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阪神間で暮らす-4

テレビを持たず、ラジオを聞きながら新聞を読んでます

「タイパ重視の時代に」自民党内で広がる石破おろし、長期化で「国民に響くのかな」懸念も

2025-08-04 | いろいろ



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中山知子 取材備忘録  「タイパ重視の時代に」自民党内で広がる石破おろし、長期化で「国民に響くのかな」懸念も


  



 7月の参院選大敗を受け、自民党内で石破茂首相(自民党総裁)退陣論が拡大していることをめぐり、「石破おろし」派が「重大局面」と見すえる両院議員総会が、8月8日に党本部で開かれる。先月28日に行われた、意見交換的な位置づけの両院議員「懇談会」と違い、党運営など重要事項に関する議決権を持つ。党則では、第三章「議決機関」の中で党大会の次に記載がある。招集には「党所属の国会議員の3分の1以上から要求があったとき」に7日以内に招集すべきと記載されているが、今回は、招集を求める署名が提出される前に、党側が総会の開催を決めた。

 ただ、この日程をめぐって、自民党内で「なんで8月8日?」という声を複数、耳にした。

 1日に開会した臨時国会は、参院選を受けたもので、通常は数日間で閉会する。今回は衆参予算委員会で石破首相や閣僚が出席した質疑が行われるが、これは異例なこと。それでも5日午前の参院予算会開催後に閉会し、永田町は実質的な「お盆休み期間」に入る。この期間、各国会議員は地元に戻り、地元での活動に精を出す。昨年の衆院選、今年6月の東京都議選、そして参院選で負けた自民党の議員には、「私たちへの風当たりは強く、ひたすらおわびをしていくしかない」時間になる見通しだ。

 そんな中での自民党両院議員総会開催。日程が決まる前には「8月7日」が有力では、と話す関係者もいた。戦後80年の今年は、原爆が投下された広島で6日に平和記念式典、長崎では9日に平和祈念式典が行われ、15日は全国戦没者追悼式が開かれる。その合間を縫って開かれる「総会」が行われる8日は、金曜日。国会議員の多くの行動パターンは「金帰火来(きんきからい)」といわれ、平日の金曜日に地元に戻り、週末から月曜日に地元で活動し、火曜日に永田町に戻るといわれる。つまり金曜日は地元に戻る日。しかも、今月5日以降は国会閉会中で、前倒しで地元に戻れる期間。それにもかかわらず、わざわざ金曜日、しかも総会の開始は午後に設定された。

 5日に国会が終われば地元に戻る議員も少なくないとみられる中、もし戻った場合、総会に出るなら8日にわざわざ上京してこなければならない議員がいることも想定される。両院議員総会で議事を決めるには、「出席者の過半数の同意が必要」と、党則にある。石破首相の続投に否定的な自民議員の関係者は「なぜ金曜の午後なのか。前日の7日でよかった。地元に戻る議員もいるだろうし、総会への出席者を減らす狙いでもあるのかと疑いの目を向けてしまうくらい」と、いぶかしげに見ていた。

 「8月8日の午後といえば、議員は地元に戻り、永田町は閑散とする時期。自民党さんもご苦労なことだ」と、野党関係者からは皮肉めいた声も。石破首相が続投の意思を明言する中、自民党内の多くの議員が退陣を求めることになる両院議員総会。日程設定も、1つの権力闘争の要素になっているのかもしれない。

 自民党の衆参議員が集まっての「総会」は、臨時国会召集日の8月1日にも国会内で開かれた。国会召集日恒例で特別感はないが、この場は、紛糾した両院議員懇談会後初めて、石破首相と所属議員が顔を合わせた。首相は参院選の大敗をあらためて陳謝し、臨時国会に臨む心境を「何を果たすべきかという議論を真剣に行い、改めるべきを改め、国家のために尽くしまいりたい」と訴えた。「新しい方をお迎えしての臨時国会、私どもとして一致団結し日本国、世界のため、ともに働いていきたい」と述べ、石破おろしに屈するような雰囲気はなかった。多くの議員が出席していたが、その後に紹介された新人議員への拍手に比べ、石破首相への拍手は弱かった。

 この後に、参院選総括後の引責辞任の見通しもある森山裕幹事長もあいさつ。「当選されなかった多くの同僚の方の気持ちを思うと、幹事長として大変申し訳なく思っている」と、あらためて謝罪した上で「ただ…今の状況を考えますと、経済の面でも安全保障の面でも極めて大事な課題を抱えている。そのことをお互いに理解しながら、我が国の将来に間違いない政治を進めていくことが大事なのではないか」と呼びかけた。今の党内をいさめるようなトーンにも聞こえた。

