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消しカスビート_人参方程式-(ん)

農業高校生、のらりくらりと日々過ごしてます。

I came here to see you. #3

2011-11-20 21:08:29 | I came here to see you.

—7月20日 影山 恵— 


『楽しいって感じることの殆どって、生きていく上で必要のないことだと思うんだ。 

だって、生きてくのに必要なことって、睡眠と食事と…あとなんだ?適度な運動?…ってそれは生活習慣って言うのかな。わかんないや、やっぱり。 

でも例えば、みんなが楽しい、ってやってるゲームだったりカラオケだったりなんだりは、無くても生きていけるでしょ。』 

そこまで打ち込んで影山恵はノートパソコンを閉じた。 

一昨年、高校に入学してすぐにバイトを始め、夏休みに今までの給料を全部注ぎ込んで買った新型のノートパソコンは、今はもう旧型として売られている。 

どんどん新しい機能が付いた、より軽い、便利な製品が生まれてくる。 

パソコンを買ってすぐに始めたブログの新規作成欄にふと学校で思ったことを打ち込んではみたが…。 

書きたいことがまとまらず、一度中断。 

パソコンの隣には学校から出された数学の課題。 

sinA cosA tanA …  これが生きていく上で必要なことだとは到底思えない。 

それでも…。 これはテストに出て、成績に繋がって、それが就職、給料、生活…と繋がっていくのだと考えると。 

やはりこれは楽しいことではないからか。 

楽しいことではないから、将来必要でないとしても、将来に繋がる今として必要。 

こんなことを考えている時間があるなら、勉強を少しでも進めた方が良いと言うことは承知している。 



中学3年の高校受験が終わった頃から、恵は意味を持たないことをよく考えるようになった。 

答えの出ない、ぐだぐだとした考えを誰に話すでもなく、悶々と頭で考えるのが好きになった。 

そして、考えがある程度まとまりそうになるとブログの記事として出すのだ。 

誰かからの答えを求めて。 

 

テレビが見たい。ただ、1階に降りてまで見たくはない。その点、携帯のワンセグ機能は便利だ。 

時間は615分。チャンネルを回してみたがニュース以外はくだらないバラエティーだけだった。 

仕方がなく、グルグルとチャンネルを回す。 

「………えっ!?」 

行き過ぎたチャンネルを戻してニュースのボリュームを上げる。

「……9日、19時頃に神奈川県川崎市に住む越水雅哉さん、32歳が自宅で死亡しているのが発見されました。 第一発見者は妻の美代さん。 雅哉さんの職場の後輩である吉川睦容疑者20歳が18時頃自宅を訪れ部屋でガタガタともみ合うような音がした後、吉川容疑者が部屋を出て行き………」

 

 

時が止まったように感じた。たった5秒ほどだと思う。なんの関係もない人だったら特に何も想わないであろう、顔。画面に容疑者として映し出された男。

吉川睦…私と同じ顔だ。。。

 

 

 

 

おうおう。ずいぶん久々の更新だなぁ。

カボチャとか途中で挟んだから、更新がもう半端なく遅くなったよ←ただの言い訳。

 

さて、sinA cosA tanA のあたりまでは書いてたんだけど。その後を、今日は書いたんだ。

どぅしようもなく、RADの曲に沿った小説を書きたくなって、でもその前に、そっくり3人書こうって。

とりあえず、3人のそっくりを出したから、これからどうするか。。。

 

ううん。

どしよっかな。

 


I came here to see you. #2

2011-10-13 22:57:41 | I came here to see you.

720日 正当防衛—

 

昨日のあれは、正当防衛なんだ。そぅ。俺は悪くない。 

突然金属バットを振り上げたあいつが悪いんだ。俺は悪くない。 

金属バットを振り回しながら迫ってくるあいつに抵抗して、近くにあった懐中電灯を投げたら…  兎に角、俺は悪くない。 

 

暗い路地。あれだ、よくテレビなんかで犯人が隠れるような場所。 

実際にこんな所があるんだって作日始めて気が付いた。 

鉄の外階段の下には異臭を放つゴミ箱。と瓶ビールのプラスチックケース。多分このケースにも名前があるんだろうけど、俺はそんなこと知らない。

何度も靴に踏まれたガムが黒くアスファルトにへばり付いている。

 

