🎨 田舎の画家の呟き 🎨

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混浴は突然にやってくる。

2023-05-26 14:38:16 | 山が好き

                                    頂きへの道 333 × 242  F4号

 

混浴は突然やってきます。

秩父の金峰山、瑞牆山は私にとって忘れがたい山の一つである。

春夏秋冬と山行を楽しんだ、この山行は必ずパーティーで行く山であったが何故なのかは分からないが

とにかく連れが数名居るのが常である。

長野県からのルート山梨県側からのルートとどちらも趣のあるルートである。

此処で今思い出したので訂正したいので訂正させていただきます。

単独行が2回ありました歳のせいか逸脱していました申し訳ありません。

ついでと言う事で単独行で背筋の凍るような出来事を思い出したので書き記します。

寄り道をお許しいただけたら幸いです。

 

 

この付近には三軒の山小屋がありますがその中の山小屋での出来事を聞いてください。

その年の秋の平日に一人で静かに山へ入りたくここを選んだと思う。

小屋のテントサイトの登録を済ませる為声を掛け入ると「うお~ぅ」と不気味な声で応えながら

小屋場番らしき男性が薄暗い奥からヌゥ~と汚れた体で現れる「うひょー」と声にならない声で私は小さく発した。

「天幕張るのでよろしくお願いします」

「独りかい」「ハイ、人です」答え料金を渡ながら暗さに慣れた目で小屋番の顔を覗くとこの世の者ではない

地獄を覗いてしまったような顔に私は驚愕していた。

その夜は落葉松の葉が天幕をパラパラと打つ音がヤケに大きく耳を打ちハタマタ小屋番の他ならぬ容姿が

失せては現れ思うように寝れなかった。

後に小屋番の彼は殺人容疑で逮捕されるのである。

又その翌年に二度目の単独行で小屋へ立ち寄ったが無人の小屋となっていたので小屋の中の土間を借りて

土間にテントを張り一夜を過ごした。

お付き合いいただきありがとう。

 

 

さてと本題を忘れないように急ごう。

この山行の帰りは必ず益富の温泉へよりひと風呂浴びて帰るのが決まりと成っているので何時ものように

岳友等と鉱泉へより風呂場へと向かう先客2名と入れ替わりに我らは身体を洗い湯船に沈み天国てんごくと

唱えていると新たに一人がタオルを両手で胸からかくして入ってくるのである。

どう見てもどう見なくても女性であることは湯気の合間でも分かった。

その女性は我らに気付くと軽く会釈をしてもう一つの湯船に身を沈めた。

女湯は男湯の手前に有るので間違う事は考えられないが一応注意を促そうと

「あぁ ココ男湯です」と声を掛ける間もなく女性はニッコリと会釈を返す。

何て綺麗な女性なんだろうと明後日な考えを抱いてしまった。

その後の我らは湯船から出ることも出来ずただ目線を下げ静かに時を待つだけである。

 

男は弱い生き物である女性との突然の出会いは強く感じたその日の入浴であつた。

 

ではまた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


蓮華温泉ロッジの思い出

2023-05-16 01:12:49 | 山が好き

                              北信濃の集落 333 × 242 F4号

 

 

蓮華温泉ロッジの思い出。

 

この温泉ロッジへは5.6回程の宿泊がある。

湯量の豊富な良い温泉だと記憶している。

大糸線平岩駅からバスに揺れようやく到着する塩梅の山小屋です。

此処には友人が働いて居たことによって宿泊する形となり数年続けて通ったのでそれなりの思いでも有るのである。

又、白馬岳、唐松岳へと縦走を楽しませてくれる起点でもある。

 

その友人はその後上高地の嘉門次小屋へ移って行き私も嘉門次小屋へ顔を出した記憶がある。

ある日彼はジムニーに乗って私の所へより蓮華温泉ロッジをやめ普通免許を取り購入したのだと

ニコヤカに語った顔にジムニーを慈しむ素振りが満足気に感じた。

嘉門次小屋へはその後移ったのだと今文書を書きながら気付かされた。(記憶の曖昧さに齢を取るとはこういう事なのである)

世捨て人のような彼はたえず好き勝手に生きてゆく人間だが全くの常識的の人間でもある。

確か彼は都の役人の倅だった、その後彼とは自然と疎遠になっている。

 

話は戻り蓮華温泉ロッジの名物は混浴温泉の露天風呂を四つ有していることだ。

ある年、そう今から40数年前の夏(そのころ私は横浜のデパートの山岳会の顧問のような事をしていた)

そのデパートの方々と白馬岳へ行くことになりその年の夏山登山を蓮華温泉から白馬三山縦走を企画した。

のんびりと歩く2泊3日の7.8人んの山旅の一泊がこの温泉である。

誰とは知らず皆で露天風呂に入る事となりました。

露天風呂は山道を登るので足元は安全のために登山靴履く。

一番上の薬師の湯、下の仙気の湯、更にその下の黄金の湯へと三湯を制覇する段取りで夕刻の明るい中を向かった。

我ら以外に入浴者は見当たらなく小高い山中の開けた湯場は格別です。

女子達は上下の下着とタオルを付け男どもは下着の着用は勿論である。

湯船につかる頃には夕闇が包だし遠くの空には金星が輝く露天の醍醐味がひしひしと身を包み安心している側で

西の方角で閃光が走りだし雷も聞こえる。すかさず誰かが「玉やー」の声を上げると「鍵やー」の声も上がる。

盛り上がる中雷雲はこちらへと向かってくるので遅かれ早かれ我らに届くのである。

思いもいらず雨雲にすっぽり囲まれたようで雨も強くなり湯船から上がり衣類をまとめて靴を履き雨の中を下の

露天風呂までキャーキャー言いながら皆で下り冷えた体を二つ目の露天で体を温め又走り出し更にその下の湯船

で体を温める始末であるがその頃の皆はアハハ、あはは、と無邪気な笑いになって無事小屋へと辿り着いた。

 

小屋へ着くころには雨はすっかり止んだと言うより雨など降ってはいなかった。

山の天気とはそのようなもんである。

 

では、次回まで。