時のつれづれ(北多摩の爺さん)

下り坂を歩き始めたら
上り坂では見えなかったものが見えてきた。
焦らず、慌てず、少し我儘に人生は後半戦が面白い。

速弁 横濱チャーハン

2021年06月20日 | こりゃ美味い

多摩爺の「こりゃ美味い(その19)」
速弁 横濱チャーハン(東名高速道・足柄SA上り)

義母の葬儀からの帰路は、15日の夕刻、新門司港を出港したフェリーから始まった。
16日の早朝に大阪南港に着岸してからは、直ぐに阪神高速に乗ると、
あとは名神高速、新名神道、伊勢湾岸道、新東名高速、東名高速、東京外環道を経て、
中央道「国立府中IC」までの一本道
自宅までは、大よそ540キロの安全運転が求められていた。

例年なら、サービスエリアでご当地名物を食べながらのドライブだが、
それよりも・・・ 気になるのは天候である。
梅雨とはいえ、好天に恵まれていたが、帰京する前夜から関西から関東にかけての天候が怪しい。
天気予報では、雹がふったとか、ゲリラ豪雨が発生したとか、嬉しくないことばかり

阪神高速に乗った途端に雨脚が強くなり、京都を過ぎるまではワイパーがフル稼働
おかげで休憩する予定だった新名神の土山SAはパスして、小降りになった鈴鹿PAでトイレ休憩
強い雨が降る中での2時間ぶっ通し運転は・・・ さすがにきつかったが、
岡崎SAと浜松SAで休憩をとりながら、約6時間をかけてやっとこ東名高速の足柄SAに到着した。

自宅までは、まだ90分程度かかるものの、ここまで来ると帰ってきたような気分になるから、
土地勘があるということは、気持ちが楽になって、運転にも余裕が生まれるから不思議なものである。

ここで昼メシでもと思って、サービスエリアに入ると、
なんと、崎陽軒のお弁当売り場があるではないか。
つい駅弁と言ってしまいそうだが、高速道路のサービスエリアで販売してるのだから、
定義的には・・・ 速弁というのが正解なんだろう。

最近では、関東で人気の「峠の釜めし」でさえ、上信越道のサービスエリアで売ってんだから
駅弁に拘ることなく、サービスエリアでの販売に活路を見いだせば良いと思うんだが、
どんなもんだろう?

とはいえ、コロナ禍が気になる女房は、フードコートで食べるのさえも好まない嫌らしく、
「あと1時間半ぐらいだから、お弁当買って、帰ってから家で食べようよ。」と言うもんだから、
SAの外で食べるという選択肢もあったが、
あいにく小雨が振り出したので、そんな気分にはなれなかった。

女房はシウマイ弁当を手に取り、私はシウマイ弁当より200円安い横濱チャーハンを買って、
「国立府中IC」を目指して、ゴール前のムチ一発というか、気合いを入れて車を走らすことにした。

帰宅は13時35分、計ったかように足柄SAからピッタリ90分だから、
ナビの正確さにも驚かされる。
急いでマンションの管理人さんから台車を借りて、部屋に荷物を運ぶと、
やっとこさで・・・ 待ちに待った昼メシタイムである。

さぁ、横濱チャーハンだ。
本来なら、体力回復というか体力維持のため、
シウマイ弁当ぐらいのボリュームを食べるべきなんだろうが、
還暦を過ぎた6~7年前からからは、長距離の運転をしたり、運転のあとになると、
どうしても・・・ そのボリュームでさえも、ちょっと重く感じるんだから、
年を取ったということなんだろう。

横濱チャーハンは、町中華で食べるような濃い味付けではないが、
パラパラ感のある焼きめしに、程よい塩分が加わり、
お疲れ気味の体と脳みそが求めていた、エネルギーが適度に注入される。(あくまでも個人的な感想)

ご飯に味が付いてるんだから、
おかず(シウマイ2個、鶏チリソース煮1個、筍煮など)が少なくてすみ、
安価な上に、余すこともなくて、無駄がなく・・・ 今夏67歳を迎える私には、
これぐらいのボリュームが丁度良い。

おかずが、たくさん入ってるお弁当も悪くはないが、
1000円ちょっとのお値段が、いまや主流になりつつある駅弁(速弁)にあって、
横濱チャーハン660円だから、けっして豪華ではないうえに、
満腹感はないものの・・・ 満足感だけは極めて高い。

