10月の病院での診察で「異常無し」と診断されたが、以降、食欲はみるみる無くなっていったモカ。
病院でロイヤルカナン消化器サポート(ドライ)を出されたが、正直この時「食べるわけないじゃんか!」と思った。
同時にロイヤルカナン退院サポート(缶詰)も一緒に出され、「これ食べてくれれば、栄養ついていつものモカに戻ってくれるのか?」と
不安半分期待半分で帰宅したのを覚えている。そもそも好きなフードの汁しか飲まない時点で療法食なぞ食べるはずがないのに。
当然、全く口にしなかった。この時点でモカ、体重4.8㎏
・11月28日 ソファ下かタワーに籠ってるはずのモカ。朝、洗面所で発見。横になり上半身だけ香箱を組んだ体勢。鳴いて何か訴える。
洗濯機の裏にでも入り込んで隠れたかったか、水が飲みたかったのか、どうしたかったかは分からない。「洗面所まで歩いて来たんだ」と私は安心?
してしまい、「そこに居たくているんだな。そっとしとこう」と馬鹿な勘違いをする。だが、来客が玄関先で話してても、すぐそばの洗面所のモカは鳴くだけで逃げようとしない。いつもなら怖がって逃げるのに。半日たち、鳴くばかりで動かないモカをさすがにおかしいと思いそばへ。
「じゃあ一緒にリビング行こうか?」と抱き上げた瞬間、体重の軽さに驚く。試しにその場に立たせようとすると、よろけて倒れる。
「なんとか歩いて来たものの、自分で戻れなくなっていた」と、やっと気づく。フラついて、あちこち隠れようとしたら危険と感じ慌ててケージ(2F建てタイプ)設置。モカを入れ、しばらく布で隠し落ち着くのを待つ。この日以降、ケージ生活となる。
・11月29、30日 ケージ2Fにいたはずのモカ。朝になると1Fで横になっている。1F設置のトイレがひっくり返っている。29日の朝は「トイレが気にいらないのかな?」と思う。しかし30日の朝にようやく気づく「1Fにちゃんと着地できない。2Fに上れない」事に。つくづく馬鹿な飼い主だと思う。
慌てて、ありあわせの板&結束バンドで1F~2Fの穴を塞ぎ、部屋が見渡せる2Fのみが生活スペースとなる。
・12月初め ついに食欲廃絶。自らは全く口にしなくなる。トイレにすら行かない所をみると、水すら自分からは飲んでいないと推測。
・12月3日 猫は絶食が続くと、肝リピドーシスという病気になりやすく命の危険を感じた為、悩んだ末にかかりつけの病院に対策を聞きに行く。
この時、迷ったがモカはつれて行かず。頑なに籠っていた事もあるし、前回の診察で解決策が見えず、幻滅してたのもあるかもしれない。
当然、連れて行かないと「分からない」と言われるのも推測できた。が、この時の私は藁にもすがる気持ちだった。なんでもいい、できる事をアドバイスして欲しかったのかもしれない。
この日、応対してくれたのは、担当の先生でなく院長。「診てみないと何とも言えない」とあっさり言われる。が、「ちゃんと歩けないっていうのは、明らかにおかしいよねぇ。おまけに食べないとなると、肝リピドーシスとか色々と問題が出てくるねぇ。」と続けた。
以下、私の心の声。「前回の診察で、「異常なし」で帰されたのに、なんで今になってそんな不安を煽る事言うんだ?!」
何か対策をアドバイスしてくれるでもなく、「すぐに連れて来なさい」と言うでもなく、院長はそれ以外何も発言してくれなかった。
いたたまれなくなり、退院サポート缶を一缶だけ買って、私は病院を後にした。
この時、半泣きで歩いた。あの日の事は今思い出しても、胸が苦しくなる。途中、ホームセンターであらゆる種類のフードを買い漁り、「これでダメなら強制給餌しかない」と思う。(そういえばかかりつけ病院は強制給餌の指示もなかった。)道すがら、目に入った動物病院に飛び込み、シリンジを分けて貰った。日記にも以前書いたけど、ここの先生の優しさは沁みた。「あきらめちゃダメだ。」と決意できた。
