年間お世話になった針に感謝し、特製のこんにゃくに大きな針を刺し手芸・芸能上達を祈願します。
近頃針を持つ機会が少なくなりましたが、行事は毎年盛んに行なわれています。
甘酒の接待もあります(志納)。
今を去るおよそ1800年前、我が国は倭国とか、邪馬台国とか呼ばれ、西暦300年代漸く大陸の中国や朝鮮との文化交流が盛んになり始めました。
その頃既にこの現在の法輪寺寺域に三光明星尊をお奉りした「葛野井宮(かずのいぐう)」がありました。
秦の始皇帝の子孫、融通王の一族が産業、芸術の繁栄、安全守護の一族祖神として信仰しております「虚空蔵尊(こくうぞうそん)」と深い因縁のあるこの「葛野井宮」を尋ね求めてこの地へ渡来し、彼等伝来の農耕技術を生かした農業をはじめ製糸、染織など中国の工芸を励むようになりました。
かように彼等が移住しましてからは、中国から進んだ東洋の文化工芸を移入し発展させましたので、この地方の住民もその影響を受けて仕事を手伝い、この地はだんだんと文化工芸の中心となってきたのであります。
虚空蔵(こくうぞう)とはその文字が現しておりますように、虚空即ち大空(宇宙)を意味するものであります。
その大空の中には種々の物々、即ち日月、星をはじめ一切の山川、土地、草木などあらゆる森羅万象、生物をことごとく包容し、余すところないように納めておりますことは、ちょうど世間で云う大きな宝蔵に多くの財宝を収めておりますのと同様であるというようなわけで、虚空の姿を宝蔵になぞらえて、虚空蔵というのであります。
大空(宇宙)はあらゆる一切の物を収蔵して、光、熱、雨、水、温、湿など、絶えず自然の恩恵を与え、平等に、しかも無限の動植物を育成しております。
虚空蔵菩薩はこの広大分限の大空の徳性を総合する霊位であり、我々のみ親でありますから、無限のご利益を人間をはじめ動植物の育成から一切の物資の生産に至るまで施与(ほどこ)し、守護(おまもり)しておられます。
即ち「山川草木悉有佛性」の思想であり、自然現象から人間を始め生きとし生けるもの全ての生存、育成まで、これみな虚空蔵菩薩様の御慈悲であると云う考え方なのであります。
そして特にこの法輪寺の虚空蔵菩薩は降臨せられましたときの御本誓に「智恵を得んと慾し」、「福徳を得んと慾し」、「種々の芸道に長じ、技芸に上達せんと慾し」、「玄妙の域に達するような流暢な音声を出し、歌舞音曲の奥義を極め栄達を得んと慾し」、「官位、称号、免許を得るように慾し」、「内外とも身分にふさわしい威徳を得るように慾し」・・・など祈願するものは、わが名(虚空蔵尊名)を称念(おとなえ)せよとお説きになっています。
このことと、法輪寺の由来が秦代族らもともと工芸、技芸を職とした人々に深く信仰された「葛野井宮」が起源であることと合わせて、幼少年期より青年期に移ろうとする人生の転換期に、智福を与え、技芸に長じさせ給えとの虚空蔵寺への守護祈願、即ち毎年四月十三日十三歳になった男女が参詣する「十三詣り」の慣わしや裁縫、服飾、芸術など技芸の上達を祈願する「針供養」(毎年十二月八日、二月八日)の行事が行われるようになったのではないでしょうか。
又染織、漆器、彫刻、醸造、酒造など所謂美術工芸に関連した商工業者からも厚く信仰を得ているのも法輪寺虚空蔵尊の前記御本誓や、往古秦氏族の信仰していたことに関連していると思われます。
■場 所:虚空蔵法輪寺(西京区嵐山)
■期 間:2/8(※毎年同じ日程です)
■時 間:針供養法要:13時~
■料 金:志納
■アクセス:市バス28「嵐山公園」、阪急嵐山線「嵐山」駅
■住所
京都市西京区嵐山虚空蔵山町
■電話: 075-862-0013
■ FAX:075-861-1830
■詳しくは:http://www.kokuzohourinji.com/
※主催者の都合により、予定・内容が変更される場合がありますので事前にご確認お願いいたします。
