京の一枚

京都 紅葉シリーズ モミジ(紅葉)


花は風媒花で花びらが目立たない小さな花です。
果実は二つの種子が密着した姿で、それぞれから翼の様な羽が伸びる翼果で、落ちる時は風に乗って回りながら落ちます。
『モミジ』は広く人々に親しまれて いる名前ではありますが、秋に葉が赤や黄に変色する現象を指す『紅葉(もみ)づ』に由来していて、植物分類上『モミジ』という言葉はありません。

『カエデ』の語源は葉の形が両生類の蛙の手に似ている事が由来とされています。
また万葉集では『かえるで』という表現があった事からもこの説が有力とされています。
『カエデ』と『モミジ』を区別する言葉は特にありませんが、盆栽関 係では葉の深い切れ込みが五つ以上のカエデ属だけを『モミジ』と呼び、それ以外のカエデ属を『カエデ』と呼んでいます。



最後に源氏物語のお話です。
第7帖「紅葉賀」
光源氏との不義の子を懐妊した藤壷の宮。
そんな中、朱雀院への行楽が神無月の十日過ぎに行なわれました。
本藤壷の宮の前で頭の中将と行幸『青海波』を舞い、誰にも言えない藤壷の宮への想いを込めて舞っていました。
その時に紅葉が彩りを与えていました。
翌朝に光源氏が藤壷の宮に舞の感想を求めて、和歌のやりとりをしている風景です。


光源氏
『いかに御覧じけむ。
世に知らぬみだり心地ながらこそもの思ふに立ち舞ふべくもあらぬ身の 袖うち振りし心知りきや』

どのように御覧になりましたでしょうか。
何とも言えない辛い気持ちのままで。
辛い気持ちのまま立派に舞う事などはとても出来そうもない我が身が、袖を振って舞った気持ちはお分かり頂けたでしょうか。



藤壷の宮
『唐人の袖振ることは遠けれど 立ち居につけてあはれとは見き 大方には』
唐の人が袖を振って舞った事は遠い昔の事ですが、その立ち居舞い姿はしみじみと拝見致しました。





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