人通りの多いところに出られない。きっと今俺は警察に追われている。

いや、実際に追い掛けっこのようになってはいないけど、警察に見つかったら捕まる、きっと。

今は何時なのだろう。GPS機能とやらで場所が分かったら困るから、携帯も電源を切っている。

額から流れ落ちる汗を拭うために左手を挙げる。

あ、腕時計あるじゃん。

建物の窓から僅かに漏れる光を文字盤に当てた。723分。一昨日まで、俺はこの時間何をしていたのだろう。

仕事を終えて、電車にゆられ、家に向かっている途中だろうか。それとももう家についてシャワーでも浴びているかな。いや、居酒屋で楽しく飲んでいたのかも。

兎に角今は出来ないことばかり。

冬だったらフードをかぶって、マフラーで口元まで隠して街中を歩けたかもしれない。しかし今は夜でも汗がにじみ出してくる夏。顔を隠すのにはマスクぐらいか。そのマスクも持っていないし。

あぁ、でも冬だったら外は寒い。凍えて倒れるかもしれない。

そぅ考えると…。

どちらにせよ顔をさらさずに堂々と道を歩くのは難しい。

…。

いや、昼間の人が混み合った時間なら。きっと誰も自分には目を向けない。

夜の警察のパトロールに引っかかるより良いかもしれない。

明日の昼まで待つか。

腹に手を当てる。空腹というより、もぅ腹痛に近い。昨日の昼から食べ物を口にしていないのだから当然ではあるが。

…買いに行こう。

下手にコンビニよりも駅ビルや、スーパーの方が監視カメラが少ないのではないか。いや、今捕まらなければいいのだから…。

下手に怯えない方がよいだろう。

きっと指名手配犯として顔写真が載ったプリントが張り出されていることはない。

ならば警察に見つからなければ良いだけだ。

目立った服装ではない。誰の目にもとまらないように、目立たずに行動するのが、こんなにも緊張する物かと驚く。

普段通り…。自分に暗示を掛け、街灯のない暗い路地から俺は足を踏み出した。

 

 


季節が変わってしまいました。

これを書き始めたのは夏だったんだけど。

今はもう秋です。

正直、夏の暑さなんて、冬になったら薄れてきます。

ヤバイね、時代について行ってないね。

まぁ、試験中と言うことで最近恒例となった現実逃避により、書きかけだった仮タイトル「そっくり3人」の2節目を書き上げ…

でもこの人物としてはもっと書きたかったんだけれども、3人目に移ります。

もう。

お気づきでしょうか。

途中から書き方が変わっております。

最初、しっかりとした言葉遣いをしない書き方で書いていたのですが……

今書いたのはもろ硬派。

ではないけど、まぁ。

前半も少し言葉遣いを下にあわせて変えたら…


『あ、腕時計あるじゃん。』

がやけに目立った。

こりゃ失敗だ。

更新遅くなってスミマセン。

今も、季節が変わってしまっていても気にせずのんびりと更新をさせていただきたい


 


I came here to see you. #1

2011-08-31 16:11:05 | I came here to see you.

728日 暑いのに—  

速度をゆるめバイクを図書館の駐輪場にとめる。エンジンを切ってメットをハンドルに掛けた。鍵をポケットに押し込みながら歩く。 

自動ドアが開くと、ひんやりとした空気が体を包む。 

もうすぐ8月と言うことで、体に突き刺さる日差しを避けるように逃げ込んだ図書館。 

冷房が効き過ぎてパイプの部分がひんやりと冷たいイスに腰を下ろし、目の前のテーブルに額をつける。気持ちがいい。外に出て火照った体に冷気が染み渡る。 

自宅では節電だとか言って、今年になってからはまだクーラーをつけていない。 

開け放った窓にうちわ。 扇風機さえつけない家の使用電力はこの町の中で一番低いのではないかとさえ思う。 

「ん~~っ」 

図書館って素晴らしいな。そんなことを思って思わずのびをする。正面に座った白髪交じりのおばさんがパッチーワークの本から顔を上げる。イスのパイプ部分より冷たい視線。 

こっわぁ~…。そんな大声出してないのに。ヘラリと頭を下げ、いそいそと席を立った。 

 

