『露草協会』(一緒に晴らしませんか高瀬露の濡れ衣)

宮澤賢治がとても世話になった高瀬露。ところが現実は、露は〈悪女〉にされている。その濡れ衣を晴らさんとするブログである。

代表理事の回答から透けて見えてくること

2018-09-26 08:00:00 | 高瀬露関連論考等
 さて、前回、代表理事の回答について報告したところだが、その中で特に私が驚いたのは、
   いま鈴木さんが仰ったことを論じ始めてもしょうがない。……①
と、そして
   そもそも高瀬露さんが悪女であると今でも思っている人は本当にいるんでしょうか。……②
という発言にであった。
 当初から、露の件について「再検証するつもりはない」という回答は予想していたものだったから私はそれほどは驚かなかったが、代表理事の〝①及び②〟については驚いた。それは公的な場で組織の代表がまさかこんなことを言うとは思ってもいなかったからとても驚いたのである。そしてこの発言〝①及び②〟を私流に解釈すれば、
   ・今の時世にも拘わらず、人権意識が極めて薄いのです。
   ・「学会」の代表であるにも拘わらず「研究」に対するリスペクトがないのです。
ということが透けて見えてしまったのである。

 そこでこの件についてある先輩に報告し、相談した。すると先輩は手をたたきながら言った。
    すごいじゃないか。言質〝①及び②〟を引き出せたたのだからすごい収穫だ。
と。まずその第一は、
 鈴木さんは、「このことをこの公の場において発言しましたので、この件についてこのまま賢治学会が放置し続けた場合、学会は人権意識が極めて乏しかったと、後々歴史によって裁かれる虞があります」と訴えたということだが、時を俟つまでもなく、もう現時点で既に、「賢治学会」(の代表理事)は人権意識を殆ど持ち合わせておりませんということを実質的に白状したということになったからね。
 そして第二に、
 〝①〟からおのずから導かれるのだが、「学問の府」の一つでもある「学会」なのに、最も尊重されねばならぬ「研究」というものを莫迦にしていることになり、天唾だね。
 それからもう一つ、これは
 〝②〟から導かれるのだが、公の場で組織の代表が当て推量で物事を論じているという軽さがあるということになり、立場を弁えていないということだね。
 つまるところ、
  現「賢治学会」は、実は「学会の体を為していない」ということを自らはしなくも晒してしまったということになったね。
と。

 たしかに先輩の仰るとおりであり、発言〝①〟については正直、私は自分の耳を疑った。言い換えれば、代表理事は「仮説検証型研究」の偉力や有効性等をほぼ分かっておられないようだ。私個人に対しては敬意などは不要だが、真摯な研究(それも「仮説研究型研究」という正攻法の研究)とその結果については、学会の代表者なのだから頭ごなしに否定してほしくないものだ。しかも反例のない仮説に対してはなおさらにだ。
 また、〝②〟については二つの点で問題がある。それはまず、公の場でしかも組織の代表でもある学者が、よく調べた上での話ならいざ知らず、それもせずに当て推量で言っていることがである。後述する予定だが、「高瀬露さんが悪女であると今でも思っている」研究者等が実際に昨今でもいるのである。
 そして問題はそこだけにあるのではなくてそれ以上に、
 何らその客観的根拠がないのにも拘わらず、賢治が大変世話になった高瀬露がとんでもない〈悪女〉にされ続けてきた。しかし、少し調べただけで常識的にそのような濡れ衣を着せられることがないということに容易に気付くはずだが、上田哲以外にはほぼ誰一人としてそのことに対して公に疑問を呈した研究者もなく、まして検証をすることなどなかった。つまるところ、「賢治学会」は放置し続けてきたと言わざるを得ないのであり、その無関心が、あるいは無視がきわめて大きな問題なのである。この場合、賢治研究家ならば何も知らなかったということは許されないのである(その理由は、この捏造〈悪女 高瀬露〉はいじめと同じ構図があるからである)。
 しかも現状は、露は濡れ衣を着せられたままであり、露の人格は貶められ、尊厳が傷つけられているのだから、このままだと、結果的には、そのことに痛みや、良心の呵責を感じない「賢治学会」であり、「会員」であると外部から指弾されかねない。
ということを、「仮説検証型研究」によって私が明らかにしたことに対して、当て推量を用いて話しながら、その研究結果を店ざらしにしようとしている姿勢がである。

 述べたいことは他にもまだあるのだが、この件に関してはひとまずこれで終え、先の回答に対して述べた私の意見を次に紹介したい。

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