ヤンディーズ

現在闘病中で「病んでいる」ボーカル&ギタリスト、「太郎」の独り言

DEATH 「Spiritual Healing」

2021年09月09日 | 音楽
これまで頂いたプレミアモノのコンバットマスターピース盤、紙ジャケ仕様が
11枚。凄い数頂いたなぁ。一枚はオークションで競り合っているモノで
コレクターアイテムですし。
そのコンバットレーベルモノの11枚の内、5枚がDEATHというデス祭り!

私、湾岸戦争勃発による言論統制で音楽シーンも完全に変わり
グランジ、オルタナティブ、ラウドロック、メロコア、HIPHOPが主流となった92年以降の
新しい音楽シーンには全く付いて行けず、いや、付いて行きたく無く
時代に沿うアーティスト、特にメタリカは大成功を収め
路線変更を余儀なくされたバンドは迷走か解散。
私も60〜80年代の伝統に沿った音楽をこれからガッツリやるぞ!
と言ったタイミングで周りが皆、オルタナティブ、ラウドロックに乗り
メンバーが集まらず、いや集まっても迷走を極め
完全に中途半端‥にも辿り着けず、完全にタイミングを逃した青春期でした。
自主製作CDをインディーから出し易くなる時代になったというのに。

と、ほぼメタルから離れジャズ、ソウルへ傾倒した私、
暗黒の90年代にデスメタルは日本でも陽の目を浴びる様になったと思ってます。
が、BURRN誌の当時の編集長は大のデスメタル嫌い。
まだBURRN!が幅を利かせてた時代ですし、一応、特集が組まれてましたが
ほぼイロモノ扱い。カーカスかな?「ハラワタぐちょぐちょ」的な直訳の
曲名に私も仰天で。私も80年代スラッシュメタル迄のキャパだったな、と
メロデスのアークエネミーやチルドレンオブボドムを知る迄
デスメタルとは無縁で。タモリ倶楽部の「空耳アワー」で笑いのネタになるイメージ。

と、デスメタルに対しての個人的経緯が長かったです。
(毎回毎回‥)
デスメタルに対して拒絶感がやはりあったのです。
当時、ハイトーンボーカルをやっていたのでデス声へ大きな抵抗が。
皆、パンテラのフィリップアンセルモに影響受けグロウルに行きましたし。
強靭な喉を持っていないとデス声の発声とハイトーンの共有は厳しい。
そして、デスメタルの雄?deathを知ったのは2000年代。
若くしてガン治療費が捻出出ずに早逝した、最終的にチャックシュルディナー(Vo,Gu)
のプロジェクト状態になり、アンダーグラウンドのレガシーとなりつつだった
チャックが仕様したBCリッチのギターが再発された時でした。
デスメタルでDEATH!?凄いバンド名!とビックリした事がキッカケ。

このアルバムは3作目で発表されたのが87年と。
DEATHが今も活動していたらどんな存在になっていたのだろう?
メロデスに喰われてしまうか?それともデスメタル界の帝王として
君臨していたか?

激しい直球な曲調の中に、プログレとメロデスになり過ぎないメロディーが
アルバム全体に散りばめられていて。

Death - Spiritual Healing (HQ)


今の40歳位の世代の人にはリアルタイムですし
後、私が行った事の有る東南アジア、インドネシアやタイでは
90年代のリアルタイムからデスメタルは人気を得て
タイのタワーレコードの店員の兄ちゃんはDEATHを始めデスメタルの話しで
スッカリ熱くなってしまい、デスメタル無知な私は「知らない」のオンパレードで。
しかし、後のクリプトプシーといい、このDEATHに参加したジーンホグレンや
CYNICの故ショーンといい、テクニック面でバカテクなドラマーを基準に
現在のデスメタル界で沢山増える理由が解りました。
ショーンなんかは、ピンクフロイド感を出して行ったドラマーですし。
ギターはリフは別にリズムギターで巻き弦トレモロが主だったりですが
リズムが難しい。体力的に維持出来ればBPMが高く速いドラムは
叩くドラマーが増え、リズムの正確さは別とし
DEATHの、このスピリチュアルヒーリングなんかは
激しい転調にリズムチェンジは多いですが
その中でも2:22辺りの微妙なテンポダウンって凄く難しい。
ツーバスに移行するからワザとテンポを少し遅らせたのか?
それとも意図してこの微妙なテンポダウンをしているのか?
コレを正確に叩き、着いてくるベース、そしてリズムギター。
テンポアップするのは慣れている私ですが、意図的で微妙なテンポダウンの曲を
プレイする機会が増え、コレまた主旋律というか主役のテーマを
弾く役が多く、かなりビビる事が多い私が聴いても
コレは派手なリードテクニックと共に難しいテクニックです。
そして変拍子も要所要所に組み込まれているし、
決して直球では無い、リズムをしっかり取り聴いている方以外に
見落とされがちなテクニックがしっかりしていて
DEATHはこういうリズム難曲に対応出来、尚且つフィルが多めなドラムを
正確に叩けるドラマーを必要とするバカテクバンドだなぁと
つくづく思うのでした。(ボーカルは別として)
チャックと共に激しいリードギターを弾いているのはエージエントスティールにも在籍していた
ジェームズマーフィーと。後にオビチュアリー、テスタメントとしっかりした
テクニックを必要とするバンドを渡り歩き
演奏テクニックでは滅茶苦茶に技量が要るメガデスの
セカンドギタリストの候補だったという噂が有ったそうな。
(日本で活躍する天才ギタリスト、マーティーフリードマンの後任という説)