 両院議員総会後、お盆の期間中に地元で受ける厳しい声を、お盆休み後、あらためて執行部側に突きつけると意気込む議員もいると耳にした。一方、「石破おろし」が長引けば長引くほど自民党のイメージがさらに悪くなり、石破首相の「粘り腰」につながるのではと懸念する議員も。「昔の自民党は『〇〇日抗争』なんてのもあったが、タイパ、コスパ重視の今の時代、石破おろしが長引いて、国民に響くのかな」(関係者)。それでも自民党にとって、苦難の夏はまだ続くことになる。

 【中山知子】(ニッカンスポーツ・コム/社会コラム「取材備忘録」)



◆中山知子(なかやま・ともこ)
  1992年に日本新党が結成され、自民党政権→非自民の細川連立政権へ最初の政権交代が起きたころから、永田町を中心に取材を始める。1人で各党や政治家を回り「ひとり政治部」とも。小泉純一郎首相の北朝鮮訪問に2度同行取材。文化社会部記者&デスク、日刊スポーツNEWSデジタル編集部デスクを経て、社会/地域情報部記者。福岡県出身。青学大卒。
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安倍政権の負の遺産を解消するための少数与党体制を理解できない政治家とメディアの知的レベル (抄)

2025-08-03 | いろいろ

ジャーナリスト田中良紹氏のヤフーニュースのコラムより

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安倍政権の負の遺産を解消するための少数与党体制を理解できない政治家とメディアの知的レベル


  


 第27回参議院選挙はフーテンの想定とほぼ変わらない結末になった。与党は過半数を取れず、しかし石破総理は続投を表明する。そして野党第一党の立憲民主党は伸びない。少数与党体制は継続されるが、野党内部の軋みが大きくなり、リベラル勢力は退潮する。それがフーテンの事前の想定である。

 ところがメディアは与党が目標とした50議席に3議席足りなかったことを、与党過半数割れというところだけに着目し、続投表明した石破総理を非難して、あたかも民主主義が棄損されたかのように喧伝している。だが騒いでいる政治家も野党も日本の政治が大転換したのは昨年の衆議院選挙から始まった少数与党体制によることに気づいていない。

 昨年の衆議院選挙で与党と野党が政権交代を目指した政治は終わったとフーテンは考えている。少数与党体制によって自民党政権はひたすら野党の要求を受け入れる以外に政権運営の方法はない。一方の野党はそのことによって多様な民意を政権に飲ませる責任を負った。こうして「熟議の国会」が始まったのである。石破総理は続投表明によって野党に頭を下げるしかない役割をこれからも続けていくことになる。

 日本政治を大転換させた昨年の衆議院選挙は仕組まれたものである。何のために。安倍政権の負の遺産である「一強他弱」体制の歪みを是正するためである。かつての55年体制は政権交代を狙わない野党が国民の目を欺いて自民党権力と戦うふりをしながら、自民党とは水面下でしっかりと手を握り、米国の富を吸い上げるために協力する体制だった。

 その結果、日本は高度経済成長をなし遂げ、85年に世界一の債権国になり、米国が世界一の債務国に転落した。そこから米国の逆襲が始まる。しかし憲法9条で軍事を米国に委ねた日本は米国の言われるままになるしかない。その日本に米国は政権交代のない政治構造は民主主義でないと迫ってきた。

 それを受け90年代初頭に起きた「政治改革」は政権交代可能な政治構造を作るための作業だった。中選挙区制をやめて小選挙区比例代表並立制を採用し、自民党政権を下野させることに成功したが、55年体制に安住してきた野党は政権運営のノウハウを知らず、強力な官僚機構をコントロールすることができずに未熟さを露呈した。その反動が安倍政権を誕生させて「一強他弱」体制をもたらした。

 野党が「他弱」になったのは、小選挙区比例代表並立制が英国や米国の小選挙区制とは全く異なり、比例代表に重心がある制度だったからだ。そのため小党が次々にできて野党は全くまとまることのできないバラバラ状態になった。

 比例代表制を導入する欧州などの国々は選挙で政権の枠組みを作ることができない。過半数を超える政党が誕生することは少なく、多党化した政党が選挙結果を受けて連立の作業に入り、選挙から2,3か月後に連立の枠組みが決まることもある。従って有権者が最も支持した政党の政策がそのまま実行されることにならない。キャスティングボートを握った小政党の政策が重視されることもある。