コンビニ弁当より4~500円高いのが、駅弁(速弁)のイメージというか、価格設定だけど、
暖めることもできないし、毎回ほとんど、冷たいお弁当を食べさせられてるんだから、
経営的には厳しいかもしれないが、新たな販路を拡大するなど工夫をして、
もう少し、お値段を勉強してほしいと願うのは・・・ 私だけではないと思うが、どんなもんだろう。

追伸
余談になるが、速弁(早弁かな)で思い出すのは・・・ 高校時代のことだろう。
野球部だった私は、1年生のころは朝練が終わるとボールが2個渡され、
お昼までに糸をほどいて縫い直すノルマがあった。

いまどきの高校生にしたら、暴力をともなわないシゴキのようなもので、想像できないことだろうが、
糸が切れた真っ黒なボールを、ほどいて縫い直し、
白くなるまで洗って使い尽くすのが当たり前の時代だった。

よって、恥ずかしながら・・・ 私にとって赤い糸と言われて、即座に思い浮かべるものは、
将来に出会うことが約束された、男女を結びつける見えない糸ではなく、
硬式野球のボールを縫う赤い糸なのである。

そんな状況に加えて、昼休みにはグラウンド整備があるので、
弁当をゆっくり食べてるような余裕はなく、
午前中の授業中は、先生の視線を気にしながら、机の下でボールを縫ったり、
弁当を食べたりで大忙しだったことを思い出す。

そして午後は、部活に備えて爆睡し、体力温存するんだから、
なんのために学校に行ってたやらだろうか?
申し訳ないと思うが、このことは半世紀経ったいまでも、親には言えない秘密になっている。

だれが言ったか知らないが、3年・神様、2年・平民、1年・地獄といった言葉もあったぐらいだ。
それが楽しかったかと問われれば、けっして楽しくはなく辛いだけだったが、
いまとなっては、忘れ得ぬ思い出の一コマとして、笑ってやり過ごすことができるんだけど、
けっして美化することが、あってはいけないんだと・・・ 思ったりもしている。


チャーハンだが・・・ 私的には、焼きめしといった方がピッタリくる。
チャーシューは小ぶりだが適度に入ってて、エビも3尾、ご飯がパラパラしてるので、
スプーンで食べるのがおすすめだろう。

これが660円だから、シウマイ弁当の陰に隠れてはいるが、
コスパ的にも、満足感的にも・・・ 逸品だと思う。


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6 コメント

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Unknown (tsubone)
2021-06-20 06:41:05
思わず激しく同意しました

関越道の三芳PAにも店があります
夕方にはこの炒飯弁当はたいてい売り切れで残念ー!と思うこと多いですね
シュウマイもよくできてるし(ビールのつまみにちょうどの塩分)さすがに老舗の技と思います
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Unknown (けいこ)
2021-06-20 07:45:15
おはようございます。
私も同意です\(^o^)/
崎陽軒のシウマイは関西とか関東圏から離れた所でも売ってるけれど、、お弁当は範囲が決まってる。崎陽軒のこの姿勢も好きですね。
横浜チャーハンコスパ最高。ちょっとそれより高いチャーハン弁当もありますね(^・^)
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Unknown (多摩爺)
2021-06-20 08:07:51
tsuboneさん
激しく同意していただき、私が間違ってなかったことが分かり安心しました。
いい加減とか、丁度良いってことなんでしょうが、
これが難しいんでしょうね。
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Unknown (多摩爺)
2021-06-20 08:11:10
けいこさん
激しく同意していただき心強く思います。
コスパがサイコーだと、お客に優しくても経営的には利益が少なくて・・・ となり、悩みどころなんでしょう。
分かるような、分からないような、答えがみつからない難題ですね。
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Unknown (ななだい)
2021-06-20 12:24:06
こんにちは。

足柄SA上りに崎陽軒お弁当売り場があるって気が付きませんでした。
足柄は上りも下りも巨大で設備が整っているので通るとしたら必ず寄ります。
富士山が見えるので大好きなSAです。
横浜チャーハンを買って巨大なフードコート内で食べるのもいいですネ!
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Unknown (多摩爺)
2021-06-20 16:36:11
ななだいさん
お弁当屋さんが2軒並んでました。
もう1軒にも、おいしそうなお弁当がありましたので、ぜひ見てみてください。
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