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凡愚のつぶやき

愚かなおろかな凡愚の、日々を気が向いたときに、つづってます。ようこそ!

新居の実際(床と天井と壁)

2010-06-07 11:30:17 | 建築
今度は、部屋の見た目である、床、天井、壁、についての感想をぶつぶつ。

材質を説明させていただきます。
床は杉の無垢材(無塗装、ニスなし)を張りました。
天井も杉の無垢材で張りました。一部は梁見せとJパネルという合板を使いました。
壁は、紙由来の白いクロスを張りました。

次に、使用感を。
床は、今の季節は足になじんで気持ちがいいのですが、なにしろ杉は柔らかいので、爪切りを落としても、子供が足の爪で擦っても、ええっ!!というくらい、はっきり傷が見えます。これは予め覚悟していたこととはいえ、慣れるまでは良くないですね。
入居直後に、D建設依頼の補修屋さんが一度こられて、見事に傷を消されましたが、あれはプロのなせる技で、素人にはまねできません。水とアイロンで小さな傷なら直せますが、繊維が切断されたような傷は無理ですたい。
 また、窓際はすぐに日焼けしていきます。飴色になるから、と言われましたが、まだら模様になるのでぇは? 
 加えて、誇りの目立つこと、目立つこと。掃除嫌いの相方もさすがにたまりかねたご様子。思わぬ効果かも!?
 冬の使用感がわかりませんが、無垢材のいいとこは、この臭いと肌触りにあるので、傷は家の歴史を刻むものと割り切っていけるようになると思います。









天井の杉無垢材は、見た目に涼やかで、美しい木目が気に入っています。
梁もごつくて、茶色い芯が、安心感を与えてくれます。
ひびは今のところほとんどないのですが、これも無垢材の特質として、いずれ大きなひびがいずれ入ることでしょう。
プレカットなので、反りや割れがでたとき、どれくらい影響するのか、見守っていきたいです。










最後に、壁ですが、下地用の紙製のクロスです。
真っ白で、表面がでこぼこしています。
施工性がよく、数日で仕上がりました。PBの上に張られていて、継ぎ目が見えないように張っていただきました。
汚れても、上から塗れるから、後年補修の時にいいですよ、といわれましたが、果たしてどうなることやら。
朱に交われば赤くなる、の譬えのごとく、使われて、使わせていただいて、どす黒くなることでしょう。










家と共に、互いに、汚しながら、汚れに愛着を持ちながら、我も汚れながら、黒光りしていく・・・。

合掌

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新居の実際(照明)

2010-06-07 01:25:50 | 建築
新居の実際の、その2 照明 です。

照明の設計は、実はむずかしいことに、実際に照明器具を付け始めてから、気づかされました。

まず、全体のコーディネートを意識できないと、その場合わせの、ちぐはぐな照明になってしまいかねないということです。
当然といえば当然のことなのですが、雰囲気だけを合わせてみても、明るさや色合いが合っていなかったり、使い勝手が悪かったりと、なかなか難しい!

我が庵も、ロングの蛍光灯を使ったところは、必要以上に明るかったり、白熱球型の蛍光灯は暗すぎたり。

スポットライトの多灯は雰囲気や調光ができるのはいいのですが、メンテナンスコストが気がかり。

蛍光灯も豆球がないことや、ひもがなくて手元で消せないことも、慣れない。

まっ、そのうち慣れれば、気にならなくなるのでしょうけれど・・・、。  ありがたき明かりかな。  合掌


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新居の実際(外観)

2010-05-25 11:56:55 | 建築
おかげさまで、我が家が、なんとか完成までこぎつけました。

先日、五月雨の中を引っ越し、荷物の整理もつかぬまま、半月がすぎました。

当初想定したいた暮らしぶりや家の機能と、実際との相違について、感じるままに、つぶやいてみます。

まず、外観。
これは、設計していたイメージとほぼ同じ。
写真の通りの鯨幕を横にしたようなツートンカラーの蔵をイメージした外観で、周辺のお寺や町家のお隣さんとも違和感なく共存しているように見えます。

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【想定外①】 真っ白なリシンを想定していましたが、ややグレーっぽく見える配色が、かえって落ち着き、周辺と調和している。
        ただし、リシンは汚れが早そうで、数年後のお掃除が大変そうである。

         壁の下半分が、黒いガルバリウム。
         黒いので、汚れが目立つのは覚悟していました。案の定、裾は雨滴にはねとばされた泥が付くようです。
         遠目には気になりません。

         ガルバの寿命は、良好な環境下なら40年以上持つらしいが、色落ちはさけられないだろう。
         
         ただ、黒ゆえに、夏の熱吸収が気になるところ。これは夏を経験してみてから。









また、対処に苦慮した大きなクスノキも、家を鎮護するかのようにそびえ立ち、伐らなくて良かったと思えるようになりました。
ただし、毎年苦労する晩春の大量の落葉。
掃き掃除が日課となっている今日この頃です。

