ある難病(パーキンソン病)患者の叫び

年齢51歳。医師。2004年4月病気のため退職。白衣を着ていた者がパジャマに着替えた時に感じた本音を叫び、訴える。

エスカレーターの乗り方:ステレオタイプにならないで

2005-04-12 13:14:30 | Weblog
東京では急ぐ人は右側を、大阪では急ぐ人は左側を歩くと聞いています。これはエスカレーターの話ですが、いつこのような習慣になったのでしょうか?おそらくエスカレーターが駅の構内や地下通路に設置されてからのことだと思います。確かにこのような決まり事は通常では人の流れをスムーズにしてくれています。そしてエスカレーターのお陰で足の不自由な人でも『上り下り』がかなり楽になっていることも事実です。しかし、世の中にはその習慣に止むおえず従うことができない人もいるのです。
 先日、両足の不自由な人と外出したのですが、その人は特に右足が悪く、体を安定させて立つためには右側に寄りかかっていることが必要になります。平日の昼頃でしたので駅のエスカレーターはさほど混んでおらず、その人が右側に乗り、私がその後に立って、後から右側を歩いて上ってくる人たちに「すみませんが左側から抜いてくれませんか。」と言っていたのです。ところが、ある中年のご婦人が、「エスカレーターの習慣を知らないのか」と言わんばかりに「右側に立たれると後の人が歩けないでしょう。」と言ってきたのです。ちなみに私の同行者は杖を持っていて、すぐに足が不自由であることはわかるのです。
世の中にはいろいろな境遇の人がいて一般の人とは同じように行動できないこともあるのです。習慣は習慣、決まりは決まりとして大事なことですが、もう少しその方にはステレオタイプ的な考えから抜けていただけないかと思いました。



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1 コメント

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ロンドンのエレベーター (Almond)
2005-04-21 09:08:13
この話を読んでロンドンのエレベーターを思いだした。私も右側のベルト(手すり)を持つと安定する。ロンドンのエレベーターに乗っているとき右側に杖を持って立っていた私に、後ろから来た男の人は”動かなくてもいいですよ”というそぶりでさっさとよけて上がって行った。

健康な人にとっては人をよける動作は簡単だが、私が急に動こうとすると少し厄介。

よけて行ってくれた人のやさしさがありがたかった。
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