 しかし安倍政権下では野党はただバラバラの状態で、対する自民党は選挙で旧統一教会の組織活動に支えられ、しかも解散・総選挙を頻繁に行うことで権力を強め、麻生太郎副総裁が「ナチスを真似たらどうか」と口走ったように合法的に独裁政権を目指すようになった。それが「モリ・カケ・サクラ」に代表される権力の私物化を招き、そのため事件にならないよう検事総長人事に介入したことから検察の怒りを買った。

 一昨年、検察が長年見逃されてきた安倍派の裏金事件を摘発したのはそのためである。それは自民党に大打撃を与えたが、裏金スキームの首謀者とみられる森喜朗元総理は真相を明らかにすることなく、逆に岸田総理を辞めさせて小泉進次郎氏を総理に担ぎ、解散・総選挙に打って出て禊を済ませる計画を立てた。

 その動きを逆手にとって岸田総理は退陣し、自民党総裁選を行うことで反安倍の筆頭である石破茂氏を総理に就任させ、同時に自民党を少数野党に転落させて、かつて日本の政治が経験したことのない少数与党体制を作ったのが、昨年の衆議院選挙だった。

 この選挙を仕組まれたとフーテンが考えるのは、森山幹事長が選挙で非公認にした裏金議員に選挙直前に2千万円配ったことである。これで国民の怒りは爆発し、配られた裏金議員も顔面蒼白になった。その結果、思惑通りに自公は過半数割れを起こし、その状況を耐える役割を石破総理は負わせられたのである。

 少数与党体制は自民党で権力基盤の弱い石破総理を引きずりおろせなくする絶妙の方法だ。野党に頭を下げるしかない総理になりたい人間がいるはずはないからだ。それは同時に一強体制とは真逆の与野党の協力関係を作り出した。

 自民党の総理がひたすら野党に頭を下げることで与野党が政策に責任を共有する体制が生まれたのである。55年体制には「事前協議制」という仕組みがあり、官僚が作った法案は国会に提出される前に自民党の部会で審査され、自民党議員には法案修正行う機会が与えられていた。

 そして事前審査を受けた法案が総務会で全会一致で決定されると、自民党議員には党議拘束がかかる。それから法案は閣議決定され、国会に提出されていた。自民党議員に党議拘束がかかれば法案成立は決定的である。従って国会での与野党論戦は実は意味がなかった。そのため野党は審議拒否をするか、スキャンダル追及して国民にアピールするしかなかったのだ。

 しかし少数与党体制では自民党の事前審査より野党の事前審査を尊重しなければならなくなった。これは革命的変化である。つまり官僚と自民党が結託してきた日本の政治は昨年の衆議院選挙で大転換を遂げ、今回の参議院選挙はその延長に位置付けられた。政治家やメディアは参議院選挙を「政権選択選挙」と言ったが、実は自民党が過半数を割ってもこれまでと変わらぬ政治が続くだけである。

 自民党の中にはそうしたことを理解せず、石破総理の続投を「とんでもない」と怒りを露わに「石破おろし」によって総裁選に持ち込もうとする議員もいる。それなら誰が候補に手を挙げて総裁選に出馬するのか。前回の総裁選を振り返れば、決選投票で石破総理に敗れたのは高市早苗候補だった。手を挙げるべき筆頭は彼女だろう。

 高市候補は議員票では支持がそれほどではなかったが地方票で圧倒的な強さを見せた。旧統一教会や日本会議などの組織票のためだとみられる。仮に石破総理が退陣を余儀なくされ、総裁選が行われるとすれば両院議員総会になるだろうから高市候補は強みを発揮できないが、それでも当選すると仮定すれば、高市総裁は総理指名選挙で立憲民主党の野田代表と争うことになる。

 今回躍進した国民民主党や参政党が野田代表に投票するとは思えない。維新も同様だ。すると高市総理が誕生する。だがこの総理は野党第一党の立憲民主党に頭を下げなければ何も決められない総理になる。立憲民主党と高市候補の主張は水と油である。それでも高市総理は頭を下げるしかない。それができるか。

 高市総理がそれを避けるには連立を組むことだ。高市総理と連立を組める野党の候補と考えられるのは参政党だ。選択的夫婦別姓や同性婚に反対の主張は一致する。外国人政策でも一致できるだろう。