ここまでで、話だけでモカを診察してない人を含めると3人の医師が関わった。でも誰も「脳の問題」を疑った人はいない。勿論、私も。栄養失調で歩けないんだとばかり思っていた。
この日より強制給餌開始。市販のスープタイプから始めて、明らかに足りないと感じた為カナン退院サポートの割合を増やしていく。が、慣れない強制給餌&あまりモカに恐怖心を持たせると、ますます食べなくなるのでは?という不安から15ミリのシリンジで1~2本/一日が限度。ただ、嫌がる時に突っ張る前脚は力強い。顔をそむける力もある。必要カロリーには全く足りない。カルカンパウチのスープだけは、かろうじて自分で飲む。これでは少しの水分補給のみ。ケージ内に設置したトイレはまたぐのが大変と思い、ペットシーツを全面に敷く。トイレスペースとして体半分隠れるように囲いを設置。たまに囲いの中に成功、それ以外は寝床でもしてしまう。
・12月13日 強制給餌の努力及ばず、どんどん痩せていくモカ。新たに肝臓や腎臓に発病の不安もあり病院へ連れて行く。「あらら、痩せちゃったねぇ」と呑気に担当医に言われる。モカ3.8㎏ 「人間で言うと10㎏位、痩せた事になります」とも言われる。いつものモカなら恐怖で固まったままなのに、何故かこの日は医師に腰を撫でられるとシッポを立てて喜ぶ。今までなら絶対にありえない。とても不思議に思ったが継続してたサプリ「ジルケーン」の効果?とも思う。よろけているが、この時は後ろ脚も頑張って踏ん張っていた。「こんなに甘えん坊なのに、どうして食べないのかな?」と医師。そりゃ、こっちが聞きたい。切実に訴えると血液検査、レントゲン、口内チェックをやってもらえた。
結果・・・脱水以外、血液、レントゲン共に異常なし。口内炎無し、「あえて言うなら少し歯石がつき始めてるかなぁ、位です。」との事。
原因になりそうな点は、徹底的に排除したかったので、その場で取れそうな歯石は軽く取ってもらう。脱水気味なので皮下輸液。更に、具体的な薬の名前は言ってくれなかったが「抗生剤と抗炎剤」を一緒に注射される。この時点でも医師の判断は「食べてないからよろける」だったのではと推測。
今更反省すると、「何の為に?」とか、「何て名前の薬か?」とかきちんと聞くべきだった。医師の発言を待ってたらダメですね。
自宅に戻りしばらくすると、モカ大声で鳴き続ける。興奮状態に見える。体は横にしたまま頭だけ持ち上げた姿勢。夜まで続き気を揉む。注射した薬の副作用だったのかもしれない。食欲増進剤の類か?
・12月15日 通院翌日は特に変化無かったが、この日は自らの足でしっかり立ち上がるのを目撃。短時間で、ややフルフルしてたけど、しっかり立っていた。モカの立ち姿を見るのが、この日が最後になるとは、この時考えてもいなかった。
この日より一週間程は、自らカルカンパウチを汁だけでなく具もしっかり食べる。といっても1袋~2袋/一日と少ないが。今までを思えば大きな進歩。
「よく分からないけど、注射が効いたのかなぁ」とダンナと話した。この勢いで、食べる量も増えるのではと期待。様子を見ながら、強制給餌の量を減らしてみたりする。
・12月22日 再び食欲廃絶 頭を持ち上げる事が少なくなり、バッタリ横になっている事が増えてきた。かといって、ずっと眠ってる訳ではない。
目は開いている。強制給餌の際、抱き上げると後ろ脚が細くなったと感じる。ゴハンを口に運ぶと嫌がるが、しっかり飲み込み吐き出す事はない。
ロイヤルカナン退院サポートだけでは不安に思い、ヒルズad缶、リーナルケアという経口缶を併用開始。15mlシリンジを一日5本、頑張っても8本。
やはり栄養が足りない。
・12月23日? 横になったまま時折、唸り声のような大きな声で鳴く。今思えば、激しい頭痛があったのでは、と思う。目は開いてるがうなされているようだった。この後も別の日に夜中など、確認できただけで2回あった。
この頃、朝の起床時に確認すると、夜寝かせた姿勢と反対側を向いていたり、前後が入れ替わっていたり。良く思えば「寝返りはなんとか自分でうっていた」悪く考えれば「苦しくてもがいていた」事になる。