「ただいまぁ~」

2にもなって帰宅したらしっかり挨拶するヤツなんて滅多にいないんじゃないだろうか。

母がそう言うところが厳しいから小さい頃からしっかりしつけられている。

「晴哉(ハルヤ)?遅かったじゃない。ちゃんとパン粉買ってきてくれた?」

………。

忘れてた。。。

「…いってきま~す……」

なんだかなぁ。

昼は鮭フライだとか張り切って作り出した母が、最後にパン粉がないことに気が付き、買いに行かされていたのだが………。夏の暑さに惑わされて見事に忘れていた。

朝起きたのが遅かったから自然と昼食も遅くなり、午後2時という一番暑い時間に……

別に鮭フライじゃなくたって良いじゃないか。

なんだっけ、ムニエル?だって良いじゃないか。あれはパン粉いらないだろ、確か。

バイクに乗って風を切っても熱風しか体にまとわりついてこない。

「ねむぃ~っっ」

思わず叫んでしまう最近の口癖。いや、実際に眠いのかは分からないけど、気づくと口に出してしまっている。睡眠時間は不足していないと思う。ただ、最近の蒸し暑さの所為で寝苦しいのだ。

 

さっき立ち寄った図書館の前を通り過ぎてコンビニへ向かう。

パン粉、パン粉…

ついでにアイスキャンディーも1本。

会計を済ませる。

外に出たくない。一瞬コンビニの外へ出るのをためらってしまう。

冷たい空気を胸一杯に吸い込み…

扉に手をかけた。

 

「ちょっと君、」

「は?」

バイクの鍵を差し込み、ハンドルに手を回したとき、声をかけられる。

振り返ると水色のシャツを着た…。。。警察。

「え、は!?」

「吉川睦君(ヨシカワアツシ)だね。」

「え、違っ」

「署まで着てもらうよ。」

言いながら警察手帳を見せてくる。

意味が分からない。分からない。分からない。

吉川睦?誰だそれ。俺になんの関係がある?

掴まれた肩を振り払う。

すぐにもう片方から捕まえようとする警官から一歩離れる。

自分と警官二人の周りは人だかりが出来ていた。

「吉川睦って誰だよ、お、俺は富田晴哉(トミタハルヤ)だよっ」

マジでなんなんだ。こんな注目浴びたくない。てか暑い。来るな来るな。

「…身分を証明する物は?」

。。。。。

「それを見せなきゃいけない理由は?」

パン粉を買いに来ただけなのになんなんだ。別に家に帰っても涼しくなんか無いけれど。見たいテレビも、したいこともないけれど。

厄介ごとはゴメンだ。

「…見せれば良いんだろっ」

ポケットに詰め込んだ財布からバイクの免許証を出す。警官二人がそれをのぞき込み…眉を顰めた。

胸ポケットから紙を取り出し春樹の顔と交互に見る。

写真か…。

人違いだよ。残念ながら。俺じゃないんだって。また1から探せ。

あ~ぁ、また遅いって母に怒られる。今回は俺が悪いんじゃないぞ。警察に呼び止められたんだ。悪いことは何もしてないってのに。なんだ?吉川とかってヤツと間違えられて。

「ほら、俺じゃなかったでしょぅ、もぅいいですか?」

暑いんだ。さっきコンビニの店内で吸った冷たい空気はすっかり消えた。くそぅ、恨むぞ、警察。あ、その前にその犯人、恨むぞ。

警官2人はまだブツブツと話し合っている。

「あ~もぅっ、誰ですか、吉川あつ…し?だっけ?俺じゃないって」

答えられない質問にため息をつき言葉を続ける。

「帰ります、さよーなら。」

2人がのぞき込むバイクの免許証をぺりっと取り返し、一度とったメットを再びかぶる。

発進!

あー、アイス絶対溶けた。

 

あれです、rose-k.さんに希望されてまだ全然進んではいないのですが、とりあえず1節だけ。

タイトルもまだ決まってません

カテゴリーとしては、そっくり3人。

仮のタイトルだから。もちろん。

もうちょっとしっかりしたタイトル考えるよ、そのうち。

なんか…僕の母は犯罪者での私の作風と違うよね。

まぁいいや。

警察に捕まったこと無いし、全然分からないからな……

実際はこんなんじゃないだろうよ。

バイクに乗せたのだって、免許で人違いだって証明させるために後から入れたし……

駄文スミマセン。

そのうち修正するカモです。