知り合いに薦められて、森美術館で開催しているアネット・メサジェの「聖と俗の使者たち」を観た。
その人は、いたずら気に笑いながら「何も言わないので、自分で感じてきてください」と。
アネット・メサジェの作品は、インスタレーションと呼ばれるものだろう。
柔らかい彫刻だ。
特に気になったのは、
「つながったり分かれたり」と
「たよったり自立したり」。
奇しくも似たタイトル。
(ほかにもたくさんの作品 . . . 本文を読む
「英国美術の現代史:ターナー賞の歩み展」を観た。とても印象に残った作品があった。アントニー・ゴームリーの作品。
四角い石柱があり、回って見てみるとその石柱の中に人が入っていたらしく、手の跡や足の跡が見て取れる。
また、鉄で造られた彫像がある。それは両手を何か支えるようにあげているが、体はかがみこんでいる。
この彫像は全て作者のアントニー・ゴームリーの身体自体を基として、造られている。
原始 . . . 本文を読む
蘭が好きで、家の蘭をよく写真に撮っていたら、家の人が近所の人で蘭愛好家がいるとの事。
名前だけは聞いていたことがあったので連絡してみた。「蘭を見たい」と申し出たら、快く迎えてくれた。
実際にお邪魔して部屋に入ると「これは、まあ、なんという・・・」という驚き。きちんと育てられた蘭はここまで見事に咲くものかと。
多種多様な蘭を見せてもらい、写真を撮らせてもらった。
老夫婦で蘭が好きらしく、初めはあ . . . 本文を読む
Interface(インターフェイス)理論。
去年の暮れに大江健三郎の講演を聞いた時に知った。
T.S.エリオットの詩を翻訳、紹介した深瀬基寛という学者が唱えた詩の理論のこと。
Interfaceとは物理学で“界面”と訳される。ある相とある相が接している境界のこと。
詩を何かの相と何かの相の界面として捉え、内部と外部が効果的に意味を交換しあう特別な場所を指す。
(※詳しくは朝日新聞12/18(火 . . . 本文を読む
昨日載せたユーチューブの映像。
ベートーヴェンの弦楽四重奏のop132の映像。
その映像の写真がどうにも気になっていた。
クレジットに載っていた。
Harry Callahan
ハリー・キャラハンというフォトグラファー。
かの「ダーティ・ハリー」もハリー・キャラハンという名前。
クレジットの(not Dirty Harry)というややお茶目なコメントにも惹かれた。
結局、買った。彼の写真集を . . . 本文を読む
「パルマ-イタリア美術 もう一つの都」展を観た。
国立西洋美術館。
以前に書いたパルミジャニーノの絵を実際に見てみたかった。
「長い首の聖母」はなかった。
彼の絵を観て、ゴンブリッチの解説と全く重なるというわけではなかった。
「ルクレティア」という絵が印象的だった。
ルクレティアという女性(古代ローマ時代の女性)を描いているのだけど、絵の上手さだけでなく、真っ黒な背景が特徴的だった。漆黒の黒。 . . . 本文を読む
マグダレーナ・アバカノヴィッチという芸術家がいる。
ポーランド人。
彼女の作品の特徴は巨大、無数、反復。
それぞれにテーマはあるらしいのだけど、彼女は、彼女の訴えだけでなく、こちらの自由な反応も問いかけたいようである。作家の意図と読み手の反応。ここに関係性が生まれると面白いと思う。
実物がかなり巨大かつたくさんあるので、今は写真で見ることしかできないが、いつか実際の作品を見てみたい。
マグダ . . . 本文を読む
ゴンブリッチの「美術の物語(the Story of Art)」を断片的に読んでいる。
この本のある章でパルミジャニーノ(1503-1540)という画家を知った。
ルネンサンス期のダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロから少し時代を後に生れた人物。
「ルネサンス期の巨匠達は画家たちが目指していたことを、達成してしまったのだ。
その後に何を描けばいいのだろう?」
という問題に多く . . . 本文を読む
とある人にマグダレーナ・アバカノヴィッチというポーランドの彫刻家を教えてもらった。
セゾン現代美術館に作品が所蔵されているとのこと。
まずはインターネットで調べてみようと思い、検索したら以下の記事を見つける。
浅田彰【セゾン文化を継ぐ者は誰か】
『VOICE』1999年3月号(PHP研究所)
この記事読んで、自分も“セゾン文化”なるものには影響を受けているはずなんだろうなって思った。
買い物 . . . 本文を読む
大山崎美術館のあとに、
京都国立近代美術館に行った。
去年、奈良に行った時、帰りにここに立ち寄った。
「藤田嗣治展」を観た。
その時、この美術館が好きになったので、今回もとりあえず行く、という流れ。
行っていた展示会は「福田平八郎展」だった。
この画家は全然知らなかった。
展示している「雨後」という屏風絵と「牡丹」という絵が印象に残った。
色がきれい。
カタログを買った。
この美術館の . . . 本文を読む