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自民党・二階元幹事長が「5000冊、1045万円分」も購入した“ウワサの本”を読んでみた。その内容とは…?

2024-04-03 | いろいろ

文春オンライン

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自民党・二階元幹事長が「5000冊、1045万円分」も購入した“ウワサの本”を読んでみた。その内容とは…?





 ちょっと前に自民党の二階俊博元幹事長の「書籍代3500万円」が話題になった。インパクトがありすぎて。

 二階氏の事務所は、2020~22年の二階氏の政治団体の政治資金収支報告書を訂正し、追加した「書籍代」計3472万円の内訳を先月に公表した。一体何にどう使っていたのか。


  


1045万円分購入した本

 公表された文書によると、議員活動としての政策広報のための支出として「出版社(作家)より出版構想、最低買い取り数量を提案され購入した」と説明していた。

 政治家にとって都合の良い本ならたくさん購入してくれる素晴らしいシステムである。二階氏は「選挙区外の行政や議会関係者、その他、関連する政策を進める関係者」らに配布したという(毎日新聞2月14日より)。

 ではあらためて購入本のリストを見てみよう。目を引いたのが『ナンバー2の美学 二階俊博の本心』(大仲吉一 著)だ。この本をなんと5000冊、1045万円分も購入していた。突出している。どんな内容なのか興味を覚えた方もいるだろう。実は私の本棚にもあったのだが二階氏から配布されたのではなく「1冊、1900円」で自分で購入していた。なんだか悔しい。

 というわけで噂の二階本『ナンバー2の美学 二階俊博の本心』をあらためて読んでみた。第4章「二階俊博、その生い立ち」がすごい。冒頭に「二階みかん」について書かれている。



まるで「笠地蔵」

《二階俊博と親交のある人間は、「二階みかん」をよく知っている。挨拶回りを兼ねて二階の地元である和歌山県産のみかんの入った段ボール箱を抱えて、二階俊博本人が玄関先までやってくるのだ。》

 政界関係者によると今でこそ「二階みかん」は宅配便で届くが、かつては事務所のインターホンが鳴って覗くと二階が段ボール箱を玄関先に置いていく姿が見えたという。濃い映像が浮かぶ。まるで笠地蔵である。

 本書はこれらの例を挙げて二階の人心掌握術の極意について、

 「義理(G)と人情(N)とプレゼント(P)」

 略して“二階のGNP”と紹介している。


 これを真面目に紹介しているからたまらない。先ごろ日本はGDPでドイツに抜かれ4位転落というニュースがあったが何も落ち込むことはない。日本には“二階のGNP”があるのだ。


   


 しかしよく考えると二階氏を読み解くヒントがここにあるのではないか。政治資金で書籍を買い取って配りまくるというのはまさに“二階のGNP”ではないか? 共通して見えてくるのは「内輪にはやさしく、仲間になると利益がある」ことだ。



50億円は何に使った?

 この構図はもっと大きなカネにも当てはまらないか。たとえば「二階の50億」だ。政治とカネの問題をめぐり、あらためて注目されているのは公開義務がない政策活動費。これを二階氏は幹事長時代に5年で約50億円受け取っていた。

 では何に使っていたのか? 二階の「義理(G)と人情(N)とプレゼント(P)」を考えるとわかりやすい。幹事長として選挙で配りまくったのだろうか。みかんではなくカネを。

 やはり二階氏にはいろいろ聞かなきゃいけないことが多い。政策活動費のほかは「裏金」問題もそうだ。

 先週末、政倫審(衆院政治倫理審査会)がおこなわれた。しかし不記載額が大きい二階氏や安部派の幹部である萩生田光一氏の姿はなかった。巧妙だと感じたのは政倫審出席の線引きを「派閥の事務総長経験者」とすると二階氏と萩生田氏は当てはまらなくなることだ。



茶番と化した「政倫審」

 では事務総長経験者たちは何か新しいことを証言したかと言えば、従来の答えを繰り返した。二階派は事務総長の武田良太氏が出席し「二階氏は紛れもなく派閥の象徴だが、一切事務や経理に関わっていない」と述べた。では自分が何を説明したかと言えば知らないという繰り返し。

 しかし、

《質疑を行った自民党の中谷真一氏は、二階氏の身代わりとして武田氏が政倫審に出席したとして「さすが代議士だと思います」と持ち上げた。》(産経ニュース2月29日)

 なぜか持ち上げられていたのである。こうして衆院の政倫審は終了。この「イベント」が始まる前から次のように指摘していたものもあった。

《政倫審出席が今国会の天王山のように扱われることも片腹痛い。弁明の機会を与えることで国会の機能を保つための政倫審が与野党攻防の本丸や、予算案の駆け引きのようになること自体が茶番と化す。》(日刊スポーツ2月29日「政界地獄耳」)



疑惑議員の駆け込み寺

 そう、歴史を調べると偽証罪がある証人喚問を避けたいがために政倫審に出て、それをもって「禊(みそぎ)はすんだ」と幕引きを狙う場にも利用されていたこともある。「政倫審は“疑惑議員の駆け込み寺”と呼ばれる」とも(信濃毎日新聞3月2日社説)。

 そんな政倫審が天王山のように扱われるのは本来おかしい。しかも政倫審はいつのまにか予算案を通すことの駆け引きの場になっていた。素朴な疑問なのだが、自分の裏金や党のカネの問題をクリアにできない人たちになぜ国の予算を任せられるのだろうか? 最も感じる矛盾である。

 政倫審1日目の終わり頃、大谷翔平結婚のニュースが飛び込んできた。翌日は安倍派幹部出席の政倫審がまだ控えていたが、

《党執行部に深刻さはない。党三役の一人は29日夜、大リーグの大谷翔平選手の結婚報道に触れ「今日はもう、大谷のニュース一色だ。明日も(大谷選手の)会見がある。明日も大谷だ」と余裕を見せた。》(朝日新聞3月1日)

 ああ、とことん舐められている。


    

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