 ・・・・・。



       この記事は有料記事のため抄録です。
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TBS「報道特集」への申し立て、神奈川新聞記者の排除、「外国人の重要犯罪が増加」とも…参政党のファクトチェックで指摘されたこと

2025-07-30 | いろいろ



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TBS「報道特集」への申し立て、神奈川新聞記者の排除、「外国人の重要犯罪が増加」とも…参政党のファクトチェックで指摘されたこと






 参院選の期間中、SNSで「差別に投票しない」というハッシュタグを見た方も多いだろう。まったくその通りだと思ったが、一方でこう感じた人もいたのではないか。「そう、差別に投票しない。外国人は優遇されているからね」。

 そうした理由で「日本人ファースト」を掲げた参政党に投票した人もいるのではないか? 実際に参政党の演説現場で支持者に話を聞くと「外国人や治安が不安」と言う人が老若男女問わずいた。


  


 参政党の支持者だけではない。東京選挙区でトップ当選した鈴木大地氏に演説現場で尋ねたときのことだ。鈴木氏はソウル五輪の水泳で金メダリスト。選挙チラシには国籍や人種、言語、文化などの違いを超えて世界各国の人々と向き合ってきたとある。



「治安が乱れているというデータはあるのですか?」と尋ねると

 そんな鈴木氏に「排外主義的な言説がウケている現状についてどう思いますか」と尋ねたら、「人口減少が進んでいて労働力不足という観点から外国の方からサポートいただくのは大事だと思います」と話した上で、「ただ、日本人として治安とか街の秩序、こういったことも大事」と述べた。

 外国人がいることで治安が乱れているというデータはあるのですか? と尋ねたら、

「そういう細かい話は別として」

 と言ったのだ。驚いた。ふわっとしたイメージだけで語っていたのだ。ちなみに東京選挙区で同じく自民党から出馬した武見敬三候補にも同じ質問をしたらはっきりと排外主義を否定し、SNSのデマなども批判していた。自民党もいろいろである。※武見氏は落選。

 漫画家の小林よしのり氏にも排外主義的な言説について質問してみた(山尾志桜里候補の応援演説をしていた)。すると、

「言葉ってね、『公』の言葉と『私』の言葉がある。公の言葉にして言いすぎるとね、煽っちゃうんですよ。どういう言葉で言うかとか、それは言わないでおこうとか、そういう判断が必要なんですよ『保守』には」

“あの“よしりんが呆れていた。

 政治家や候補者がそれを超えてしまうと「あ、言っていいんだ」「よくぞ言ってくれた」と溜飲を下げる人もいるだろう。生活不安に付け込まれ、または漠然とした不安の中で、快哉を叫ぶ人も出てきてしまう。煽られた結果である。



国民の玉木氏は「参政を意識し、自分たちも政策を少し右に広げた」

 それが集票効果があるとわかるや、マーケティングとして真似てくる政党も出てくる。国民民主党の玉木雄一郎氏は周囲に対し「参政を意識し、自分たちも政策を少し右に広げた」と話しているという(朝日新聞2025年7月22日)。

 こうした状況にはどうすればよいのか。淡々とメディアが「事実」を示していくしかない。今回の選挙戦で救いと言えば、メディアや専門家が選挙期間中にファクトチェックをしていたこと。参政党の多くの言説が事実ではないことを報道していた。たとえば東京新聞には一覧が載っていた。


  


 まさにファクトチェック政党である。しかしいくら事実誤認を指摘されても、ひとたび人間の暗い欲望に笑顔で光を当てられたら「解放」されてしまうのも人間だ。メディアがいくら問題提起をしても「オールドメディア(笑)」と嘲笑され終わってしまう。

 でもメディアは報じるしかない。注目は参政党は現在焦っているように見えること。今までは好き放題に言っていればよかったが、「公人」「公党」としてこれまで以上にスポットライトを浴びる事態になってしまったからだ。



参政党は会見で神奈川新聞記者を排除

 先日、参政党は会見で神奈川新聞記者を排除した。神奈川と言えば川崎市は全国で初めてヘイトスピーチに刑事罰を設けた条例を出した。地元紙として《全面施行から5年を経た条例の重みは、実態のない「外国人優遇」の虚言が飛び交う選挙ヘイトの出現に、ますます際立つのだった。》と書いている。そんな神奈川新聞が参政党の言説をスルーするわけがない。選挙期間中から熱心な報道を続けていた。すると参政党は会見で神奈川新聞記者を排除した。

