京の一枚

京都道シリーズ 京の坂道・二寧坂


静かながら活気のある京都の坂道 ぶらり女の1人旅


なだらかな山々に囲まれた盆地に広がる京の街。

この地には多くの坂道があり、そんな道沿いには、寺社が建ち、店が営まれ、今に伝わる様々な文化が生まれていきました。


清水寺の門前にあった、安産にご利益のある寺院が、その名前の由来だとも伝わり、いにしえより多くの人々が祈願に訪れていたといいます。


そんな産寧坂と交わるのが「二寧坂(にねいざか)」。


坂道沿いには、大正時代に活躍した画家、竹久夢二の住まいの跡地を示す碑が建っており、すぐ隣にある甘味処では夢二が愛したという「おしるこ」を味わえるのです。






京都東山山麓の二寧坂(二年坂)


界隈は、知恩院、八坂神社、円山公園、高台寺、八坂の塔から清水寺に至る、京都の主要な文化観光道路の一角を占めている。


それは、千年の都の風土のなかで育まれた建築群と、石畳の道路が、起伏のある地形に広がっている景観であり、「文化観光都市京都」において、大きな文化的価値を持つものとして高く評価されている。


さらに、二寧坂界隈には、京都人の生活があり、景観を何より大切にし、守ってる人間の息づかいが感じられる町であるという点が、その存在をより意味のあるものにしている。


これらの特徴を持ちながら、二寧坂界隈は観光商業地として、年々僅かづつではあるが発展して来た。しかし、人間が住み生業を営む以上、古い景観を守るということだけで留まることはできない。


この地を訪問する人の意識の変化と共に、私たちの意識もまた変革を迫られている。


秀でた景観を持った、寺院周回道路としてのみ存在するだけでなく訪問者と居住者の、新鮮なコミュニケーションの場として、常に変化し、成長し、自立する地域でなければならない。


私たち、二寧坂界隈の住民は、世界の京都、日本の京都、その京都のなかの二寧坂はどうあるべきか、を常に模索しつづけ、後世にこの景観と行動力をつたえていかなければならない。






二寧坂の歴史




ここでは二寧坂の歴史とそれにまつわる逸話などを紹介いたします。




なぜ、二寧坂という名前なのか?




1.大同2年(西暦807年)に坂が整備された時よりこの名前が付けられたという説。


2.産寧坂の下なので二寧坂で呼ぶようになったという説。






では、なぜ産寧坂なのか?




豊臣秀吉の正妻(北の政所)「ねね」が高台寺に居を構えていたというのは有名な話。


その「ねね」が子供の誕生を念じて(産・念)坂をあがり清水寺にお参りしていたことからその名前がついたという説。






二寧坂で転ぶと二年以内に死ぬ?




この坂道は古くからあったが産念坂の手前の坂という意味でこの名が通り名となった。


「ここでつまずき転ぶと二年以内に死ぬ」という言い伝えは「石段坂道は気を付けて」という警句が語り伝えられたものと思われる。


「某日誌」によると「宝暦八年(1758)枡屋喜兵衛なる者、官の許可を得て、之を開拓屋地と為す」とある。


以来この付近は枡屋町と称する。大正初期現在の家並みとなり国の町並み保存地域に指定されている。






竹久夢二寓居跡


明治、大正、昭和の3代にわたり、波乱の人生を送った不世出の詩人、画家、竹久夢二は大正3年秋頃笠井彦乃と出会い、運命的な恋に落ちた。


彦乃は東京日本橋の紙問屋の一人娘であり、彼女を愛する父は、後継者であった娘の恋に反対であった。


大正4年に結ばれた二人は互いに「山」「川」と呼びあいつつ、人目を忍ぶ逢瀬を重ね、ついには大正5年京都に逃れた。


夢二を彦乃が追うようにして訪れ、短くも至福の日々をこの地で送ったのである。


夢二は彦乃が訪れるまでの数ヶ月間をこの家で過ごしている。










町並み保全


二寧坂一念坂界隈は、大正時代の初期より現在の町並みとなり国の町並み保存地域、京都市の伝統的建物保存地域に指定されています。


観光の皆様にも、古い京都らしい町並みを落ち着いた雰囲気で楽しんで頂くために、町並みの保存はもちろんのことながら、加えて、町並みに似合わない広告(看板)の抑制、自動販売機の抑制、個々の店の過度な販売方法の抑制(呼び込み営業の自粛)など自主的な活動を行っています。




空間の演出


観光シーズンや日曜祝日には二寧坂・一念坂界隈の数箇所に床机と番傘と灰皿を設置し、観光の皆様におくつろぎいただく空間を演出しています。


同様に界隈の数箇所に京都らしい竹篭によるごみ箱を設置し、町の美化活動を行っています。




石碑、立看板の設置


観光の皆様により理解を深めていただくため石碑の設置。


立看板の設置を行っています。


京の坂道二年坂 詳しくは:http://www.2nenzaka.ne.jp/


※写真は全て過去のものです。


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