強制給餌を嫌がり、抵抗する力が無い為、私が「ゴハンセット」を持ってケージから抱き上げると膝の上でオシッコされるのがお約束となる。
意志を持って「している」のは明白だったので、失禁ではない。ここがモカらしい。こちらも慣れたもので事前にペットシーツにゴミ紐をくっつけ腰に巻き(簡易エプロンです)「食べてくれるんだったら、そんなのへっちゃらだもんね~」とテンションが妙に上がる。こんな事でも「モカらしさ」が見えたのが嬉しかったのかもしれない。
・12月27日 目にみえて状態が更に悪くなる。後ろ脚を動かしていない為関節が固く硬直が始まっている。マッサージ、ストレッチ開始。
給餌量も増えないどころか、やや減ってしまう。漠然と「その時」が近い気がして不安になる。「原因も分からないままサヨナラなんておかしい。
治せる病気かもしれないのに、衰弱させちゃったら治るものも治らない!」必死になるが空回り。ネットであれこれ情報収集をだいぶ前から始めていたが、なかなか「これ」という情報にたどり着けない。FIPのドライタイプでも、食欲不振や神経症状で歩行障害が出る例を知り愕然とする。
・12月30日 モカ3.4㎏ 状態が良くないのに、動物病院は正月3日は休み。今のうちにせめて脱水改善の為に栄養点滴だけでもと向かう。この日は担当医でなく院長。正直、苦手意識を持ってしまった私。モカを診るなり「脱水がひどいな」体温を計ると「35.5℃ 低体温だね。ちょっと危ないな」という。
すっかり踏ん張れなくなってしまったモカ。支えてないと倒れてしまう。顔をみて「あぁ、眼振があるなぁ。ほら、右から左に。ほらっ、ほら」
以下、私の心の声「何?眼振って?ちょっ、そんな大声でモカの顔の間近で話さないでよ!怖がってるじゃんか!何がほらっほらっだよ!」
・・・「脳神経系の病気で間違いないかな。」と言われる。「低体温だから、とりあえず温めて、脳圧を下げる作用を期待してステロイドの注射します。」続けて「大きな病院に紹介状書いてもいいんだけど、もう年末だからなぁ。まぁ、そのへんは問い合わせして貰って・・・」とパンフレットを手渡される。「年末だから分からないなぁ・・・」と繰り返すばかりの院長。保温処置が終わり、皮下輸液、注射と処置の終わったモカ。思い切って「いつどうなってもおかしくない状態って事ですか?」と問う。「そうですね」と答え。それっきり院長は特に何も言わない。言う事といえば
「年末だからどうかなぁ、やってるかやってないか・・・そのへんは調べて貰って・・・」と繰り返す。
この時思った。「あぁ、サジ投げられた」と。「分かりました」とだけ行って病院を後にした。一緒にいたダンナは「なんであの院長、目合わせて喋んねぇの?聞いた事と違う、同じ答えしか言わねぇし」と静かにキレていた。私は半泣きだった。なんでって、モカは今この時点で生きてるし「いつどうなってもおかしくない」としても明日も生きてる可能性だってある。この病院、大晦日もやっている。なのに「来れるなら明日も来て。脱水改善とステロイド注射なら出来るから。」みたいな、「最後まで出来得る事をする」姿勢が全く無かったから。
家に戻りモカを寝かせ、貰ったパンフを見る。HPを確認すると年末年始の2次診療はやはり休みだった。それは予測していた事。何より驚いたのは「飼い主様からのお問い合せにはお答えできません。お問い合せは主治医の先生からお願い致します」という趣旨の一文。どのみち私が問い合わせてもダメだったのだ。紹介状書いて貰ってそのまま訪ねたところで「主治医の先生から予約頂いてません」と門前払いされる所だった。院長は今まで紹介なぞしたこと無いのかもしれない。システムを理解していないし。「この状態じゃ今更何やっても無駄だし、どうせ年明けには死んじゃってるよ」とでも思ったから、テキトーにあしらわれたんだろうか?