 経緯を「政界地獄耳」(日刊スポーツ)は書いている。

《22日、当該記者は党が参議院議員会館で開いた会見に出向くと、党は「事前登録が必要」とうその説明をして排除した。(略)党は24日、党のホームページに当該記者が参院選の街頭演説で党への妨害行為に関与していたとし、「混乱が生じるおそれがあると判断し入場を断った」と理由を変えてきた。これでは話にならない。》

 いかがだろうか。「うその説明」や「話にならない」ことが今、可視化されているのだ。さらに「地獄耳」は他メディアに向けて自民党議員の言葉を載せている。

「この問題に反応しないで黙認している記者は十分御用記者の気質を持ち合わせているのではないか」

 自分に被害がなければ沈黙なのか、他のメディアも見られている。

 参政党はTBS「報道特集」の内容についてもBPO(放送倫理に関する第三者機関)への申し立ての意向を表明した。つまりBPOに言いつけるぞ、と。

 しかしそのBPOは何と言っているか? 2016年に、

「政党や立候補者の主張にその基礎となる事実についての誤りが無いかどうかをチェックすることは、マスメディアの基本的な任務である」

 BPOは「その結果、ある候補者や政党にとって有利または不利な影響が生じうることは、それ自体当然であり、政治的公平を害することにはならない」と述べている(参考・西脇亨輔弁護士コラム)。

 いかがだろうか。報道特集はむしろBPOの意見に沿って放送したとすら言える。



「末端の職員」と公然と言った神谷氏

 参政党は「偏向報道」と言っているが、BPOの見解を知らないか、もしくは知らないふりをして支持者を煽っているように見える。

 真偽不明の言説に対して裏付けをとり、正していくのは偏向報道ではなく普通の報道だ。ここは共有しておきたい。

 さらには今後「神は細部に宿る」部分も注目していきたい。参政党候補者さや氏が、ロシアの通信社「スプートニク」のインタビューに応じた動画が公開された件があった。

 神谷代表は「現場と党の末端の職員が勝手にやってしまったので、その職員には厳しい処分を下しました」と述べた。注目したいのは「末端の職員」と公然と言ったこと。神谷代表といえば昨年2月の文春の「元公設秘書が自殺 “パワハラ的言動”に悩み」という記事があった。


  



※「参政党」神谷宗幣代表(46)の元公設秘書が自殺 “パワハラ的言動”に悩み、知人に〈どんな暴言吐いても許されるとか思ってるのかしら〉とメッセージを…神谷氏は「週刊文春」の取材に「責任は感じている」(「週刊文春」2024年2月8日公開)


 平気で「末端の職員」と言う姿勢から上記の記事を思い出してしまった。

 どんどんこうした「細部」も可視化されるのだろう。これまで参政党をウオッチしてきた人々には敬意を示しつつ、今後は各メディアの普通の仕事ぶりに注目したい。


◆◆◆


 文春オンラインで好評連載のプチ鹿島さんの政治コラムが一冊の本になりました。タイトルは『お笑い公文書2025 裏ガネ地獄変 プチ鹿島政治コラム集2』。

 




  1970年生まれ。長野県出身。
  時事ネタと見立てを得意とする芸風で、新聞、雑誌などにコラムを多数寄稿。TBSラジオ『東京ポッド許可局』『荒川強啓 デイ・キャッチ!』出演ほか、『教養としてのプロレス』(双葉文庫)、『芸人式 新聞の読み方』(幻冬舎文庫)などの著書がある。
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《藤浪晋太郎の“復活計画”が進行中》獲得決めたDeNAの南場智子球団オーナーの“勝算”

2025-07-29 | いろいろ



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《藤浪晋太郎の“復活計画”が進行中》獲得決めたDeNAの南場智子球団オーナーの“勝算” DeNAのトレーニング施設『DOCK』で「科学的に再生させる方針」


  


 剛腕が帰ってくる。元阪神の藤浪晋太郎(31)がDeNAへの入団に合意し、3年ぶりに日本球界に復帰する。

 2013年にドラフト1位で阪神に入団した藤浪は1年目から3年連続2ケタ勝利をマーク。2023年にポスティングでメジャーに挑戦し、1年目は7勝を挙げた。だが翌年以降は不振が続いてメジャー登板はなく、今年6月にマリナーズ傘下のマイナーを自由契約になった。

