消しカスビート_人参方程式-(ん)

農業高校生、のらりくらりと日々過ごしてます。

僕の母は犯罪者 裏話

2011-02-10 23:30:17 | 僕の母は犯罪者 【完】

あああ。。。

ずっと思ってたんですけど…

pcちゃん開くたびに忘れてしまっていたんです。

申し訳ない。

今日、そろそろパソコちゃんを閉じようかなっと思っていたところで…

思い出しました!消しカス。

 

 

僕母の裏話です。

あ~あれ、学校の友達にあげちゃったんだっけなぁ…?

まぁ、覚えてる範囲で。大事なところを。

 

僕母の8話、豊田光樹くんが、学校に着いてからチェーンメールを送るんですが…。

 

豊田光樹くん、実は、すっごい機械音痴です。

だから…新聞記事も少し拡大コピーしすぎたし…、

チェーンメール、打つのもすっごい時間かかったし。

考えるの、って言ってるけど、ホントは、打つのがとてつもなく遅い。

そして、極めつけは、アドレスの換え方を分からない。

わざわざ新しくケータイを買ったのは、アドレスの換え方が分からなかったからです。

 

 

なんか…無念。

可哀想。豊田光樹。

結構、お金かけてるんです。無駄に機能性の高い、店員に勧められたケータイ買っちゃうし。高かったんですよ。

チェーンメール回すためだけに、どんだけ金かけてんだって…。

 

 

そんなことを今更言う消しカスは、今日、テーブルの上に乗ってマーガリンをなめようとしていたネコさんの寝床となっています。

自分、ドンマイ。


僕の母は犯罪者 続6 [完]

2011-01-11 22:08:31 | 僕の母は犯罪者 【完】

 

2010 11 28 告白—

 

相川蒼空のまわりにも、鈴木加奈のまわりにも人はいなかった。

気遣うように目が合う小淵修太以外には、完全に二人の存在を無視している。

時々、ニヤつきながら教室を覗きに来る豊田光樹に、殴りかかりたくなる衝動を抑え、蒼空は光樹を睨み付けた。わざとらしく身震いをし、それから、胡散臭い笑みをたたえて手を振ってくる光樹は、蒼空がまわりから無視されるようになった原因を作った張本人だ。

スッと目をそらし、席替えで遠くなった加奈の席を盗み見る。

特に何をするわけでもなく静かにイスに座っている加奈。だが、ボーッとしているようでもなく、何か強いオーラを纏っている。

つまらなさそうに教室から離れる豊田光樹にチラリと視線を向け、再び加奈に視線を戻すと、後ろを振り返っていた加奈と目があった。

スッと立ち上がる加奈に、クラス中の視線が突き刺さる。

普段は存在がないように装う生徒も、二人が動くと、必ず目を向けるのだ。

加奈が近づいてくる。

「屋上。」

短く告げられた言葉に頷き、加奈を追って教室を出る。

 

二人で屋上のフェンスに腕をつき、遠くに見える江ノ島に目を向ける。

冷たい風に蒼空が目を細めたとき、隣から笑い声が聞こえた。

「ハハハハハハハハッ」

乾いた笑い声だった。

「ねぇ、私のこと、信用してる??」

じっと見つめる蒼空に不意に笑いを止め、口元だけの笑みを作ってくる。

似ていると思った。

中学1年生。蒼空が南松中学校、1年4組の教室で一人笑い続けたときに似ている。

表情を歪めた蒼空に、満足そうに笑う。

「うちのお父さん、鈴木匠が殺した相手ってね…相川瑠衣って言うんだ」

冷たい風が二人の間を駆け抜けた。

 

 

 

終わったぁあああ~

完結です。疲れました、否結構楽しめたんで

よかったかも。今までありがとうございました

 

最後だから、字おっきくしちゃおう。

 

 

 



僕の母は犯罪者 続5

2011-01-10 21:41:33 | 僕の母は犯罪者 【完】

2010 11 16 信用—

 

