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うつくしさを 語る

2021-06-05 16:18:28 | 日記

                          野菊と古倉庫 333 × 242mm F4号

 

 

うつくしさを語る

美しいことを嫌がる人は存在するのかと問われれば返答に困りますね。

生きている者すべては美しさで生まれ出でるから怖いとか恐怖を感じる
ことはないのです。

地球と云う星に生まれる万物の物全てにおいて美しいです。
野の花、自然が創り出す季節の姿、春に誘われ巣穴から飛び出し遊ぶ子狐の姿。
そのように全てが美しさに溢れています。

美しいは昔は、うつくし と云い、色、形、音など調和が取れて快く感じれれるさまを
言い表す言葉です。

現代はきれいを用意る人が多くいるようですが、きれいに掃除をする、きれいに食べる
きれいな空気などの外面的な鮮やかさに対して使用する言葉です。

 

               ☆ ☆ ☆


私は、朽ち果てて行く物にも美しさを感じます。
その昔、地方へスケッチ旅行をしていると小さな集落にひっそりと佇む茅葺の家がありました。
その家の茅葺屋根は永年の風雨を感じさせ風格さえも訴えています。
ある場所は崩れてますがそれがますます好感を与えるのでした。
アルプスを遠くに置いてスケッチをしていると家の中から人が出てきます。

私を見つけたのか一瞬歩みを止めてからこちらに向かって来ます。
大きな声で「こんにちは、スケッチさせて頂いてますが良いですか」
頭を大きく二三度下げつつ挨拶をしました。
可愛らしい小柄な老婆です。
老婆は「絵を描いてるんか」スケッチブックを覗きながら言う。
「しょうしいらぁーこんなボロ家かかんでも」
はにかんだように続ける老婆は可愛い人です。


               ☆ ☆ ☆


縁側で老婆にお茶と美味しい野沢菜を頂き、お礼に似顔絵を描いてお礼とさせていただき
ました。


一人暮らしの老婆はわが家がボロなので恥ずかしいから描かないでくださいと云った分けではありません。

只、屋根を直せない事を恥ずかしく思ったのです。

夫と築いた永年の住処を恥ずかしいと思うはずはありません。


画家の私にも画家にある独特の私に似合うほどの貧しさがあります。

老婆にとっての貧しさは美しい貧しさです。

画家の美しい貧しさはどうなんでしょうかね。 (笑)

今回は長文になってしまいました。

お付き合いいただきありがとうございます。

又、お会いしましょう。

 

 

 



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