週刊ねこまみれ

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肥大型心筋症(4) ~気持ちの変化~

2008-09-09 | 肥大型心筋症




肥大型心筋症(4) ~気持ちの変化~



テンが肥大型心筋症を発症してから9月末で丸2年になります。
2年間欠かさず朝晩薬を飲んでいます。お互い(飲む方も飲ませる方も)プロになりました。
テンの体調は安定していて毎日元気に過ごしています。


<病気に対する気持ちの変化>

最近になって、これまで記してきた心筋症の記事と
今の自分の気持ちや考え方が少しづつ変化しています。
読み返してみて、自分の中で知らず知らずのうちにテンの命を諦めたように
出来ることを制限してしまっているような書き方があることに気付き
同じ病気でがんばっている方たちにエールを送るどころか
不安な気持ちにさせてしまったのではないかと深く反省しています。

肥大型心筋症は治らない病気ではあるかもしれないけれど
終わりに向かって無意識なカウントダウンを繰り返し、毎日を送るのではなく
今を生きようとしている
(というより自分は病気だということも全く知らずにのほほんと生きてる)
テンのために私には何が出来るのかを考えなければいけなかったのです。

テンのかかりつけの先生はその点、あまり前向きではありません。
現実をご存知だからこそ、下手に私達に希望を持たせることは出来ないと
思いやりでそうおっしゃるのかもしれませんが…。正直傷付いたこともあります。
薬の他に私がテンに何かしてあげられることはないでしょうかと伺った時
「肥大型心筋症は治らない病気ですから…」
「今、安定していてもきっとまた悪くなりますから…」
「この子は長くは生きられませんから…」 と。

「病は気から」ではないですが、もしかしたら1%でも良くなる可能性があるものも
マイナスの気持ちでどんどん悪い方へ流されてしまいそうです。
でもこの先生の言葉がきっかけで、これまで薬と療法食だけに頼ってきたことを見直し、
病院での治療以外でも、出来ることを全部やってみようという気持ちになったのです。
ある意味、先生に感謝しなくては…(笑)
(2年目にしてやっと…遅っ!行動力のない母でゴメンよ、テン)



<病院の治療以外に出来ること>


1.食事を替える

まずはごはんを替えてみよう。
そこで偶然出会ったのがナチュラルケアで有名な須崎動物病院のHPでした。
ペットの食事で何より大切なのは水分です。と繰り返し述べられています。

水分の多い食事に変えること。
みなさんすでにご存知の方も多いでしょうが、
水分をたくさん摂ることでおしっこの量が増え、
カラダに溜まった老廃物を排出できるので、結果、血液をきれいにすることにも繋がります。

ドライフードしか食べたことのない3にゃんず(テンだけでなくみんな一緒に切り替えです♪)
最初の難関はドライフード以外を食べられるようになることです。
まずはドライフードだったヒルズ療法食のg/dをウェットフードのg/dに替えました。
そして慣れてきたら(3にゃんずとも1、2週間で慣れました)
ウェットフードにさらにお湯を足して水分量を増やしていました。
かなり美味しくなさそうな(苦笑)しゃばしゃばのスープ状です。
それから1ヶ月ほどでお肉を足したり、かぼちゃやにんじんなどの野菜を足して
試行錯誤ののち、今はなんとかほぼ完全にフード無しのごはんに
切り替えできそうかなぁというところです。
(現在の様子: テンはOK、ぴっちは我慢して食べてる、すずらんはわがまま言い始めた…)

あまり完璧を求めると続かないので(←ダメな母)
お気楽に、時にはウェットフードやカリカリもトッピングしてます。
(ぴっちは特にカリカリ命だったのでストレス解消のためにもいいかなと思っています)

ご飯を替えてから、3にゃんずとも体重がかなり減りました。
健康的な理想の体重に近くなったと言えると思います。
それからずっと気になっていたけれど、昔にひいた風邪のせいだから
仕方がないなぁと思っていた目やにや鼻くちょ。
これも水分摂取量を増やした途端にぴたりとなくなりました。
あとはすずらんの乾燥肌。みんな抜け毛が減ったこと。などなど。
すべて改善されたのには驚きでした。
テンの病気のためにと始めたことでしたが、
すずらんやぴっちにも嬉しい結果がついてきました。

先月末、手作り食セミナーに参加しました。
そして、手作り食の大先輩の方にもたくさんお話を聞くことが出来ました。
みなさんおっしゃるのはまずは、難しく考えずに簡単に作って食べさせよう。
栄養バランスは、色々な食材を食べさせることで自然と整ってくるから、ということです。
手作り食は難しい、栄養のことが心配だ…と
ガチンガチンに固まっていた気持ちがほぐれ
一挙に選択肢が広がったことで気持ちが楽になりました。

他にも例えば「塩分って危険」だと思っていたけれど
今は、摂ってしまった塩分は水分で流してしまえばいいんだと思えるようになりました。
これはダメ、あれもダメと敬遠するだけでは
どんどんと道は狭まって身動きが出来なくなるから
なぜ悪いのか、それは本当に悪いだけのものか?その原因や対処方法を知ることが
道を開くきっかけになるのだということを改めて実感しました。

と、話はズレましたが…
テンのあんなに小さな体で続けてきた1日2回の投薬。
今、使っている心臓の薬では副作用はないとのことですが
やはり体内に蓄積されるものがあるのではないかということがずっと心配でした。
でも、必要でないものは、流してしまえばいいのですね!
水分摂取の重要性とその効果を知ったことで、ひとつの不安が解決しました。
これから余裕が出てきたら
病気にいいと言われているサプリメントや食材も取り入れていきたいです。



