食べ物の話ばかりで恐縮ですが、今回は主にシーフードの話です。
北欧は「食べ物がさほど美味しくない」というイメージがありますが、オスロにはそのイメージを覆す優れたレストランがたくさんあります。物価が高いことからレストランの価格も高いですが、ノルウェー産の驚くほど新鮮なシーフードや上質なラムは、北海道出身の僕でさえ感動するほどの美味しさで、特筆に値します(日本で出回っている鮭やサバの多くは、実はノルウェー産の冷凍物です)。また、味付けや盛りつけも日本人の好みに合ったものが多いため、ノルウェーを訪れたなら是非ともレストランに足を運んでいただきたいものです。
先日、ローマ在住の妹夫婦が遊びに来たので、ほぼ初めてちゃんとしたレストランに行きました。1軒目は、主にノルウェー産の食材を使った創作料理とワインが売りの"CRU"(ホームページはこちら)という店。この店は僕のスーパーバイザーがお勧めしてくれた店で、1階はカジュアルダイニング、2階は予約が必要なコースメニュー中心のレストランになっています。4月に妻とカジュアルダイニングの方に行きましたが、美味しかったので今度は2階に挑戦してみました。
CRUは「ノルウェー料理」というわけではありませんが、タラやラム、白トマトなど、ノルウェー産の食材をふんだんに使って、フレンチテイストの創作料理を提供します。また、ワインリストも豊富で、料理に合った各国のワインをセレクトしてくれます。

フランス産オイスター

舌平目(たぶん)の軽いムニエル、ニョッキとキュウリ添え

タラのソテー
この他に「森のキノコのスープ」「ラムのレアステーキ、牛のほほ肉添え」「ドライフルーツの羊チーズがけ」など、計7皿+オイスターのフルコースでした(スープやラムは美味しくて写真撮るのを忘れました)。料理、ワイン、サービス、全てが堅苦しくない程度にこぎれいにバランス良くまとめられており、お勧めの店です。店はマヨスチュアから徒歩5分ほど、ホームページは英語表記もあり予約もネット上で可能です。
2軒目はノルウェー産の魚介を使ったシーフード料理の"Lofoten Fiskerestaurant"(ホームページはこちら)。"Lofoten"というのはノルウェー北部にあるロフォーテン諸島のことです。この店は観光地区アーケブリッケ(オスロのお台場)にあり、ランチもやっています。僕達もランチで行きましたが、驚異的な鮮度のホタテやエビを使ったシーフードスープは絶品でした(例によって、美味しすぎて写真撮るのを忘れました)。また、本日の魚料理は「タラのソテー、カリフラワーソースがけ」でしたが、こちらも大変美味でした。

デザートも充実しており、3人それぞれ別のものを注文しましたが、いずれもクオリティの高いものでした。

ナシのカルパッチョ、オリーブパウダーがけ

チョコレートムースとチェリーのジェラート

フォンダンショコラとバニラアイスクリーム
ワインリストも充実しており、フレンドリーで親切なサービス、ヨットハーバーを臨む立地など、こちらもお勧めの店です。
さて、上記の2軒ともタラを使った料理が出てきました。タラはノルウェーを代表する食材です。日本では「淡泊な白身魚で、鍋の脇役」などと軽くあしらわれることが多いタラですが、冷たいノルウェー海を縦横無尽に泳いで育ったタラは一回り大きく、味もしっかりしているため、メイン食材としても十分に耐えられる実力を備えています。僕はノルウェーでタラを食べて以来、すっかりタラをリスペクトするようになりました。比較的季節を問わず手に入る食材ですので、ノルウェーに来たらタラは外せないでしょう。
ちなみにノルウェーのスーパーにはタラ(をはじめとする魚)のソテー用のスパイス(FISKEKRYDDER、下の写真を参照)が売られています。このスパイスをかけるだけで、とても美味しい白身魚のソテーが簡単にでき、価格も大きさもお土産に最適です。また、スパイスの右に写っているのは、ノルウェー産の有名なミネラルウォーター"VOSS"です。"VOSS"とはノルウェー語で「滝」という意味で、氷河の下に広がる水源から汲み上げた天然水です。解けだした氷河が、ぶ厚い氷河によって濾過されたものなので、純度が高いそうです。かの有名なマドンナがVOSSを置いていないホテルには宿泊しないことや、日本では叶姉妹が愛飲することで有名な「セレブ御用達スーパープレミアムウォーター」らしいです。VOSSも、これといって魅力的な土産物がないノルウェーにおいては貴重な戦力です。

