京の一枚

京都紅葉100シリーズ 隠れ名刹紅葉厭離庵(えんりあん



小倉山しくれの頃の朝な朝な


    昨日はうすき四方の紅葉葉(藤原貞家)






嵯峨釈迦堂西門から愛宕道を少し歩いて住宅街の間の細い道を行くと厭離庵の表門が見える。


普段は拝観拒否の札が下がっているが、秋には「特別一般拝観」が実施されている。


「欣求浄土・厭離穢土」 (ごんぐじょうど・えんりえど)けがれたこの世を厭(イト)い離れ、浄土を喜び求める、小倉山の麓にある厭離庵は、正にそのような所です。


清涼寺から祇王寺への道、よほど注意せねば見落としてしまう石碑を見て竹垣の路地を入って行くと小さな山門に辿りつきます。


ここは中納言藤原定家の山荘の跡、荒廃していましたが、縁のある冷泉家が修復し、霊元法皇より「厭離庵」の寺号を賜り、安永(1772年)臨済宗の寺院となり、明治43年、山岡鉄舟の娘、素心尼が住職に就き、それ以後尼寺となりました。


藤原定家はここの時雨亭で小倉百人一首を編纂し、80歳の天寿を全うしました。定家を偲ぶ五輪の塔「定家塚」が名園の一隅にあります。


当庵は非公開ですが、紅葉の時季だけ公開され、苔むす庭と紅葉の絶妙の調和を観ることができます。


また庭には万両、千両が赤い実をつけ、百両、十両もあるそうですから、寺の方に聞いてみてください。


厭離庵は、定家の山荘跡であったが長らく荒廃していたという。


安永年間(1772~81)に冷泉家が再興、霊元法皇から厭離庵の寺号を賜り臨済宗天龍寺派の寺院となった。


現在の本堂、茶室の時雨亭は明治になって、貴族院議員であった白木屋社長(大村彦太郎)によって建立されたもの。


時雨亭の傍に、定家が筆を洗う水を汲んでいた「柳の井」と呼ばれている井戸がある。


小倉山山麓には定家の「時雨亭」跡とされる所が他に常寂光寺と二尊院にもあり、ここを合わせると3ヶ所。


何処が本物かはミステリーのままでよいと私は思う。




近くの宝筐院とともに紅葉のゴールデンコースです。




■アクセス


JR嵯峨嵐山駅より徒歩15分


市バス、京都バス大覚寺行 嵯峨釈迦堂前より徒歩5分


■拝観料


500円 見頃11月20日前後  非公開(紅葉時季公開)


■拝観時間 9:00~16:00


おすすめ 紅葉時季のみ公開(※事前確認要)

■住所


京都市右京区嵯峨二尊院門善光寺山町2


電話番号 075-861-2508




※写真は全て過去のものです。




      



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