※写真は全て過去のものです。
近頃針を持つ機会が少なくなりましたが、行事は毎年盛んに行なわれています。
甘酒の接待もあります(志納)。
今を去るおよそ1800年前、我が国は倭国とか、邪馬台国とか呼ばれ、西暦300年代漸く大陸の中国や朝鮮との文化交流が盛んになり始めました。
その頃既にこの現在の法輪寺寺域に三光明星尊をお奉りした「葛野井宮(かずのいぐう)」がありました。
秦の始皇帝の子孫、融通王の一族が産業、芸術の繁栄、安全守護の一族祖神として信仰しております「虚空蔵尊(こくうぞうそん)」と深い因縁のあるこの「葛野井宮」を尋ね求めてこの地へ渡来し、彼等伝来の農耕技術を生かした農業をはじめ製糸、染織など中国の工芸を励むようになりました。
かように彼等が移住しましてからは、中国から進んだ東洋の文化工芸を移入し発展させましたので、この地方の住民もその影響を受けて仕事を手伝い、この地はだんだんと文化工芸の中心となってきたのであります。
虚空蔵(こくうぞう)とはその文字が現しておりますように、虚空即ち大空(宇宙)を意味するものであります。
その大空の中には種々の物々、即ち日月、星をはじめ一切の山川、土地、草木などあらゆる森羅万象、生物をことごとく包容し、余すところないように納めておりますことは、ちょうど世間で云う大きな宝蔵に多くの財宝を収めておりますのと同様であるというようなわけで、虚空の姿を宝蔵になぞらえて、虚空蔵というのであります。
大空(宇宙)はあらゆる一切の物を収蔵して、光、熱、雨、水、温、湿など、絶えず自然の恩恵を与え、平等に、しかも無限の動植物を育成しております。
虚空蔵菩薩はこの広大分限の大空の徳性を総合する霊位であり、我々のみ親でありますから、無限のご利益を人間をはじめ動植物の育成から一切の物資の生産に至るまで施与(ほどこ)し、守護(おまもり)しておられます。
即ち「山川草木悉有佛性」の思想であり、自然現象から人間を始め生きとし生けるもの全ての生存、育成まで、これみな虚空蔵菩薩様の御慈悲であると云う考え方なのであります。
そして特にこの法輪寺の虚空蔵菩薩は降臨せられましたときの御本誓に「智恵を得んと慾し」、「福徳を得んと慾し」、「種々の芸道に長じ、技芸に上達せんと慾し」、「玄妙の域に達するような流暢な音声を出し、歌舞音曲の奥義を極め栄達を得んと慾し」、「官位、称号、免許を得るように慾し」、「内外とも身分にふさわしい威徳を得るように慾し」・・・など祈願するものは、わが名(虚空蔵尊名)を称念(おとなえ)せよとお説きになっています。
このことと、法輪寺の由来が秦代族らもともと工芸、技芸を職とした人々に深く信仰された「葛野井宮」が起源であることと合わせて、幼少年期より青年期に移ろうとする人生の転換期に、智福を与え、技芸に長じさせ給えとの虚空蔵寺への守護祈願、即ち毎年四月十三日十三歳になった男女が参詣する「十三詣り」の慣わしや裁縫、服飾、芸術など技芸の上達を祈願する「針供養」(毎年十二月八日、二月八日)の行事が行われるようになったのではないでしょうか。
又染織、漆器、彫刻、醸造、酒造など所謂美術工芸に関連した商工業者からも厚く信仰を得ているのも法輪寺虚空蔵尊の前記御本誓や、往古秦氏族の信仰していたことに関連していると思われます。
■場 所:虚空蔵法輪寺(西京区嵐山)
■期 間:2/8(※毎年同じ日程です)
■時 間:針供養法要:13時~
■料 金:志納
■アクセス:市バス28「嵐山公園」、阪急嵐山線「嵐山」駅
■住所
京都市西京区嵐山虚空蔵山町
■電話: 075-862-0013
■ FAX:075-861-1830
■詳しくは:http://www.kokuzohourinji.com/
※主催者の都合により、予定・内容が変更される場合がありますので事前にご確認お願いいたします。
※写真は全て過去のものです。