多摩爺の「時のつれづれ(卯月の13)」
恥の文化は地に落ちたのか?
先週末から、パチンコ店への休業要請について・・・ ざわついている。
実際には営業していた店があったようだが、
東京都は全店舗から休業の理解が得られたとして公表を回避した。
その一方で大阪府、兵庫県、神奈川県、茨城県、群馬県は、
休業要請に応じてくれない・・・ パチンコ店名を公表している。
新型コロナウイルスの感染拡大にともない、今月7日に総理からだされた1ヶ月間の緊急事態宣言
その狙いは、不要不急の外出を避け、他人との接触を7~8割削減することで、
それを具現化するため、各知事から要請されたのは、
密閉・密集・密接の三密を避けるためのステイホームと、バーやナイトクラブなどの娯楽施設、
大学や学習塾、商業施設、遊戯施設などについての休業要請だった。
一部の飲食店からは、不満の声があがったものの、概ね休業要請に応じたが、
一方でパチンコ店は全国各地で数店舗が反旗を翻し、休業要請に応じることなく営業を続けている。
店側にも言い分があるようで、同じ駅前にあって、同じ商店街にあて、
飲酒をともなう飲食店は、時間の制約があるにせよ営業を認められてるのに、
パチンコは何故ダメなんだという。
いかにも尤もな言い分のように思えるが、パチンコ店や雀荘のように射幸性をともなう業者や、
接待をともなう飲食店や、性風俗店は、風営法によって取り締まられているが、
一般の居酒屋は、接待をともなわないので、例外に該当しなければ風俗営業の許可申請が必要ない。
その例外とは、深夜0時を過ぎて酒類を提供するか、
店内の明るさが10ルクス以下か、ゲーム機を設置しているかぐらい。
よって、私の理解では、三密のリスクに加えて、風営法の対象か否かが分岐点となり、
この業界では、休業要請の対象か否かが決まったんじゃないか?と理解している。
せめて家賃の補償があれば・・・ といった声を最近多く聞く。
これについては、与党は検討を始めているし、野党は法案を提出した。
経済を支えるためには、尤もなことだとも思うが、家賃を補償すると徳政令と同じことになるので、
現実的には、支払い延期か
、政府系金融機関による一時的な立替えということに落ち着くのではなかろうか?
ただ気になるのは、色眼鏡で見てはいけないが、
パチンコ店のような反日や反社の人々との関りが深いとされる店や、
三密そのものの風営法対象店舗に対し、税金を投入して家賃の支払い遅延を補償することについて、
はたして・・・ 国民の理解は得られるのだろうか?
私は嫌だが、こればっかりは好き嫌いで判断するのじゃなく、
しっかりと議論して決めれば良いと思っている。
テレビで放映されるインタビューを見ると面白い。
普通の居酒屋で食事し、時間内で酒を飲んでる人や、店長のインタビューは顔出しだが、
パチンコ屋に行列を作る人のインタビューには、口では威勢がいいが、
なぜかしらモザイクがかかっている。
テレビ局サイドの配慮かもしれないが、そうでないなら・・・ 顔出しで意見を言えば良い。
後ろめたさがありありのコメントに、筋が通ってないと理解しているのが見て取れる。
何カ月前に、浜のドンと呼ばれている実力者が
「俺の眼が黒いうちは横浜にカジノは作らせない。」と豪語していたが、
パチンコ店の我儘と、批判されてまでもパチンコ店に通う、
ギャンブル依存症たちの現実をどう見ているのだろうか?
そんなに影響力があるなら「お前ら、俺の言うことを聞け。」の一言ぐらい、
言ってもらいたいものである。
こんな時、カジノだったら・・・ キッチリとコントロールできてると思うがどうだろう。
こういった場面で表に出ることなく、ギャンブル依存症について声を発しないのは、
ズルいんじゃなかろうか?
「人前で恥をかきたくない。」、あるいは「他人(ひと)に笑われたくない。」
それが、日本人の根底にある「恥の文化」だと思っていた。
自分がどう思うかどうかで行動する前に、世間の人から見てどう思われるかどうかで行動する。
それが、日本人の根底にある「恥の文化」だと思っていた。
いまのこの国には、自分本位の自由をかざして、
モラルや社会の視線が通用しない人たちがたくさんいる。
もはや・・・ 欧米のような「罪の文化」を目指す必要があるのだろうか?
残念だが、潔さを美徳とする「恥の文化」は地に落ちてしまったと云わざる得ない。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます