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建設業経理士1級 原価計算(第7、8回)論述復習

2015-02-08 19:24:30 | 簿記・財務会計・原価計算・管理会計
原価計算(第7,8回)の復習をします。

第7回

問1 原価計算制度における「原価の本質」の4つの要件を説明しなさい。

 原価計算制度における「原価の本質」の4つの要件は次のとおりである。1つ目に、原価は経済価値の消費であることである。2つ目に、原価は経営活動に結果生じる一定の給付に転嫁されるものであり、その給付にかかわらしめて把握されるものである。3つ目に、原価は経営活動に密接に結び付くものである。4つ目に、原価は正常な状態で発生するものである。

問2 工事別原価を計算するに際して、年間の季節性の操業変動によって生ずる固定費負担を平準化するためには、どのように措置することが適切か。

 工事間接費には多くの固定費が含まれている。工事間接費の実際発生額を配賦すると、同一工事でも工事繁忙期と工事閑散期で固定費の配賦額に大きなズレが生じ、配賦の正常性を保つことができなくなる。そこで、正常配賦が行われる。正常配賦とは、数年間に発生すると予定される工事間接費を分子にして、配賦率を算出し、配賦を行うことである。


第8回

問1 収益の認識基準として工事進行基準と工事完成基準のいずれを適用するかによって、原価計算制度にどのような影響が生ずるか述べなさい。

 工事進行基準は各期に工事の進捗に合わせて収益を計上する方法である。工事進行基準を適用すると、各期の工事収益に応じた工事原価を計上しなくてはならず、各期の工事原価発生額を把握する必要があり、常時発生工事原価を把握するシステムを構築し、内部統制機構と有機的に結びついた原価計算制度を要する。工事完成基準は工事が完成したときに収益計上を行うものであり、工事の途中での発生原価を厳密に把握する必要はない。

問2 現代企業におけるコスト・マネジメントについて、その原価企画、原価維持、原価改善の機能の相違について述べなさい。

 原価企画は設計段階で、原価維持、原価改善は施工段階で設定される。設定される原価について、原価企画は目標原価、原価維持は標準原価、原価改善は改善目標額になる。差異で比較される原価について、原価維持は目標原価と見積原価、原価維持は標準原価と実際原価、原価改善は改善目標額と原価改善額・改善見積額である。

第8問の問2が盲点となっている論点でした。あとは、まあ基本的な論点でしょうか。次は財務分析いきます。

では
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建設業経理士1級 原価計算(第5、6回)論述復習

2015-02-08 00:17:31 | 簿記・財務会計・原価計算・管理会計
原価計算(第5、6回)の復習をします。

第5回

問1 建設業において事前に原価を計算するいくつかの意義について述べなさい。

 建設業において、受注獲得までに多大な労力を要することから、事前原価計算が重要となる。事前原価計算の意義として3つある。1つ目は、受注獲得のための対外的資料作成としての見積原価である。2つ目は、工事の採算化のための内部資料作成としての予算原価である。3つ目は、日常の工事を管理をするための能率水準としての標準原価である。

問2 複数の車両によって工事用資材の運搬をしている場合、この費用をどのように個別の工事原価に算入すべきか。その手法について説明しなさい。

 複数の車両の運搬費を個別の工事原価に算入する方法として3つある。1つ目は、運搬費を補助部門費として集計し、施工部門費に配賦し、そして個別の工事原価に算入する方法である。2つ目は、運搬費の発生と関係の深い活動に結びつけて、個別の工事原価に算入する方法である、3つ目は、事前に車両の使用率を計算し、個別の工事原価に算入する方法である。

第6回

問1 特殊原価調査を定義し、建設業原価計算においてこれをどのように活用すべきかについて述べなさい。

 特殊原価調査とは、財務会計機構のらち外において、意思決定のために行われる原価に係る調査である。特殊原価調査には、業務的意思決定会計と構造的意思決定会計がある。建設業原価計算では、業務的意思決定会計として、新素材の建築資材の受注の可否があり、構造的意思決定会計として、新型建設機械の採用の可否がある。

問2 年間を通じて複数の工事に共通して発生する工事費用を、実際操業時間で個別工事に賦課することの問題点について述べなさい。この欠陥を補うためにどのような方法を適用するべきかについても触れること。

 年間を通じて複数の工事に共通して発生する工事費用を実際操業時間で個別工事に賦課すると、原価計算の遅延と配賦の正常化が実現しないという問題が生じる。この問題に対応するために正常配賦が行われる。正常配賦とは、数年間に平均して発生すると予想される工事間接費の金額を分子にして配賦率を算定し、配賦を行うことをいう。


第5回の問2が難問でした。次は原価計算(第7、8回)いきます。

では
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