S君,Iさんへ
二人には本当にお世話になりました.
T君にも大変お世話になりましたが,二人にも言葉にできないほどお世話になりましたね.
直接言えればよかったんですけど,その機会がなかったので,せめて感謝の気持ちを伝えられたらなと思いブログを書くことにしました.
S君には,数多くの実験を手伝ってもらいましたし,K研の中でも数少ない日本人の後輩として精神的にも大きな支えとなってくれていました.
2人きりで打設したときには,他愛もない話をさせてもらったことで単純な作業でも時間が進むのが早く感じましたし,日本人が自分とS君のみという状態が長く続いた中でも,後輩としての役目や仕事を全うしてくれたこと.
頼りない自分であっても,先輩として立ててくれたこと.
感謝すべきことを挙げると切りがありませんし,S君の助けがなければ自分の卒業は難しかったかと思います.本当にありがとね.
自分の卒業のタイミングが秋だったため,一番の追い込み時期のときに傍に居てあげられなかったことが先輩として悔やまれますが,そんな状況下でも修士を無事修了したことを聞き,S君の意思の強さを改めて感じました.
また,一見物静かそうに見えるS君ではありますが,しっかりとした意見を持っていて,豊富なボキャブラリーから紡ぎ出される言葉や表現から,いつもS君の教養の深さを感じていました.
(コーヒーの味の感想やブログの記事の表現なども含む笑)
S君自身は研究には向いていないと言っていましたが,実験の精度を限りなく高めようとする姿勢は研究者の模範とすべき姿だと思いますし,S君の実験ノートの書き方はこれまで見てきたノートの中でも群を抜いて綺麗でした.
(S君の実験ノートを見て,次から実験ノートを綺麗に書こうと何度思ったことか笑)
あと,おなかが減っているだろうと思い,S君のもとへT君,K君と一緒にピザを持って行ったことや,お互いの誕生日を日本酒専門店で酔っ払いながら祝ったこと,タモリさんに負けないほどの地理に関する知識など,思い出は尽きません.
今でも,S君から頂いた錫製のコップは家で,マグカップは研究室で毎日大切に使わせてもらってますよ!(むしろ大活躍です笑)
Iさんにも数えきれないほど多くのことを学ばせてもらいました.
以前は全体ゼミでも日本人は日本語で発表していたのですが,IさんがM1のときに卒論で取り組んだ研究を流暢な英語で紹介してSさん(留学生)から絶賛されたことがきっかけとなり,全体ゼミで日本人も英語で発表しなくてはいけなくなったかと記憶しています笑(違っていたらごめん).おかげ様で苦手な英語に頑張って取り組むことができました笑
実は自分がD1の頃は,英語が苦手という理由から留学生とコミュニケーションを十分に取ることができていませんでした.
しかし,Iさんが数多くの留学生をフォローしてくれたり,積極的に交流してくれたおかげで,留学生と自分の距離も自然と縮まり,ランチを一緒に食べたり,鳥貴族に行ったり,寮のBBQに呼んでもらえたりなど,研究室の留学生とより深く付き合うようになれました.
毎晩中国語の勉強とウクレレの練習を欠かさず,みるみるうちに語学と演奏が上達していくIさんの姿を通して「継続することの大切さ」を,そして最後の方でお世話になった寺子屋では,Iさんの優しさを新たな角度から垣間見るとともに,子供たちからは「答えを一方的に教えるのではなく,寄り添って一緒に考える姿勢の大切さ」を学ばせてもらいました.
ちなみに寺子屋で学んだ教育に対する姿勢は新しい研究室でも実際に活用していて,手ごたえを感じています!
また,研究結果のデータをプログラミングで整理するなど合理性を追求しているのかなと思ったら,実験に必要な設備やペンケースなどは手作りで作製したりと,そのギャップがIさんらしさでもあるなと感じていました.
(T君とのお揃いで作ってくれたコーヒーカップのキーホルダーは,家の宝物コーナーにちゃんと保管していますし,研究室のメンバーの集合写真はお財布に入れていますよ!)
T君と一緒にランチを食べたり,その後にお菓子をつまみながらコーヒーをよく飲みましたね.あの時間は,一日の中で一番楽しみにしていたひと時でした笑.
直接関わった先輩の一人として思うのは,S君,Iさんに共通するのは”優しさ”だと思います.
それも無償の優しさ.
実際に二人が配属される前と配属された後では,研究室の雰囲気がより温かい雰囲気へ変わり,メンバー間の絆も一層強いものになったと思います.
最近読んだ本の「風姿花伝」には,”華がある人”について数多くのことが書かれていました.
数多くの人との関りが大切になる土木の業界.
その分野のなかで”華”となる人も大事ですが,華が世の中から珍しがられ,そしてありがたく思われるのは限られた季節の中のほんの一瞬.
一方,自分の能力を人の助けになるために活かす,そっと傍に寄り添う”花”のような存在の人は,いつの世も変わらず,そしてより多くの方に必要とされます.
S君,Iさんには,十分な教養と能力が備わっているだけでなく,それを人のために使うことのできる心の持ち主だと思います.
回りくどい表現になってしまい申し訳ないのですが,2人にはぜひとも”花のある人”になって欲しいなと一先輩として思っています.
明日から社会人ですね.
あまり気負い過ぎず,でも力強くその一歩を踏み出してください!
そして,機会があればお会いしたいです.
近くを通りかかったら連絡をお願いします!
なお,入社後はコンプライアンスの問題もあるので,ブログを書きにくくなるかと思います.
無理に続ける必要は全くありませんし,そんな余裕もないかと思いますが,近況報告がてらときどき更新してもらえると嬉しいかな!
後輩であるとともに,親愛なるブログ仲間であるS君,Iさん.
これからも応援してますよ!