農水省は、食害の違いを詳しく確認し、慎重に検討する必要がある」と指摘する。
 農水省案では、モンシロチョウを含む29種の害虫が検疫から外れる。森中定治・日本生物地理学会長は「ほかの種も、十分検討されたかどうか疑問だ」と話している。
(7月31日のasahi.comより編集)

 保守的なことばかり言っていても何も進まない(物事に絶対影響がないことなど存在しないので絶対を持ち出すと何も出来ない)がせめて十分な検討をし、それを透明化することは必要。そうすれば、改革に対して、何かの事態のときに、少しでもましな次の一手を放つことにつながる。

生態系や病気という意味合いでは近年の昆虫の輸入解禁も心配である。また、古くはブラックバスなどフィッシング目的の魚が日本に入り込むまでの経緯も気になっている(慎重に対処していたが抜け駆けして淡水に放り込んだ方々いるらしい。以後は簡単なゲーム理論のような展開である)。

何はともあれ
慎重に進めていただきたい、のが第一点、ブラックバスのように(実は昆虫もそうではないかとおもっているのだが)
偏った利権が発生する、が性急、迅速、慌しいなど早い物事の進みの理由であれば本当に腹立だしいことである。


☆OECD Factbook 2005 日本語版をみて
7月にOECD Factbook 2005 日本語版 経済、環境、社会に関する統計資料
(経済協力開発機構(OECD)著)を読みました。

印象的だったのは
高齢化社会;労働力人口予測で女性と高齢者の労働力人口の将来動向モデルを策定することに特別注意を払われた、
アウトソーシングの方向に移行したため、(実質的仕事内容に変化はなくても、)工業の衰退とサービス活動の上昇がある程度強調されていようこと、
マルチファクター生産性(MFP)という言葉、
累積海外直接投資(FDI)のフローについて、
購買力平価(PPP)・実効為替レート絡み、
12ヶ月以上失業状態にある人の失業者全体に対する比率、
全体の高等教育とソフトウェアに対するR&Dへの支出の合計(知識への投資)がGDPに対する割合について、
エネルギー使用によるCO2排出、一人当たりの取水量、一人当たりの一般廃棄物量など環境についての統計、
ホテル宿泊者数について(観光で外貨を稼ごう!)、犯罪被害率について、道路交通事故について、西ヨーロッパにおける旅客輸送についてなど生活の質に関すること
です。
それから、公共政策関連はすべてが注目といった感想です。
(今月のお薦め_07.2006でまたお目にかかるような気がします。)

OECD Factbook 2005 日本語版をみて_01
OECD Factbook 2005 日本語版をみて_02

今回のストーリです。

生体高分子の可能性

 液体による冷却を目的として電子デバイスに極細チューブを張り巡らせる。水冷式パソコンで行ったことを電子デバイス(超集積回路)に応用展開したのだ。極細チューブの管壁には選択的な透過性を持たせ、冷却用に流す液体にデバイスを構成する材料の前駆体を混ぜることで自己修復性がある有機系電子デバイスを作製する。この様に処理速度と耐用年数(寿命)が大きく向上した水冷式電子デバイスは市場に受け入れられた。

 開発当初は極細チューブの選択的な透過による修復量の制御が難しく、局所的な前駆体の過剰供給により、まるで癌の様な不良・破壊・故障が発生してしまった。これにはチューブの選択性の高精度化や前駆体の多様化により癌化する根源の量を減らす改善策で製品化に漕ぎつけることができたが別途、アポトーシスの様に製品の一部を自ら破壊・分解することで自己修復の制御、異常修復を防ぐ研究も進めていた。冷却液に分解する酵素と材料の前駆体を独立する時間軸で混合・循環させる方法で、アポトーシスの模倣でギアド法と私らは呼んだ。

 それなりの成果が出始めたギアド法であったが製品の耐用年数(寿命)をクリアすることが最大課題である水冷式電子デバイスにおける採用は見送られた。しかし、ギアドの様なネクスト・フリースケールな化学反応による新陳代謝機能を備えるデバイスに可能性を感じ、私らは会社から独立した。今から十年前の話である。以来、泥臭い仕事で食いつないできたが、時代がようやく、ギアドを用いた製品を世に出す環境に追いついた。百パーセント有機物からなる電子デバイスや生物培養的なボトムアップ方式の電子デバイス・バイオチップ製造法を世間が強く求め始めたからである。

 毎年開かれる大きなデバイス展示会で今年はネクスト・フリースケール化学反応を用いた新陳代謝機能を備えるデバイス関連に焦点があてられる。弱小企業ながら、この分野に一日の長がある私らはこの展示会で講演することが決まった。