【想定外 ②】 樋には落ち葉による詰まりをさけるため、落ち葉止めをつけたのですが、大量の落葉には歯が立たないようで、         早くも樋掃除を覚悟しなければいけなさそう。










ということで、外観に関しては、想定外はあったけれども、不満はないのが現状です。
次回は、内装について、載せてみます。



入魂式

2010-05-10 23:15:19 | 建築
5月10日、我が家の引き渡しと入魂式が、小雨の中、執り行われました。

待ちに待った時でした。

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仕事以外でこんなにも時間をかけたものはなかったかも。
凡愚の趣味や打ち込むものの貧相さが、ばれますな。

家にかける思いはありますが、魂を入れるというのは、愚僧の教義からどうかとも迷ったのですが、一生懸命やってくれている気持ちをむげにするのも大人げない、などと自らに言い聞かせてしまいました。
通常、入魂式というのは、お墓や寺院、仏像などの完成時にやることが多く、通常の家屋に入魂というのは??とも思いますが、D建築さんなりの思い入れがあるものと思います。

何はともあれ、多くの説明と書類を受け取り、明日、引っ越します。
多生の手直しや、施工漏れもあったものの、当初契約金額から3%程度増額でしたが、想定内に収まり、ほっ。

今回のD建設さんとのご縁、職人さんに恵まれたご縁、事故なく完成にこぎ着けられたご縁に感謝するとともに、凡愚に家を建てさせてくれた両親に心より感謝したい。

これからは、この家に育ててもらうつもりで、住み続けていきたい。

まっ、諸行無常ですから、明日、火災に遭うかもしれませんが、それもご縁かと。

当分は、感謝の気持ちを忘れずにいたいものです。

なんまんだぶ


大工さん

2010-04-26 22:33:50 | 建築
昨日、18日も、ここ園部の朝は零下0.9度であった。遅霜で、植えたばかりのトマトやなすの苗の葉が黒ずんでいた。
昼間は20度を超え、気温較差は20度にもなる。まさに調子が狂う、とでも言うのであろう。

さて、凡愚の家造りも終盤に入った。

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大工仕事も終わり、左官屋さんがタイルや基礎周りのモルタルを塗ってくれている。

いにしえの昔、「おおたくみ」と呼ばれた大工は、律令の時代からある由緒正しき尊敬されてきた職業で、役人の職名だった。
今は、大工といえば、木造軸組構法の棟上げから壁下地までの工程を担当されるイメージかしら。

基礎屋から足場屋、瓦屋、管工、電気屋、建具屋、設備屋、庭師、等々が手分けして家造りをされていて、全体を棟梁もしくは現場監督がコントロールしているといったところか。
それでも、大工さんが担当する部分がもっとも時間が長く、骨格となる部分であろう。

基礎と骨格以外は、後年手直しもできるだろうが、基礎と骨格はそう簡単には直らないと思う。
だからこそ、そこを慎重に丁寧に緻密に取り組む大工仕事をするお店を選びたいのだが、私のような素人がその部分を理解するには、なかなか大変である。
勢い、生半可な知識でハウスメーカーや雑誌の紹介工務店、知り合いの工務店などを比較して、わかったような気になって、その店に頼んでしまう。

今回は、京都市内の中堅メーカーに決めたのだが、いい家造りにまじめに取り組んでおられるメーカーだと、家造りの大半が終わった今、改めて思うようになった。
大工さんも、寡黙だが、堅実に工程をこなし、現場をまとめる、優しい方であった。

この出会いに、メーカーやその職人さんに、心より感謝申し上げたい気持ちである。



ところで、いい仕事をする工務店が必ずしも人気があるわけではない。
意匠や設備、間取りなどで人気を取るハウスメーカーや工務店が選ばれやすいのかもしれない。
基礎の鉄筋の緊結や木取りや木表、木の乾燥度合いや反り、仕口、墨付けなどにこだわる腕のいい職人さんがおられる店を、選べるシステムができればいいのに、とも思う。

そんな大工さんと出会えるなら、多少割高でもかまへん!と思う施主が増えるような家造りを増やしていってほしいものである。
庶民は、一生に一度くらいしか家造りができないのであるから、前述ようなシステムは是非とも作ってほしい。
口コミや比較サイトだけでは、なかなかいい大工さんにはたどり着けない。
大工さんは寡黙な方が多いだろうから、

プレカット化や超短期施工、簡略化工法、低価格化などで、今後ますます「職人」と言われる人は、減っていくと思う。

いいものづくりをしない人々というのは、将来を、自分や子供の未来を考えない人々と、同義であると思う。

一番いいものづくりであるべき家造りが、そうなっていない気がするのだが、いい杉?