ずっと堪えてた何かが、この時切れてしまった。「ちょっとごめん」とダンナに言い残し隣室へ。布団にくるまり大泣きした。悔し泣きだった。
病院でロイヤルカナン消化器サポート(ドライ)を出されたが、正直この時「食べるわけないじゃんか!」と思った。
同時にロイヤルカナン退院サポート(缶詰)も一緒に出され、「これ食べてくれれば、栄養ついていつものモカに戻ってくれるのか?」と
不安半分期待半分で帰宅したのを覚えている。そもそも好きなフードの汁しか飲まない時点で療法食なぞ食べるはずがないのに。
当然、全く口にしなかった。この時点でモカ、体重4.8㎏
・11月28日 ソファ下かタワーに籠ってるはずのモカ。朝、洗面所で発見。横になり上半身だけ香箱を組んだ体勢。鳴いて何か訴える。
洗濯機の裏にでも入り込んで隠れたかったか、水が飲みたかったのか、どうしたかったかは分からない。「洗面所まで歩いて来たんだ」と私は安心?
してしまい、「そこに居たくているんだな。そっとしとこう」と馬鹿な勘違いをする。だが、来客が玄関先で話してても、すぐそばの洗面所のモカは鳴くだけで逃げようとしない。いつもなら怖がって逃げるのに。半日たち、鳴くばかりで動かないモカをさすがにおかしいと思いそばへ。
「じゃあ一緒にリビング行こうか?」と抱き上げた瞬間、体重の軽さに驚く。試しにその場に立たせようとすると、よろけて倒れる。
「なんとか歩いて来たものの、自分で戻れなくなっていた」と、やっと気づく。フラついて、あちこち隠れようとしたら危険と感じ慌ててケージ(2F建てタイプ)設置。モカを入れ、しばらく布で隠し落ち着くのを待つ。この日以降、ケージ生活となる。
・11月29、30日 ケージ2Fにいたはずのモカ。朝になると1Fで横になっている。1F設置のトイレがひっくり返っている。29日の朝は「トイレが気にいらないのかな?」と思う。しかし30日の朝にようやく気づく「1Fにちゃんと着地できない。2Fに上れない」事に。つくづく馬鹿な飼い主だと思う。
慌てて、ありあわせの板&結束バンドで1F~2Fの穴を塞ぎ、部屋が見渡せる2Fのみが生活スペースとなる。
・12月初め ついに食欲廃絶。自らは全く口にしなくなる。トイレにすら行かない所をみると、水すら自分からは飲んでいないと推測。
・12月3日 猫は絶食が続くと、肝リピドーシスという病気になりやすく命の危険を感じた為、悩んだ末にかかりつけの病院に対策を聞きに行く。
この時、迷ったがモカはつれて行かず。頑なに籠っていた事もあるし、前回の診察で解決策が見えず、幻滅してたのもあるかもしれない。
当然、連れて行かないと「分からない」と言われるのも推測できた。が、この時の私は藁にもすがる気持ちだった。なんでもいい、できる事をアドバイスして欲しかったのかもしれない。
この日、応対してくれたのは、担当の先生でなく院長。「診てみないと何とも言えない」とあっさり言われる。が、「ちゃんと歩けないっていうのは、明らかにおかしいよねぇ。おまけに食べないとなると、肝リピドーシスとか色々と問題が出てくるねぇ。」と続けた。
以下、私の心の声。「前回の診察で、「異常なし」で帰されたのに、なんで今になってそんな不安を煽る事言うんだ?!」
何か対策をアドバイスしてくれるでもなく、「すぐに連れて来なさい」と言うでもなく、院長はそれ以外何も発言してくれなかった。
いたたまれなくなり、退院サポート缶を一缶だけ買って、私は病院を後にした。
この時、半泣きで歩いた。あの日の事は今思い出しても、胸が苦しくなる。途中、ホームセンターであらゆる種類のフードを買い漁り、「これでダメなら強制給餌しかない」と思う。(そういえばかかりつけ病院は強制給餌の指示もなかった。)道すがら、目に入った動物病院に飛び込み、シリンジを分けて貰った。日記にも以前書いたけど、ここの先生の優しさは沁みた。「あきらめちゃダメだ。」と決意できた。