メタルシーンでは若者にデスメタルは人気ですね。
メタルフェスを開催するとデスメタルを始めエキサイティングな
エクストリームバンドを招聘するとハードコアさが増し
客層が幾分若返る!という現象がありますしで。
(スラッシュメタルのスラドミのお客さんは完全に中年男性が多いですが‥)

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6 コメント

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Unknown (Home In My Shoes)
2021-09-09 10:17:12
こんにちは(*´ω`*)。

デスメタル等々の変遷はちょっとわかんなくて申し訳ないのですが、「湾岸戦争勃発による言論統制で音楽シーンも完全に変わり」のくだりが気になりました。

この頃、何かそういうことがあったんでしょうか?どういうこと言ったらいけなくなったのかなー。

そう言えば、当時のWWFがサージャント・スローターをサダム・フセインの友人としてトップヒールに仕立て上げてホーガンが成敗っていうストーリーがありましたが、さすがにやりすぎって怒られてましたね。
返信する
Home In My Shoesさん (太郎)
2021-09-10 02:45:55
こんばんは。

湾岸戦争が91年ですね。コレを境に大きくロックシーンが変わり。
反戦争や反政府や制度を歌詞の内容にするメタル系バンドは
何というか戦争の妨げになり、そこでシアトルからニルバーナ等
パンキッシュなサウンドではあるけど、言論統制とは違う刺激的な音楽が出て
グランジ、オルタナティブ、ラウドロックが新たな刺激となりシーンが変わって‥
という感じでしょうか。アフガン戦争の際に炭疽菌が米の権力有る所に送られ
「炭疽菌」がバンド名のアンスラックスが活動の被害に合うという感じですし。
サージェントスローターの件有りましたね。フセインという名の人は多いのに。
ロシア、ナチス、ジャップ、イランというキャラ、ギミックでヒールに仕立て
愛国心を掻き立てる事で盛り上がったプロレスシーンでもありますしね。
思えば日本も戦勝国アメリカを敗戦国民の力道山が成敗する事でプロレス人気となった訳で
プロレスってそういう所有りますよね。行き過ぎると品が無いですね。
返信する
最近のDeathのアルバム事情 (ぶりぶりざえもん)
2021-09-10 21:33:41
相変わらずDeathの紙ジャケ盤未だに
争奪戦アイテム又は、ボッタクリ商品化しています(苦笑)
音源傷つけたくないので厳重に保管しています。

今回の「Spiritual Healing」は紙ジャケ盤に関しては
アマゾン、ヤクオフでは出品/在庫無し状態です。
このアルバムはDeathにとって過度期のアルバムで
スラッシュ/デス路線に留まるか、プログレ/デス路線に進むべきか
苦悩している故チャック先生の姿が思い浮かびます。
この頃のチャック先生は「イングヴェイ級の首切り魔」として
悪評を浴びていた時期と重なります。

90年代メタル不況の中でDeathは成功を収めていた
バンドだったと思います(デスメタルの中でカテゴリーで)
Deathは基本ハズレがありませんので「このアルバム」と
逆に勧められるアルバムを選ぶのが難しいバンドです。
もし運良く入手出来た場合は「棺桶」まで
持って行くぐらい手放してはいけないアルバム達です。
返信する
Unknown (KANA)
2021-09-10 22:22:06
基本的にチャック・ジュルディナーのソロプロジェクト的なバンドでしたが、本作はDEATHのカタログ中一番バンドらしさが感じられるアルバムな気がします。
評価の高さと後続への影響の大きさは前作LEPROSY(88年)なようですが、個人的名盤はやはり本作です。
チャックの歴代相方ギタリストの中で一番最強(個人的に思っております)のジェイムズ・マーフィーやテリー・バトラー(B)が作曲面でも貢献。このラインナップが続いていたら更に凄いバンドになっていたのではないか?と未だに思います。
ツインリードのスリリングさもDEATHの作品中最強!
返信する
ぶりぶりざえもんさん (太郎)
2021-09-11 22:49:19
コレ頂いてもう10年以上経ちますよね。
コンバットマスターピース紙ジャケ仕様はスッカリ
コレクターズアイテムとなっているんですね。
私は宝を沢山持っている事になるんですね。
1st頂いた時は、かなりの高値でしたもんね。

ココはデスとスラッシュと微妙な立ち位置感も有る感じしますね。
数種類あるデス声でチャックの声はすっかり吐き捨て型デスボイスですが。
(グロウル発声が一番人気有るかな?チャックでもチャックビリー迄グロウル使いになってたし)
亡くなる一年前位のライブ動画観ましたがグロウルに近くなってますな。
スラッシュとデスの狭間なんすね。
と、イングウェイ、デイブムステインと言われるとかなりの悪評ですな。
リッチーブラックモアだけ信者の擁護が強い。
と、DEATHの作品は外れ無しなんですね。改めて全作聴いてみようかなと。
ジーンホグレンがドラム期のは良く聴きましたが。
と、棺桶に迄入れるとは!
ぶりぶりざえもんさんはエクソダスかと思ってました。
返信する
KANAさん (太郎)
2021-09-12 01:00:39
改めて徐々に聴いていこうと思っているのですが
「レプロシー」が世間では一番評価高いんですね。
コレも今作と聞き比べしてみようと思います。
そういえば前に「最強のツインギターコンビ」という様な記事で
コメント頂いた時、チャックとジェイムズのコンビを挙げられてましたもんね。
作曲面でも関わっていたと。やはりDEATHって影響力の大きいバンドだったんですね。
ジェイムスマーフィーというギタリストをよく存じなかったのですが
先程偶然ジェイムズマーフィーギターソロBEST10という動画が出てきまして見てました。
リードギターに個性の有るギタリストですね。
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