2.毎日マッサージ 艶出し用のブラシで

抜け毛対策用のブラッシングとは別に
艶出し用のブラシでマッサージをしています。
テンはこれが大好きで夜寝る前と朝起きてすぐにびよ~んと横になって
さあブラッシングよろしくね♪という体勢になります。
血行が良くなって、血栓症対策にもなるかなぁと期待しています。

それからもうひとつ。
ブラッシングをしながらテンの顔を見ていると
私もすごく気持ちよくなって、眠たくなってくるんです(笑)
ふわ~と夢心地になって、一心同体になっている気がします。
ブラッシングは私達にとって、とても大切な時間です。
リラックスできるBGMがあれば、さらに気持ちがいいです♪



3.散歩に出かけること

適度な運動。カラダの中に酸素をたくさん取り入れることは
病気の猫さんにとっても健康な猫さんにとっても重要なことです。

心臓の負担になる激しい運動はなるべく避けたいテンが
一番穏やかにリラックスしながら運動できるという理由で
私たちは毎日の散歩を続けています。車や人や犬を怖がる子なので
遠くへは行きません。庭と表にある駐車場までが散歩の範囲です。


特に2と3はテンの大好きなことです。
決してどの子にでも当てはまるというものではありません。
その子が何をしてあげれば一番喜ぶのかということを見つけて
毎日してあげられたらいいのかなと思います。

以前、メール相談をされていて、とても丁寧なアドバイスを下さるホリスティックケアのお店で
相談に乗って頂いたことがあります。

その時、上に書いたような毎日私がしていることは
病気のためにあまり役には立たない気休めのようなものなのかもしれないけど…
というようなことを言ったら
「そんなことはありません。気休めどころか、とても、また、最も重要なことです。」
とおっしゃって下さいました。 
病気に向き合う時には、
「心」や「気持ち」が大きな力を持つということをこれからも忘れないようにしたいです。

気持ちの持ち方でこんなにも希望が見えてくるものなのだと、自分でも驚いています。
そして、そう思って情報に目を向け始めた時から
驚くような出会いがたくさんあり
貴重な体験談を伺うことが出来たり、
探していた情報が見つかったり、という偶然が重なりました。

お先真っ暗、希望もない…そんな風に暮らすよりも
猫達と共に毎日が楽しく幸せに暮らせることに感謝して普段通りに過ごしていれば
その時がきて、それがどんな形になったとしても
きっとテンはそれにすずらんやぴっちは最後まで幸せに生きられると信じています。

きっとみなさんも心筋症や治らないといわれる病気について調べている上で
とても絶望的な気持ちになってこられたことでしょう。
様々な闘病記はとても参考になる一方どうしても自分の子と重なって
たまらない気持ちになってしまうものです。

でも世界中にはどれだけ多くの猫達が暮らしているんだろう。
その中には心筋症だけど今年、16歳、まだまだ長生きしてるよ~という子も
実はたくさんいると思うのです。
都合の悪い占いは信じないのと一緒で(あれ私だけ?)
良いことだけを信じても、何も悪いことはないと思うのです。

ブログを通じて知り合ったお友達の猫さんがいます。のんびり屋の可愛い子です。
定期健診の結果、その子の肥大していた心臓が小さくなっていたそうです。
医学上は進行するとされている心肥大、でも…こういうこともあるんですよね!
伺うと、お薬やサプリメントなどは
ほとんどテンと同じようなものを飲ませていらっしゃいますし、
特別な治療をされたわけでもありません。でも確実に良くなっているのです。

かかりつけの先生もこの結果について一瞬考えたように言葉に詰まり、
「治ることはないです」や「治りました」というような明言はされなかったそうで
その時、このお友達は心筋症は「まだまだ未知の領域のある病気なんだ」と
思ったんだと話して下さいました。
私にとって、希望の光が見えたようなとても貴重なお話でした。
私もこれからは「治らない病気」という通説を信じるのはやめようと思いました。

病気が発覚した時はショックで明るいことは何も耳に入らない状態だったのが
きっと前向きに考えられるようになる日がきます。
私はそれに気付くのがすごく遅かったけれど(汗)
出来ることなら少しでも早く、いろんな可能性に目を向けることで
愛猫との大切な毎日がもっともっと楽しく幸せなものになると信じています。
どうか落ち込まないで前を向いて下さいね。

治らないと言われた病気の猫さんや犬さんが、そして一緒に暮らすみなさんが、
どの一日を思い返しても幸せだったと思えるような
そんな毎日を過ごせることを心から祈っています。


最後までご覧いただいてありがとうございました。



<リンク集>

須崎動物病院  一度読んでみて欲しい須崎先生のこのお話→「余命宣告をされた!


HAC和歌山   メール相談をして下さったショップ 「ひとりごと」も読み応えがあります


手作りごはんの本  私が今持っているのはこの2冊 
                  「
ネコに手づくりごはん」 須崎恭彦
                  「
もう迷わないペットの健康ごはん」 本村伸子


ペット食育協会    手作りごはんのセミナー 全国で開催されています



☆9/12追記☆

お友達のGaviちゃんが心筋症についての無料レポートを
ダウンロードできるところを教えて下さいました。

こちらから
↓↓↓
『犬猫の幸せ寿命を3年延ばす 薬に頼らない心臓応援ケア』

Gaviちゃん、いつもありがとう♪