たか☆ひ狼のいろいろ

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天獣戦記譚マサムネ 2話エピローグ

2005-07-29 19:57:22 | オリジナル連載小説
「ほうほう、これがはんばーがーかの、いい匂いしておるな」
「ここ来るの久しぶりだね、ショーゴ」
「んっふっふ~、またシェイクおかわりしちゃおっかな♪」

また…マーフィーズに戻ってきちゃった。
今度は権じいとタクトとマサムネが加わって、なおかつ僕のおごりってことで。

しかしリンカや権じいはいいにして、唯一の問題、マサムネ。
絆を持っていないから、みんなマサムネを変な目で見るんでヒヤヒヤしちゃった。
けど、上手いこと菜乃が機転利かせてくれたんで、正直助かった。
「この先のショッピングセンターでぬいぐるみショーあるんです、で、ちょっとお散歩に」
驚いてた店員さんにすぐさま菜乃が答えてくれた。
なるほど…そういうカバーの仕方があるんだね。

そうそう、菜乃の捻挫は1時間もしないうちに治ってた、さすがは権じい。


…っと、もう一つの問題が。
マサムネだけ、全品XLサイズで注文しちゃったんだよなぁ…

お金が…はぁ。

「では、いっただっきま~す!」
リンカの一声にあわせて、みんなで一斉にハンバーガーをぱくり。

ま、いいか。

なんかみんなのおいしい顔見てると、心配事も吹き飛んじゃう。

そう、少なくとも今は忘れよう。

「マサムネ、バーガーおいしい?」
相変わらずムッツリ顔しているマサムネにちょっと聞いてみた。
「朝食ったアレより何倍もうまいぞ、こっちの方が」

あー、そうですか。

「で、これって一体どうやって食うんだ?」
マサムネが超特大シェイクを抱えながら、僕に聞いてきた。
「これは食べるんじゃなくって飲むんだよ、このストローを挿して…」
「あーめんどくせぇ!ンなみみっちいやり方で飲めるか!!!」
マサムネはカップのふたをカポッと外して、一気に飲もうとする。

けど…

ずるっ…ずぼちゃ

「モグァーッ!」
「うっわ、バカマサムネ、何やってるのよ全く!」
「ふう…相変わらず短絡的じゃのぅ」

あーあ、シェイクが一気に顔面に投下されちゃった。
っていうか…帰ったら洗わなくっちゃ駄目かもな…

「がワーッ!顔が冷てぇ!息ができねぇ!!!」
マサムネ…

ふと、さっき見た夢を思い出した。

もし、今のマサムネが本当のマサムネだったら…
ううん違う、もし絆が戻ったら…
そう、あの時のことをもう一回聞かなくっちゃ。

ねぇ、あの時マサムネは…なんて言おうとしてたの?って。


ねぇ、マサムネ。



天獣戦記譚マサムネ 2話《ねぇ》 終わり。



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