 大谷翔平と同級生の悩める右腕に目をつけたのが、昨季26年ぶりに日本一に輝いたDeNAの南場智子球団オーナー(63)だ。

「マッキンゼー出身のやり手として知られる南場さんは7月14日のオーナー会議で『できることは全部やる。まだ折り返しだからこれから頑張る』と述べて、シーズン途中の積極的な補強を示唆しました。実際にDeNAは藤浪獲得と昨年活躍したフォード(33)との再契約に加え、元中日のビシエド(36)の調査も行なっているそうです」(スポーツ紙記者)

 球界屈指の剛速球だが、制球難が付きまとう藤浪。獲得には疑問の声もあがっているが、南場氏には“勝算”があるという。

「DeNAが横須賀に構えるトレーニング施設『DOCK』にはアナリストが在籍し、様々な数値を計測して選手の能力を向上させます。2023年に試合勘の鈍っている(トレバー・)バウアー(34)が日本にすぐ適応したのも『DOCK』のおかげとされ、藤浪もこの施設で科学的に再生させる方針のようです」(同前)

 2015年に女性初のプロ野球球団オーナーとなった南場氏は「経営のプロ」としてBクラスが続くチームを強化してきた。

「横浜スタジアムの経営権を獲得してファン目線の経営改革を進めただけでなく、選手やスタッフなどの人材に積極的に投資し、ドラフトで獲得した新人選手に自らプレゼンしてプロの厳しさを教え込み、データ分析を活用した育成方針を採用するなど、チーム強化に全力を注いだ。現場至上主義を貫く南場氏のもとなら、不振にあえぐ藤浪も心機一転して復活できるのではないか」(同前)

 “南場再生工場”となるのかに注目だ。


  


※週刊ポスト2025年8月1日号
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藤浪晋太郎のDeNA入りに阪神ファンが“だんまり”のワケ 「正直言って、戻ってこられてもジャマでしかない」

2025-07-29 | いろいろ



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藤浪晋太郎のDeNA入りに阪神ファンが“だんまり”のワケ 「正直言って、戻ってこられてもジャマでしかない」


  


“どうぞ、他のチームに行ってください”という雰囲気

 阪神からポスティングで渡米するも精彩を欠き、先頃3Aを自由契約になった藤浪晋太郎(31)――その獲得にDeNAが名乗りを上げた。

 これを、荒ぶることで知られる阪神ファンは、意外にも静かに見守っている。

 球団の好意で海を渡りながら古巣と異なる球団に出戻ると、元日本ハムでソフトバンクを選んだ有原航平(32)や上沢直之(31)のように、ファンから裏切り者扱いされがちだ。

 スポーツ紙デスクが語る。

「実際、他球団も元の球団に遠慮しながら獲得を検討するものです。この二人のケースも、当初は日ハムが獲得を試みましたが、金額面で折り合わず、ならばとソフトバンクが金を積んで攫っていったのです」

 しかし今回、阪神は再獲得する姿勢を見せなかった。

「藤川球児監督は現役時代、後輩の藤浪を何かと気にかけ、アドバイスを送ったりもしていました」

 その関係性を考えると、獲得に乗り出してもよさそうなものだが、

「リーグ首位を独走中の今の阪神は、投手陣が鉄壁で、若手も育っている。正直言って、藤浪に戻ってこられても邪魔でしかありません」

 速球が武器の藤浪だが、制球難がネック。四死球を出すたび、虎党から大きなため息を漏らされたものだ。

「ファンも、もう彼を見てイライラしたくない。だから、“どうぞ、他のチームに行ってください”という雰囲気なんです」



DeNAは「背に腹は代えられない」

 そんな藤浪だが、かつて日ハムの新庄剛志監督に熱烈なラブコールを送られたのは有名な話。

「監督就任直後、藤浪について“俺の所に来たら化ける”と述べ、その才能を高く評価。今の日ハムを見ると分かるように、新庄監督は図抜けた身体能力の持ち主が好きですから」

 だが、こちらも目下、リーグ首位をひた走っていて、

「先発の駒はそろっている。欲を言えばブルペン陣、特に抑えを固定化したいですが、ノーコンの藤浪に任せるわけにいきませんし……」

 あいにくこちらも“お呼びでない”のだった。

 一方、DeNAは、

「先発のバウアーが不調で2軍落ちし、抑えの入江大生も故障で離脱。2年連続日本一のために、投手陣補強は喫緊の課題で、もはや背に腹は代えられません」

 加えて、ベイファンは虎党よりは優しいので、「メンタルが弱い藤浪向きかも」というのだが……。


  


  



 週刊新潮 2025年7月24日号掲載
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