時のつれづれ(北多摩の爺さん)

下り坂を歩き始めたら
上り坂では見えなかったものが見えてきた。
焦らず、慌てず、少し我儘に人生は後半戦が面白い。

月下美人

2019年08月15日 | 四季おりおり

多摩爺の「四季おりおり(その2)」
夏の彩り 月下美人

本来なら、今宵は満月のはずだが、台風10号の影響で関東にも強い風が吹き、
厚い雲に覆われ、月明りは漏れてこない。
そんな闇夜に・・・ 今年もまた「月下美人」が咲いている。

生活感が滲み出てるテラスには、ちょっとばかり不釣り合いな感じだが、
大きく白い優雅な花が、ジャスミンのような甘く柔らかな香りを、辺りに漂わせていた。

昭和天皇が皇太子だった頃だから、いまから100年ぐらい昔に遡る。
訪問先の台湾で、目を奪われた花に出会った。
駐在の大使に、その花の名を訊ねたところ・・・ 「月下の美人です。」とお答えしたことから、
「月下美人」という名が付いたという。

サボテン科・クジャクサボテン属に分類されるものの棘がなく、
一年に一度だけ、新月や満月の夜を選んで咲くという・・・ 白い花
昭和天皇でなくても、こんな妖艶な花を夜中に見たら目を奪われてしまうのは当たり前で、
何の違和感も・・・ 持たない。

ところが、ところが・・・ 燦燦と降りそそぐ日差しを浴びて、
月下美人が大輪の花を咲かせているんだから、驚いたのなんのってたまげてしまう。

それは、昨夏の出来事だった。
なんと、なんとなんと・・・ 実家の玄関先で、
真昼間から月下美人(日下美人かも?)が咲いていた。

婆さんに聞いたら
「そう言われてみたら、そうじゃねぇぇ・・・ 。」
「いつもは、日が暮れてから咲くんだけど、
今年は機嫌が良いんじゃないの?」と意味不明

まっ、期待する返答が得られそうもなかったので、それから先を聞くことはなかったが、
さて・・・ 何故なんだろうか?

自宅のテラスで、夜半に開花した月下美人

実家の玄関先で、真昼間から咲いてた月下美人
どう見比べても同じ花なんだが・・・ こちらは月下じゃなくて、日下の美人である。

コメント    この記事についてブログを書く
« 令和の怪物 | トップ | 爺と婆と孫の夏休み »

コメントを投稿

四季おりおり」カテゴリの最新記事