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京の一枚

京都 紅葉100シリーズ 岩倉・実相院 NO.25


もみじは秋に葉が紅変する、あるいは黄変することから紅葉、黄葉と書いた。


山野に出ての紅葉狩りは春の花見に劣らずわれわれの心を弾ませ楽しませ癒してくれる。


実相院の板の間に写る「床紅葉」と愛称のついた黒光りする床は、先ほどの逆さ富士同様、床一面に紅葉が映って朱に染める。


正午頃が一番美しいという。




実相院は元天台宗の寺門派(天台宗には山門派と寺門派があります)の単立寺院で、ご本尊は鎌倉時代に作られたと伝えられる木造立像の不動明王です。


実相院は昔から、岩倉門跡とか、岩倉御殿とも呼ばれています。


その理由は実相院が門跡寺院であるからです。


門跡寺院とはその寺院の住職を天皇家の血を引く方々が務められていた、格式の高い寺院のことで、代々皇室から大きな支援を受けて栄えていました。



とくに室町時代から江戸時代にかけては、天台宗寺門派では数少ない門跡寺院の随一とされていました。


門跡寺院となったのは、静基(じょうき)僧正が開山された、寛喜元年(1229年)のことで、そのころは北区の紫野にありました。


770年以上前のことです。


その後、京都御所の近くに移り、ここ岩倉に移ったのは応仁の乱の戦火を逃れるためであったと言われています。


その後、義周(ぎしゅう)法親王が門跡となられたとき、京都御所から大宮御所「承秋門院(じょうしゅうもんいん)の旧宮殿」の一部が下賜されました。


それらが、正面の門「四脚門」、玄関横の「御車寄」、中の建物「客殿」です。


とても大掛かりな工事をして移築したことがうかがえます。


当時はここで、格式高い家柄の人々が集い、和歌の会や、お茶会などを開いていました。


そのころの様子のわかる古文書の数々が今も残っています。




また、岩倉具視もここを借りていて住んでいたり、池の前の部屋で密談をした様子などが 記された日記もたくさん残っています。


その他にも幕末の倒幕・佐幕両派と繋がりがあったと言われています。




■アクセス


地下鉄「国際会館前」下車、京都バス「岩倉実相院行」終点すぐ


叡山電車 「岩倉駅」下車徒歩約20分


■料金 大人500円、小中学生250円


■時間 午前9時~午後5時


■住所 左京区岩倉上蔵町121


■電話 075-781-5464


■詳しくは: http://www.jissoin.com/about/


※写真は全て過去のものです。




















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