ここまでで、話だけでモカを診察してない人を含めると3人の医師が関わった。でも誰も「脳の問題」を疑った人はいない。勿論、私も。栄養失調で歩けないんだとばかり思っていた。
この日より強制給餌開始。市販のスープタイプから始めて、明らかに足りないと感じた為カナン退院サポートの割合を増やしていく。が、慣れない強制給餌&あまりモカに恐怖心を持たせると、ますます食べなくなるのでは?という不安から15ミリのシリンジで1~2本/一日が限度。ただ、嫌がる時に突っ張る前脚は力強い。顔をそむける力もある。必要カロリーには全く足りない。カルカンパウチのスープだけは、かろうじて自分で飲む。これでは少しの水分補給のみ。ケージ内に設置したトイレはまたぐのが大変と思い、ペットシーツを全面に敷く。トイレスペースとして体半分隠れるように囲いを設置。たまに囲いの中に成功、それ以外は寝床でもしてしまう。
・12月13日 強制給餌の努力及ばず、どんどん痩せていくモカ。新たに肝臓や腎臓に発病の不安もあり病院へ連れて行く。「あらら、痩せちゃったねぇ」と呑気に担当医に言われる。モカ3.8㎏ 「人間で言うと10㎏位、痩せた事になります」とも言われる。いつものモカなら恐怖で固まったままなのに、何故かこの日は医師に腰を撫でられるとシッポを立てて喜ぶ。今までなら絶対にありえない。とても不思議に思ったが継続してたサプリ「ジルケーン」の効果?とも思う。よろけているが、この時は後ろ脚も頑張って踏ん張っていた。「こんなに甘えん坊なのに、どうして食べないのかな?」と医師。そりゃ、こっちが聞きたい。切実に訴えると血液検査、レントゲン、口内チェックをやってもらえた。
結果・・・脱水以外、血液、レントゲン共に異常なし。口内炎無し、「あえて言うなら少し歯石がつき始めてるかなぁ、位です。」との事。
原因になりそうな点は、徹底的に排除したかったので、その場で取れそうな歯石は軽く取ってもらう。脱水気味なので皮下輸液。更に、具体的な薬の名前は言ってくれなかったが「抗生剤と抗炎剤」を一緒に注射される。この時点でも医師の判断は「食べてないからよろける」だったのではと推測。
今更反省すると、「何の為に?」とか、「何て名前の薬か?」とかきちんと聞くべきだった。医師の発言を待ってたらダメですね。
自宅に戻りしばらくすると、モカ大声で鳴き続ける。興奮状態に見える。体は横にしたまま頭だけ持ち上げた姿勢。夜まで続き気を揉む。注射した薬の副作用だったのかもしれない。食欲増進剤の類か?
・12月15日 通院翌日は特に変化無かったが、この日は自らの足でしっかり立ち上がるのを目撃。短時間で、ややフルフルしてたけど、しっかり立っていた。モカの立ち姿を見るのが、この日が最後になるとは、この時考えてもいなかった。
この日より一週間程は、自らカルカンパウチを汁だけでなく具もしっかり食べる。といっても1袋~2袋/一日と少ないが。今までを思えば大きな進歩。
「よく分からないけど、注射が効いたのかなぁ」とダンナと話した。この勢いで、食べる量も増えるのではと期待。様子を見ながら、強制給餌の量を減らしてみたりする。
・12月22日 再び食欲廃絶 頭を持ち上げる事が少なくなり、バッタリ横になっている事が増えてきた。かといって、ずっと眠ってる訳ではない。
目は開いている。強制給餌の際、抱き上げると後ろ脚が細くなったと感じる。ゴハンを口に運ぶと嫌がるが、しっかり飲み込み吐き出す事はない。
ロイヤルカナン退院サポートだけでは不安に思い、ヒルズad缶、リーナルケアという経口缶を併用開始。15mlシリンジを一日5本、頑張っても8本。
やはり栄養が足りない。
・12月23日? 横になったまま時折、唸り声のような大きな声で鳴く。今思えば、激しい頭痛があったのでは、と思う。目は開いてるがうなされているようだった。この後も別の日に夜中など、確認できただけで2回あった。
この頃、朝の起床時に確認すると、夜寝かせた姿勢と反対側を向いていたり、前後が入れ替わっていたり。良く思えば「寝返りはなんとか自分でうっていた」悪く考えれば「苦しくてもがいていた」事になる。
