読んでみたら図書館で数回借りて感激した本だったことが判明したものの、今回もやっぱり興奮。小山さんの明瞭な文章。柳刃包丁の長さを生かす切り方。部位によって火の通り方が異なる鮎を炭火で焼く方法。酢の物は最初刺激が強すぎるのに唾液と混ざって少しずつ味が弱まっていくことへの対応。
矛盾をはらむ事実への現実的なアプローチ。
様々なこだわりについて書いてあるのですが、話が枝葉に行かず、より基本的なものを求め続けている~といった印象。ベースにある好奇心ゆえにストイックさも漂わず、この人の店で出てくる料理はうまいんだろうなという気になってきます。
包丁のくだりを読んでいて、弦楽器のボーイングのことを彷彿。
修業時代に先輩の包丁を借りたところ、研ぎが良すぎて切りにくかったそうです。食パンを切るのにノコギリと日本刀を使うような感じ?今まではノコギリみたいな包丁を使った切り方に慣れていたため、重く押しつける切り方しか出来ず、研がれた包丁ですーっとひく感覚がわからなかったんですと。
荒砥石で研いだ刃物が切りやすいっていうのも同じ理屈なんだそうです。
俺は荒砥石派だなあ。ふつうの包丁の長さも使いこなせず出刃の重さも片刃も何だかよくわからず柳刃なんて夢のまた夢。楽器弾くときも松ヤニ塗りたくって短い距離でゴリゴリですよ。高級松ヤニをうすく一塗りしただけの柳刃の長さを持つ弓で鯛をすーっと弾くようなイメージかしら。
嗚呼。ボーイングと包丁の先生であられるF1さんに伺いたいところだが、会う前にまだまだ試行錯誤が足らない。と書きつつもここ一月で10回ぐらい揚げ物やっとるです。もっと切らなくちゃ。
あ。来週からヴィオラのレッスンに行くことにしたですよ。16年ぶりのレッスンですよ。まだ練習しとらんですよ。やべー!