相変わらず、蒼空のまわりに人が近寄ることはなかった。

多分馬鹿なのだろう。蒼空の私物に触るとそれを菌のようになすりつけ合うのに、よく物がなくされていたり、壊されていたりする。

壊すときにも誰かになすり付け合っているのだろうか。

それを考えると少し笑える。

しかし…やることが幼稚すぎると思う。中学生の時と何ら変わりない。

たった2年で考えが変わるわけ無いのかな。

一人で納得しながら教科書を開くと、1頁毎にシャーペンの芯が挟んである。

これって…いじめにはいるのか?プレゼントともとれると思う。お疲れ様です。なんて思いながらも、多分、端から見れば無表情で何を考えているのかわからないのだろう。

先日、このクラスに入ってきた鈴木加奈は、クラスの奴等に囲まれてなんだかんだ楽しそうに話している。

それを見て思う。

あいつの父親も人を殺したのに、なんで俺だけ…。

溢れてくるのは不の感情。

誰かになすり付けて良い物だなんて思っていない。だが…同じ境遇にいる者で何故ここまで扱いが違うのか…。

別にあそこまで質問攻めに合いたいとは思っていないが。

「蒼空…」

ふっと息をついたとき、頭上から降ってきた強張った声。

軽く首をあげると、2週間ぶりほど話していなかった、小淵修太が居た。

「あの…えっと…この前—」

「ちょっと待った。場所移動しよう。」

最近は蒼空に話しかける人は皆無だ。どうしても係などで話さないといけないときには、クラス中の視線が蒼空とその相手に集まる。まるで監視されているようだ。

修太はそのことに気が付いていないのか。今も、修太が蒼空に話しかけたことによって、クラス中が静まりかえり、視線が集まる。

正直、居心地が悪い。せっぱ詰まった修太の表情からして、真剣な話でもあるのだろう。

教室を出て屋上に続く階段を上る。その途中で振り返り、後ろから付いてきていた修太を見下ろした。

「何?」

「あ…この前は悪かったと思って…。だって蒼空が人殺したわけじゃないんだろ?その…人殺したのって母さんなんだろ?よく考えたら…蒼空…悪いことしてないよなって…。」

「は…馬鹿じゃねぇのお前。それを教室で言うつもりだったのかよ。みんなの見てる前で。」

本当に馬鹿だと思う。自分が。虐められている人間が、虐める側の人間の心配をしてどうする。

まだどこかに、修太を信じたいという気持ちが残っているのかもしれない。

「それ心配してここまで連れてきてくれたのか?」

お前やっぱいい奴かもしれない、と呟く修太に、ふっと笑って、元々、と返す。

少し黙ってから、

「そうだったな。…あの日もそうだったもんな」

少し黄昏れて言う。

「あの日っていつだよ」

蒼空のツッコミに、やっぱこういうノリが良いよな、と機嫌良く言う修太。

「わかってんだろ?母親のことなんで教えてくれなかったのかお前を責めた日。あれ、蒼空に言われたこと図星だもんな。あ、友達になりたくなかったって訳じゃなくて…」

言葉を濁す修太に、思わずふきだす。

いつの間にか、二人の間には、前のような穏やかな雰囲気が流れていた。

「てことで仲直りしたわけですし、仲良く教室まで手を繋いでいきますか!」

「キモイ。あと、教室では俺に構うな。」

構ってもらっては困る。修太に被害が行きかねない。

別に、いじめを他の奴にまで増やしたいわけではないのだ。

「え~なんで~ずるい~。」

「話し掛けてくんな。虐められたくないなら」

「え…」

何処までも馬鹿な修太をおいて教室に戻る。

「蒼空~~~」

警告しても人目を気にせずに話し掛けてくれる修太に、心が和んだのは、調子に乗るから修太には教えてやらない。

 

———————————————————————————————————

 

教室の扉を開けると、いつもとは違う光景が広がっていた。

鈴木加奈のまわりに人がいなかった。

そして、いつもなら自分に向けられる嫌悪の視線が、加奈に向けられていたのだ。

自然と足は、加奈のもとに向かっていた。

「だって…おかしいでしょ?両方とも親が犯罪者なのに片方だけ無視されるって…」

とてつもない敗北感。あっさりと自ら一人になる道を選んだ加奈に敗北感を覚える。

フッと口元をあげる加奈の腕を掴んで教室を出る。

引きずるように手を引く蒼空に小走りで加奈が付いてくる。

途中、修太に擦れ違い、キョトンとした表情で声を掛けられるが無視して階段を上った。

行き着いた場所はもちろん屋上。

「なに馬鹿なことしてんだっっ!!」

自分でも制御しきれない黒い感情が渦巻く。不快だ。

別にこんな事を望んでいるわけではない。一人になる苦しさを知らないから、こんな馬鹿げたことができるのだ。

勢いよく息をついて、しゃがみ込む。

「だって…信用して欲しいから…」

頭上から聞こえた声に上を向くと、ニヤリと笑った加奈と目があった。

 

 

 

 

 


僕の母は犯罪者 続4

2011-01-09 21:26:52 | 僕の母は犯罪者 【完】

 

2010 11 9 似たもの同士

 

人は誰でも、自分より下の存在を求め続ける。自分より下の人間を見て、安堵する。

 