 私は新製品の折畳式巨大二次元ディスプレイをアタッシュケースに入れ、抱え、あいのりで特急無人(パイロットなしの意味で)ヘリに乗り込んだ。今回の講演は代打的要素が強く、実を言えば、当日二日前に打診があったのだが、二つ返事で引き受ける。社より講演を任された私は人目を引くために大型の二次元ディスプレイを持込、その製造法を大いに語るつもりだ。

 テレビ、パソコン、携帯端末などで普及した二次元ディスプレイは三次元ディスプレイが安価になった今でも健在な情報媒介システムである。有機や生体高分子のELでは面白くないので新製品である蛍ディスプレイを持込ことにした。ELは電子(-)と正孔(+)の再結合により発光を得るが蛍ディスプレイは酵素供給により光を得る。極細チューブを張り巡らせる技術の進歩が微細領域における疑似オキシフェリンを含む人工ルシファーゼの発光に関与するアミノ酸の三次元的な動きを制御することを可能にしたのだ。

 特急無人ヘリが悪天候な山越えに突入した。実は搭乗前に、ある書類にサインをさせられていたが一刻も早く現地入りしたかったことと、同乗する常連の利用者がいたこともあり、あまり心配はしていない。事実、激しい風雪の中、飛行は順調であった。

 山頂付近の上空で、同乗者であるそいつは口を開いた。“今日みたいな悪天候な日に同乗者はいないと思っていたのだが。”殺意を感じる。激しいもみ合いになり、変なところを触ったらしく、無人ヘリは墜落した。雪山に不時着。私のが、やや遅れて、今、二人で争っている場合ではないことに気付く。そいつと私は助けが来るまで協力し合う必要があるのだ。

 そいつ曰く、ここら辺は電波障害が起こりやすい地域らしい。そいつ(ら)が雪山で何をやりたかったのかは分からないが計画の続行を断念し、何も語らない。
 私の方も同僚達が大騒ぎになっているだろうが講演については誰かが別サンプルを持って対応してくれることを望み、救出を待つだけである。

 やがて、寒さと飢えが襲ってきた。ヘリのシステムはすべてダウンし、また、機外へ出られる状況でもなかった。この三日間、捜索隊は少なくとも我々を見つけることはできなかったようだ。機内常備分とそいつが用意していた非常食は尽き、そいつは私に詫びた。しかし、私の方が非常食も衣類も多く分けてもらっていた。役に立ちたかったがギアド・エンジニアの私には何も出来ない。

 否、何で今まで気付かなかったのだろうか。蛍ディスプレイは生物培養的なボトムアップ方式より、すべてが生体高分子から出来ている。腐らない・かびない・抗菌処理がしてあるが、焼いてしまえばそれらの処理効果はなくなり、香ばしくなるだけ。
 そいつと私は雪と蛍ディスプレイで捜索隊が救出してくれるまで食いつないだ。


SFマガジン(2006, 9月号)のリーダーズ・ストーリイ、選評で紹介していただきました。
昔から、電化製品などの部品が全部、有機物になればいい、さらに進めば、生物に作らせるようにしたい、なんてほざいてきたので、そのまま話にしました。といっても、最近はその分野もだいぶ進んできて、関連する記事をよくみるようになりました。素子の水冷による冷却の記事もたまにみます。

日本沈没(ファンというわけでもありません)が公開されたので、
大災害が起きたあと、生体高分子で出来たあらゆる製品で食いつないだという
ストーリもありかなぁとおもいました。

でも、ストーリを書くためだけに大災害を設定するのは心苦しいので
今回のようにしました。今回だって、無人ヘリ関係にそれなり配慮したつもりです。そう簡単に壊れるシステムが一般人が乗れてはいけません!!。どっかのエレベータ会社の例があり、その業界のこともいろいろ言われてます。が、日本のメーカさんのレベルは明らかに高いとおもいますよ。ちょっと古い映画とかに出てくる欧米のエレベータを見れば、日本のエレベータに対するコンセプトの違いが分かると思います。
なので、やはり、ストーリ中で安直に事故とかは起こせません。逆に言えば、私が書くものには悪意に頼りすぎの傾向があります。

ストーリ、アイデアで作者に都合のよいアクシデントなどは起こしたくない、といった気持ちで書いております。




texto_15も読んでくださいね。では。    たにぬねの
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1 コメント

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日本沈没 (taninuneno)
2006-08-23 21:31:29
日本沈没の脚本(加藤正人)を読みました。

ベタ好きな私にとってはなかなか良いストーリでした。



配役が決まっている、テレビで宣伝映像が流れる、

といったおかげでなんとなくイメージできるのも

良い感じで、観てもないのに役者さんのファンになりそうだ。
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