また、ノルウェーの名産といえばご存知サーモンです。日本で出回るサーモンの大半はノルウェー産です(安いものにはチリ産も多いです)。ノルウェーのスーパーでは獲れたての刺身用サーモンの真空パックが売られていますが、長時間フライトを要する日本へのお土産としては不適切です。そこでお勧めなのが、スーパーで手に入るサーモンの燻製です。燻製ですので日保ちしますし、味も日本人の口に合います。胡椒をまぶしたもの(写真上)と、ヨーロッパでは魚、特にサーモンと合わせるディルというハーブをまぶしたもの(写真下)がありますが、どちらも脂がのっていて味も食べやすいのでお勧めです。

スモークサーモンも王道で、スーパーには通常のものに加え、ディルをまぶしたものなども置いてあります。通常のスモークサーモンも、サケ(laks)とマス(ørret)の2種類があります。下の写真は僕が作ったサラダですが、右側のスモークがサケ、左側がマスです。マスの方が色が鮮やかで味もあっさりしていて食べやすいので、一概に「サケの方が格上」とは言えません。また、ノルウェーではスモークサーモンに山羊のチーズを添えて食べます。写真中央にある白いものは、山羊のチーズに胡椒とクルミを和えたものです。

さっぱりとした山羊チーズは脂ののったスモークサーモンと良く合いますし、胡椒やクルミは魚臭さを打ち消してくれます。山羊のシーズやクルミは日本でも手に入るので、是非お試し下さい。
北欧は「食べ物がさほど美味しくない」というイメージがありますが、オスロにはそのイメージを覆す優れたレストランがたくさんあります。物価が高いことからレストランの価格も高いですが、ノルウェー産の驚くほど新鮮なシーフードや上質なラムは、北海道出身の僕でさえ感動するほどの美味しさで、特筆に値します(日本で出回っている鮭やサバの多くは、実はノルウェー産の冷凍物です)。また、味付けや盛りつけも日本人の好みに合ったものが多いため、ノルウェーを訪れたなら是非ともレストランに足を運んでいただきたいものです。
先日、ローマ在住の妹夫婦が遊びに来たので、ほぼ初めてちゃんとしたレストランに行きました。1軒目は、主にノルウェー産の食材を使った創作料理とワインが売りの"CRU"(ホームページはこちら)という店。この店は僕のスーパーバイザーがお勧めしてくれた店で、1階はカジュアルダイニング、2階は予約が必要なコースメニュー中心のレストランになっています。4月に妻とカジュアルダイニングの方に行きましたが、美味しかったので今度は2階に挑戦してみました。
CRUは「ノルウェー料理」というわけではありませんが、タラやラム、白トマトなど、ノルウェー産の食材をふんだんに使って、フレンチテイストの創作料理を提供します。また、ワインリストも豊富で、料理に合った各国のワインをセレクトしてくれます。

