時のつれづれ(北多摩の爺さん)

下り坂を歩き始めたら
上り坂では見えなかったものが見えてきた。
焦らず、慌てず、少し我儘に人生は後半戦が面白い。

失言癖の大臣が吼えた!

2021年09月24日 | 時のつれづれ・長月 

多摩爺の「時のつれづれ(長月の22)」
失言癖の大臣が吼えた!

過去になんども失言があり、その都度叩かれまくっていた政府の要職にある大臣が、
シルバーウィーク明けの記者会見で、新型コロナウイルス(デルタ株)の新規感染者数が、
ここんとこ、大きく減少していることに着目して・・・ ちょっと踏み込んだ発言をしている。

 「 感染症の大家って、ほんとにその人は大家かどうかは全然分かりませんから、
   少なくとも外で飯を食うな、人に会うな等々の制限をいつまでされるおつもりなのか。
   その根拠は何なのか、本当にそれが必要で効果があったもんなのか。
   プロといわれる方々は、正確な情報を出していただけることを期待しています。 」

メディアは、翌日お昼のワイドショーで、早速この発言に食いついてきた。
MCを始め、ご意見番として落としどころを仕切る解説者、
さらには医療に従事するコメンテーターは、挙って最終責任は政府にあるんだからと言い、
責任転嫁していると猛烈に反論している。

国権の中心にいて、影響力がある大臣が、このような発言をすることについては、
皮肉っぽくて、逆撫でするような感があり、大人気ないと思うので・・・ 私はあまり好まないが、
他意なく、発言の内容だけにフォーカスすると、
国民の胸の内をズバッと言い表した・・・ 至極真っ当な発言だったと思う。

メディアや野党が「専門家の言うことを聞け!緊急事態宣言を出せ!」と言ってきたことが、
本当に正しかったのか・・・ それとも、
医療の専門家が、「飲酒は止めろ!私権を制限しろ!人流を減らせ!」と言ってきたことが、
やっぱり正しかったのか?

それに対して政府や自治体は「リモートワークをしてくれ!密を避けてくれ!
マスクをしてくれ!食事中は喋らないでくれ!」と言い続けてきたが、
その呼びかけに評価は低いが・・・ 本当に役に立つことはなかったのだろうか?

いったい、なにが正しかったのか、
なにが効果的で、なにがやり過ぎで、なにが不要だったのか?

大臣は、その検証が必要だと言ってるだけであって、
そもそもと言っちゃなんだが、
政治家が専門家に疑問を呈することは・・・ やっちゃいけないことなんだろうか?

事態が、ある程度落ち着いてきたら、その対策を検証して、次に活かせと言ってきたのも、
医療の専門家であり、メディアであり、野党だったはずである。
そう捉えれば・・・ 失言癖の多い大臣の発言は、皮肉っぽいとはいえ、
この国の誰もが心の中で思ってることを、
ベらんべえ口調で代弁したに過ぎず、内容的には真っ当な発言だったのではなかろうか?

ああ言えば、こう言う。
どっちに転んでも政府が悪いんじゃ・・・ 事の本質が見えてこない。

メディアに露出する、医療関係の先生方は、
口を開けば・・・ 第5波が落ち着いてきたいまこそ、
第6波に備えて、医療体制を再構築しろと声高に言っている。

それはそれで正しくて、当然のことだと思うが、
それについては、政府も自治体トップも・・・ 何ヶ月も前から、医師会に働きかけている。
けっして、なにもしてこなかったわけではない。

それでも医療体制が、再構築されてないんだから、
その原因はどこにあるか・・・ もう明らかになっているんじゃなかろうか?
一部の医療関係者が、強いブレーキを踏んでることは・・・ もうバレバレなのである。

現場の最前線で頑張っていただいている医療関係者を、責めるつもりはさらさらない。
とはいえ、頻繁にメディアに露出して、対策の批判しかしてこなかった、
医療関係者の肩書きを持つ先生方は、
自戒の念を込めて・・・ 批判する相手は、身内にあったと発言すべきではなかろうか?

リバウンドは必ず起こるんだから・・・ いまからでも遅くない。
感染者が減ってきたのは・・・ 「ワクチンの効果だけではない。」なんて、
各メディアがお抱えの、素人コメンテーターでも発言できるような、
中途半端な発言をするのは即刻止めて、
第6波に備えて、自らが属する組織を引き締めるべきと、発言してみたら如何なものだろうか?

