骨董店(尾杉商店)

2021-08-21 22:27:52 | 趣味のこと

週末,水を汲むために市内まで電車で移動する.

駅から出て街中を歩いていると,雰囲気の良さそうな骨董店からお客さんらしき女性(50代くらい?)がひとり出てきた.

僅かな瞬間ではあったが店内が見え,興味がそそられたが一旦通り過ぎる.

しかし,どうせ京都に住んでいるならこの土地ならではのことを味わってみたい,体験してみたいという感情が抑えきれず,踵を返し,意を決して店内へ.

 

中には所狭しと器が棚に並べられている.

京都のお店は馴染みのあるお客さんでないとあまり親切に対応してくれないという先入観がある.

歓迎されない雰囲気であればさっと見て店を出てしまおうという気持ちで器を眺めていると,先ほど店から出てきたお客さんと同年代の女性の店員さんが優しく迎え入れてくれた.

知ったかぶりをして器を色々と眺めているのも,心の中に靄がかかり釈然としない気がしたので,骨董に関する知識がないまま店内へ入ってしまったことを素直に告げる.

すると,器が時代順(鎌倉?~明治)に陳列されていることをはじめ,器の色の中でも特に青色が時代で異なることや,時代が進むにつれ大量生産するために同じ絵柄でも徐々に簡略化されていくことなど,初心者の自分にでも分かりやすく非常に親切に器の特徴を教えていただけた.

店内には欠けてしまった器を補修したもの(金継ぎ)も陳列,販売されていた.

聞くとその女性の方がご自身で直されており,どこかで修行したわけではなく,近所の職人さん方に色々と教えてもらいながら修復方法を勉強されているとのこと.

金継ぎに関するお話を興味深く聞いていると,修復方法を教えて下さっている職人さん中のおひとりが"金継ぎの教室"を開催しているらしく,その職人さんもわざわざご紹介いただいた.

 

今回お世話になった店員の方は店主の奥様らしく,店主は今で2代目とのことで,奥様からは,京都では歴史がまだ浅いお店の部類に入るので,,,といった心情が薄っすら伝わってきたが,自分にとってそんなことは大事ではなく,目の前のこんなド素人の客に対しても親切に接客をしてくれることが非常にありがたかった.

本来であれば一つでも器を買うべきであったんだろうが,今は器に困っていることはなく,むしろタッパー(汁漏れしないタイプ)が欲しい状況(笑).

何も買わずに店を出るのは申し訳なかったが,次回訪問した際には気に入ったものがあれば購入を検討したい.

とりあえず金継ぎ教室を開催している職人さんのもとへ,近々訪問してみたいと思う.

 

骨董にハマりそうな予感です...


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