フランス産オイスター

舌平目(たぶん)の軽いムニエル、ニョッキとキュウリ添え

タラのソテー
この他に「森のキノコのスープ」「ラムのレアステーキ、牛のほほ肉添え」「ドライフルーツの羊チーズがけ」など、計7皿+オイスターのフルコースでした(スープやラムは美味しくて写真撮るのを忘れました)。料理、ワイン、サービス、全てが堅苦しくない程度にこぎれいにバランス良くまとめられており、お勧めの店です。店はマヨスチュアから徒歩5分ほど、ホームページは英語表記もあり予約もネット上で可能です。
2軒目はノルウェー産の魚介を使ったシーフード料理の"Lofoten Fiskerestaurant"(ホームページはこちら)。"Lofoten"というのはノルウェー北部にあるロフォーテン諸島のことです。この店は観光地区アーケブリッケ(オスロのお台場)にあり、ランチもやっています。僕達もランチで行きましたが、驚異的な鮮度のホタテやエビを使ったシーフードスープは絶品でした(例によって、美味しすぎて写真撮るのを忘れました)。また、本日の魚料理は「タラのソテー、カリフラワーソースがけ」でしたが、こちらも大変美味でした。

デザートも充実しており、3人それぞれ別のものを注文しましたが、いずれもクオリティの高いものでした。

ナシのカルパッチョ、オリーブパウダーがけ

チョコレートムースとチェリーのジェラート

フォンダンショコラとバニラアイスクリーム
ワインリストも充実しており、フレンドリーで親切なサービス、ヨットハーバーを臨む立地など、こちらもお勧めの店です。
さて、上記の2軒ともタラを使った料理が出てきました。タラはノルウェーを代表する食材です。日本では「淡泊な白身魚で、鍋の脇役」などと軽くあしらわれることが多いタラですが、冷たいノルウェー海を縦横無尽に泳いで育ったタラは一回り大きく、味もしっかりしているため、メイン食材としても十分に耐えられる実力を備えています。僕はノルウェーでタラを食べて以来、すっかりタラをリスペクトするようになりました。比較的季節を問わず手に入る食材ですので、ノルウェーに来たらタラは外せないでしょう。
ちなみにノルウェーのスーパーにはタラ(をはじめとする魚)のソテー用のスパイス(FISKEKRYDDER、下の写真を参照)が売られています。このスパイスをかけるだけで、とても美味しい白身魚のソテーが簡単にでき、価格も大きさもお土産に最適です。また、スパイスの右に写っているのは、ノルウェー産の有名なミネラルウォーター"VOSS"です。"VOSS"とはノルウェー語で「滝」という意味で、氷河の下に広がる水源から汲み上げた天然水です。解けだした氷河が、ぶ厚い氷河によって濾過されたものなので、純度が高いそうです。かの有名なマドンナがVOSSを置いていないホテルには宿泊しないことや、日本では叶姉妹が愛飲することで有名な「セレブ御用達スーパープレミアムウォーター」らしいです。VOSSも、これといって魅力的な土産物がないノルウェーにおいては貴重な戦力です。

また、ノルウェーの名産といえばご存知サーモンです。日本で出回るサーモンの大半はノルウェー産です(安いものにはチリ産も多いです)。ノルウェーのスーパーでは獲れたての刺身用サーモンの真空パックが売られていますが、長時間フライトを要する日本へのお土産としては不適切です。そこでお勧めなのが、スーパーで手に入るサーモンの燻製です。燻製ですので日保ちしますし、味も日本人の口に合います。胡椒をまぶしたもの(写真上)と、ヨーロッパでは魚、特にサーモンと合わせるディルというハーブをまぶしたもの(写真下)がありますが、どちらも脂がのっていて味も食べやすいのでお勧めです。

スモークサーモンも王道で、スーパーには通常のものに加え、ディルをまぶしたものなども置いてあります。通常のスモークサーモンも、サケ(laks)とマス(ørret)の2種類があります。下の写真は僕が作ったサラダですが、右側のスモークがサケ、左側がマスです。マスの方が色が鮮やかで味もあっさりしていて食べやすいので、一概に「サケの方が格上」とは言えません。また、ノルウェーではスモークサーモンに山羊のチーズを添えて食べます。写真中央にある白いものは、山羊のチーズに胡椒とクルミを和えたものです。

さっぱりとした山羊チーズは脂ののったスモークサーモンと良く合いますし、胡椒やクルミは魚臭さを打ち消してくれます。山羊のシーズやクルミは日本でも手に入るので、是非お試し下さい。