水彩画~描いてみたら

中野チヨコ 
描いて 作って 楽し blg

黒鳥

2018年06月13日 | バレエ

白鳥のオデットと黒鳥のオディールが同じダンサーが演じるのは

クラシックバレエの常識中の常識だが、初めて知ったときは誰もが

「そーなんだ」と思ったに違いない。

メイクや衣装が違っていても、演劇なら声で判るだろうが

体形も同じだし、メイクも衣装も、振りも全く違うのに同じダンサーだ!とわかるのは

前列席のお客さんぐらいだろう。

もともと判っていてください、で観るものなのだ。

魔法で白鳥のされた(いきさつで泣き落とす?)白鳥と

妖艶キャラでスポーティな黒鳥を

ダンサーが演じ分けるところが見どころの一つになっている。

湖であった白鳥に永遠の愛を誓う、と約束した王子は

パーティーに来た黒鳥が白鳥と同じ顔で「昨日の私です」と言うものだから

うかうかと永遠の愛をみんなの前で誓ってしまう。

それがストーリーの主軸なのだが

そんなに違うのに顔が同じ、というだけで王子は間違えるのか?

自然な疑問である。

「眠り」や「くるみ」と違って、王子のパートが1幕でしっかりあるので、

王子のキャラクターが、伝わりやすい。

様々な解釈が楽しめるところも、「白鳥の湖」のおおきな魅力だ。