時のつれづれ(北多摩の爺さん)

下り坂を歩き始めたら
上り坂では見えなかったものが見えてきた。
焦らず、慌てず、少し我儘に人生は後半戦が面白い。

ビッグネームのオリンピック

2021年07月30日 | スポーツ観戦

多摩爺の「スポーツ観戦(その18)」
ビッグネームのオリンピック (東京2020)

たくさんの感動とともに、メダルラッシュが続く東京2020だが、
一方で想定外の番狂わせによって、メダル確実、メダル有力と云われたエース級の選手たちが、
メダルを賭けた、大一番(メダルマッチ)でプレーすることもなく、淡々と
敗戦の弁を述べ、
早々に試合会場を後にする姿は、何度も何度も再放映されることから、いささか辛いものがある。

競泳の瀬戸大也選手は、辛うじて1種目だけ30日に行われる決勝に残ったものの、
テニスの大坂なおみ選手、卓球の石川佳純選手、
バドミントンの桃田賢斗選手、福広ペア、永松ペアの東京2020は、

あっけなく終わってしまった。

彼ら、彼女らは、それぞれの競技でランキングの上位に位置し、世界が注目する選手たちであり、
さまざまな国際大会では、対戦相手や競技日程、使用会場などが優先される、
いわゆるシード選手たちで、

プロの選手であったり、プロじゃなくてもスポンサーなどからの支援を受けてる選手たちだから、
ランキングに見合った活躍を期待されており、
可哀想だと思うが・・・ 辛い会見をせざる得なくなってしまう。


振り返ってみれば・・・ 近年のオリンピックでは、プロの選手が多く出場してメダルを争い、
その色によって、さまざまな方面から賞金がでることが当たり前になったが、
そもそもオリンピックは、アマチュアスポーツがベースにあって、
そこはビッグネームが集うところではなく、
オリンピックを経てプロの世界へ巣立つ、
ニューヒーロー、ニューヒロインが誕生するところであった。


しかし・・・ それでは、勝者にオリンピックチャンピオンという名誉はあっても、
プロの世界に目を向ければ、彼ら、彼女らよりも、地力に勝る選手が数多いて、
大会の格下感は否めなく、真のナンバーワンとはいえないことから、
プロ選手に門戸を開いていった経緯があり、

オリンピックを、ナンバーワンを決める大会として位置づけるのであれば、
ビッグネームの出場は不可避であり・・・ 名誉に見合うさまざまなコストは、
必然的にセットになってしまった。


「参加することに意義がある。」
オリンピックの生みの親であるクーベルタンは・・・ かつて、そのような言葉を残したが、
いまどき、そんなきれい事がまかり通るのは、小学校の運動会ぐらいだろう。

そういった背景があることから、ビッグネームの結果には、
どうしても厳しい目が向けられてしまうのは致し方ない。

「次はガンバレ!」と云っても、3年後だから、ダメージの回復にはしばらく時間を要するだろう。
ビッグネームといっても、所詮は人の子であり、
メンタル的に不安定なときもあるだろうし・・・ 運だって欠かせない。

「勝負事に絶対はない。」
ただ、それだけのことなんだが・・・ SNSが主流となった、インターネットの世界では、
個人的な不満を、ネガティブな言葉にして残したい人たちがいて、
その一時的な衝動を・・・ 止めさせることが難しい。

結果がだせなかったビッグネームには、しっかり休養を取ってもらい、
心身ともにリフレッシュした姿で、再び戦いの舞台に戻ってくれる日を待ちたいし、
ネット空間に記された心ない言葉が、今後の競技人生のストレスにならないよう願ってやまない。

情報があっという間に広まる、ネット社会という文化の発展や進化は、とっても素晴らしいことだが、
10年、20年、50年という長い時が経ち、人々の記憶から忘れられたころになってからでも、
社会から反省と謝罪を求めらるような・・・ 恐ろしい時代でもある。

口は禍の元とはいうが、口から出た言葉は、形として残らず記憶から消し去られるが、
SNSに残された言葉は・・・ 永遠に汚点として残ってしまうことを、肝に銘じなければならない。
自由になんでも言うということに、責任がついて回るということを、もっと真剣に捉えるべきだろう。

文化の発展や進化とともに、それを利用する側の人間には、
文化の発展と進化に遅れを取らない、精神面の成長が求められていると思うが、どんなもんだろうか?


東京オリンピック (7月23日~29日)

[ 金メダル ] 15個
 ・7月24日 柔道 男子60キロ           高藤直寿
 ・7月25日 競泳 女子400メートル個人メドレー  大橋悠依
    〃   スケートボード 男子ストリート     堀米雄斗
    〃   柔道 女子52キロ           阿部詩
    〃   柔道 男子66キロ           阿部一二三
 ・7月26日 スケートボード 女子ストリート     西矢椛
    〃   柔道 男子73キロ           大野将平
    〃   卓球 混合ダブルス           水谷隼、伊藤美誠
 ・7月27日 柔道 男子81キロ           永瀬貴規
    〃   ソフトボール              日本代表チーム(ソフトジャパン)
 ・7月28日 競泳 女子200メートル個人メドレー  大橋悠依
    〃   柔道 女子70キロ           新井千鶴
    〃   体操 個人総合             橋本大輝
 ・7月29日 柔道 女子78キロ           濵田尚里
    〃   柔道 男子100キロ          ウルフアロン
 

[ 銀メダル ]  4個
 ・7月24日 柔道 女子48キロ           渡名喜風南
  7月26日 体操 男子団体             北園丈琉、橋本大輝、谷川航、萱和磨
 ・7月27日 サーフィン 男子            五十嵐カノア
 ・7月28日 競泳 男子200バタフライ       本多灯
 
[ 銅メダル ]  6個
 ・7月26日 スケートボード 女子ストリート     中山楓奈
    〃   アーチェリー 男子団体         古川高晴、河田悠希、武藤弘樹
    〃   柔道 女子57キロ           芳田司
 ・7月27日 重量挙げ 女子59キロ         安藤美希子
    〃   サーフィン 女子            都築有夢路
 ・7月29日 卓球 女子シングルス          伊藤美誠


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