強制給餌を嫌がり、抵抗する力が無い為、私が「ゴハンセット」を持ってケージから抱き上げると膝の上でオシッコされるのがお約束となる。
意志を持って「している」のは明白だったので、失禁ではない。ここがモカらしい。こちらも慣れたもので事前にペットシーツにゴミ紐をくっつけ腰に巻き(簡易エプロンです)「食べてくれるんだったら、そんなのへっちゃらだもんね~」とテンションが妙に上がる。こんな事でも「モカらしさ」が見えたのが嬉しかったのかもしれない。
・12月27日 目にみえて状態が更に悪くなる。後ろ脚を動かしていない為関節が固く硬直が始まっている。マッサージ、ストレッチ開始。
給餌量も増えないどころか、やや減ってしまう。漠然と「その時」が近い気がして不安になる。「原因も分からないままサヨナラなんておかしい。
治せる病気かもしれないのに、衰弱させちゃったら治るものも治らない!」必死になるが空回り。ネットであれこれ情報収集をだいぶ前から始めていたが、なかなか「これ」という情報にたどり着けない。FIPのドライタイプでも、食欲不振や神経症状で歩行障害が出る例を知り愕然とする。
・12月30日 モカ3.4㎏ 状態が良くないのに、動物病院は正月3日は休み。今のうちにせめて脱水改善の為に栄養点滴だけでもと向かう。この日は担当医でなく院長。正直、苦手意識を持ってしまった私。モカを診るなり「脱水がひどいな」体温を計ると「35.5℃ 低体温だね。ちょっと危ないな」という。
すっかり踏ん張れなくなってしまったモカ。支えてないと倒れてしまう。顔をみて「あぁ、眼振があるなぁ。ほら、右から左に。ほらっ、ほら」
以下、私の心の声「何?眼振って?ちょっ、そんな大声でモカの顔の間近で話さないでよ!怖がってるじゃんか!何がほらっほらっだよ!」
・・・「脳神経系の病気で間違いないかな。」と言われる。「低体温だから、とりあえず温めて、脳圧を下げる作用を期待してステロイドの注射します。」続けて「大きな病院に紹介状書いてもいいんだけど、もう年末だからなぁ。まぁ、そのへんは問い合わせして貰って・・・」とパンフレットを手渡される。「年末だから分からないなぁ・・・」と繰り返すばかりの院長。保温処置が終わり、皮下輸液、注射と処置の終わったモカ。思い切って「いつどうなってもおかしくない状態って事ですか?」と問う。「そうですね」と答え。それっきり院長は特に何も言わない。言う事といえば
「年末だからどうかなぁ、やってるかやってないか・・・そのへんは調べて貰って・・・」と繰り返す。
この時思った。「あぁ、サジ投げられた」と。「分かりました」とだけ行って病院を後にした。一緒にいたダンナは「なんであの院長、目合わせて喋んねぇの?聞いた事と違う、同じ答えしか言わねぇし」と静かにキレていた。私は半泣きだった。なんでって、モカは今この時点で生きてるし「いつどうなってもおかしくない」としても明日も生きてる可能性だってある。この病院、大晦日もやっている。なのに「来れるなら明日も来て。脱水改善とステロイド注射なら出来るから。」みたいな、「最後まで出来得る事をする」姿勢が全く無かったから。
家に戻りモカを寝かせ、貰ったパンフを見る。HPを確認すると年末年始の2次診療はやはり休みだった。それは予測していた事。何より驚いたのは「飼い主様からのお問い合せにはお答えできません。お問い合せは主治医の先生からお願い致します」という趣旨の一文。どのみち私が問い合わせてもダメだったのだ。紹介状書いて貰ってそのまま訪ねたところで「主治医の先生から予約頂いてません」と門前払いされる所だった。院長は今まで紹介なぞしたこと無いのかもしれない。システムを理解していないし。「この状態じゃ今更何やっても無駄だし、どうせ年明けには死んじゃってるよ」とでも思ったから、テキトーにあしらわれたんだろうか?
ずっと堪えてた何かが、この時切れてしまった。「ちょっとごめん」とダンナに言い残し隣室へ。布団にくるまり大泣きした。悔し泣きだった。