最も信頼をしてきたはずの、頻繁にメディアに露出する医療関係者の言葉が、
誰にでも喋ることができる、ワンパターンの言葉だったということに多くの国民が気づいてしまった。

毎日、毎日、メディアに露出することまで、否定するものではないが、
今回、大臣が投げかけた、妙言ともいうべき問いかけは、
国民の皆が腹の中で思っている疑問でもあった。


けっして茶化してるわけじゃないし、イチャモン付けてるわけでもない。
とはいえ、いつも政治の責任だと、メディアに露出しては、同じことばかり繰り返すのであれば、 
医療関係者としての肩書きが・・・ 恥ずかしいと思うが、如何なものだろうか?

そういった背景を推察してか・・・ いつもなら炎上してしまうほど、失言の多い大臣だが、
会見した翌日の、お昼のワイドショーではメディアが食いついたが、
多くの国民が自宅にいる、翌々日(祝日)の報道番組やワイドショーでは、
ほとんど取り上げられていない。

おそらく、番組に出てもらってる、医療関係者に不利で不都合なコメントを求めたくないのだろう。
その気持ちは分らんでもないが、いままで、散々政府の対策を批判し、
さらには医療分野の枠を超えて、政治的な発言をまで繰り返してきたんだから、
こういった場合には、理系の頭で論理的に整理された発言を、求めていくべきだと思うがどうだろう?

それが難しいのであれば「思いのほか、ワクチン効果がでてますね。」と、その一言を発したあとで、
「今後は、出口戦略と感染対策の両立に努めてまいります。」と抽象的に言っとけば、
それだけで済むと思うのに、
いざ、ブーメランが飛んでくると、プライドが邪魔してそれが言えないのか、
それとも、メディアが医療関係者のプライドを忖度して、あえてコメントを求めていないのか、
本音のところは分らないものの・・・ 狡いんじゃなかろうか?

国民がモヤッとしていた、さまざまな要請について、
それが悪かった、拙かったなどと・・・ 責めるつもりなどない。
メディアや野党、さらには一部の医療関係者のように、
誰かをスケープゴートに祀りあげたいわけでもない。

とはいえ・・・ なにがどうだったのか? どうすれば良かったのか?
その検証は、そろそろ始めても良いんじゃなかろうか?

いまはあれがある、これがあるから、分析や調査はできない・・・ じゃなくて、
あらゆる知恵と、あらん限りの知識を集中して、
あれもやる、これもやる・・・ で、あってほしいと思う。 


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コロナ、あれこれ未曽有過ぎて・・・ (くちかずこ)
2021-09-24 21:00:36
いつも、なるべく、俯瞰を心掛けたいと思っているのですが・・・
コロナに関しては、色んな情報が錯綜し、評価も色々過ぎて、
何が真実、何か見落としているのではと思い続けていました。
十年後に振り返ったら解るのでしょうかねえ。

医療に関しては、
元々日本が抱えていた医療界問題だけでも崖っぷちだったのに、そこにコロナが加わったっていうイメージです。
例えは新薬の開発。
中国でも、韓国でも、ウルトラマンモス病院一つだけで治験の症例が集まり、完結できる訳で。
数百床の病院ばかりの日本は、日本中を飛び回って症例、データを集めないといけない・・・
勿論その人件費も高いし、CRC(クリニカル・リサーチ・コーディネーター)としての人材を育てることも遅れている・・・
スピードでもコストでも世界に太刀打ちできず、やっと世界同時治験に参入することでどうにか・・・
それらの問題を解決できないまま、コロナ禍に。
せめて、政府が早々に予算を国内の薬品会社の投じてくれていたらなあと思うくちこです。
以前、こんな記事を書いています↓
https://blog.goo.ne.jp/kazukomtng/m/201805

とまあ・・・
くちこも、吼えてみました。
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Unknown (多摩爺)
2021-09-24 22:17:51
くちこさん、こんにちは

医療界は聖なるところのようで、伏魔殿でもあるようなところだと最近わかるようになってきました。
とはいえ、国の予算は有限ですから青空天井というわけにも行かず悩ましいところです。

いろんな意見が錯綜してますが、ゼロにはならないわけですから、
お金をかけることを否定はしませんが、自助と自由のせめぎ合いというか、バランスの取り方だと思っています。
服用できる特効薬が出来るまでは、大なり小なり波があるので、ハンマー&ダンスの繰り返しではないでしょうか。
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