加奈がこの学校に入学したのは、蒼空よりも1年早い、2007年の4月だった。

通常は3年生として生活しているはずだが、父である匠を殺害したため1年間は施設に入れられていた。

自分の父が人を殺したという事実を知り、動揺していたのだろう、と加奈の罪は、裁判官によって誰もが想像したよりもずっと軽くなったのだ。

手続きのために有心高校を訪れたとき、久しぶりに訪れた屋上で、加奈は倒れている蒼空を見つけた。

すぐに養護教諭を呼び、相川蒼空と言う名前だと知った。

相川蒼空。もちろんその名前は知っている。

匠が殺した女の子供だ。

自分と同じく、両親も兄弟も居ない。そして何よりも、その両親のうちの一人が犯罪者という共通点を持つ。

ひどく愉快だった。蒼空も何か感じ取っているらしく、殆ど初対面だというのに、自分の母が犯罪者だと伝えてきた。

自分の弱さを人に見せて、何になると言うのだろう。

求めているのは慰めか、同情か。

あえてどちらにも応えない。弱さを見せたことを後悔するだろう、相川蒼空は。

「…私もね、両親が居ないの。幼い頃に母を失って、去年、私をここまで育ててくれた父も亡くした。」

相川蒼空は黙って聞いている。

一瞬、私の父があなたの母親を殺したの、と言うか悩む。

…否、もっと絶望して欲しい。今言っても、彼はそれほど苦しまないはず。

もっと私を信じて…心に隙ができたときに、絶望させたい。

「父は…殺人を犯した。それで…。私達…似てる…ね?」

精一杯の哀愁を漂わせる。

蒼空のまっすぐな視線が痛い。

スッと視線を蒼空から街並みに移す。全体的に曇って、白く霧がかかったように暗い。風が冷たい。

再び蒼空に目を向けると、蒼空も手を擦り合わせて、雲に覆われた空を見ていた。どこか先ほどより顔色が悪くなっているようだ。

「教室に戻ろうか」

こくんと頷く蒼空に、あえて次の約束はしない。

 

 

今日から正式に有心高校の生徒になる。生徒の前に立ち、自己紹介をするのだろう。

職員室のドアを叩き、足を踏み入れる。担任の男性教師に声を掛けると、教室に案内すると言われた。

正直、1年前はこの学校に来ていたのだから、案内などしてもらわなくてもいいのだ。

黙ってその教師の後に続いて、教室を目指す。

今日から加奈は2年A組だ。先生に続いて教室にはいると、クラス中の視線が突き刺さってきた。

「鈴木加奈です。よろしくお願いします」

必要最低限の挨拶を終え、先生に指された席に向かう。窓際の席で、加奈をじっと見つめているのは、先ほどまで一緒にいた相川蒼空だ。

ふっと口元に笑みを浮かべ、自分の席に着く。

転校生…というわけではないが、この学年の生徒は初めて見る顔なのだろう。教室に加奈の顔を見に来る生徒は、1週間ほど続いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おおおおおお。ありがちなパターン来ました。 

 

 

 

 

 


僕の母は犯罪者 続3

2011-01-08 21:57:59 | 僕の母は犯罪者 【完】

 

2010 11 12 二人の場所—

 

医者に言われたとおり、3日間の入院を終えた蒼空は、学校の屋上にいた。

少し、いつもより早く家を出て、ゆっくりと歩いてきたのだ。

それでも時間が余ってしまい、教室にはやはり居づらいため、こうして今屋上にいる。

校門を生徒がくぐり抜けてくる。

この中に、自分の苦しみを分かるヤツなどきっと居ない。

両親を亡くした。

母は、刑務所に入っているはずだった。だが…。1年前のニュースでやっていた。警察官が、母を…相川瑠衣を殺したと。

母はもう、この世にいないと。

ずっと目を背けてきていた事実だ。

目を背けていないと、自分はきっと死んでしまう。

それに、今死んだら、虐められたのが原因で自殺と思われるかもしれない。そんな情けない話はない。

きっと今日は母が殺人者だと言うことが全校中に知れ渡っている。陰湿ないじめが始まる。

 

…あれは……。あの女だ。病院で会った…鈴木加奈…。

一人で、誰とも話さずに歩いてくる。俯きもせず、只まっすぐ前を向いて歩いてくる。

急いで屋上を飛び出す。階段を駆け下り、昇降口に向かう。

自分の靴が無くなっていた。

バカバカしいと思う。

高校生にもなって、どれだけ暇なんだ。

上履きのまま昇降口を出る。

まわりの視線が痛い。

「あ、今日登校してる。」「えっ死んだんじゃなかったの?」「幽霊かもよ~」

そんな言葉を無視して、前から歩いてくる鈴木加奈のもとに向かう。

まっすぐ前を見ているようなのに、商店場ボーッとしていそうな目だ。

「鈴木加奈さん」

声を掛けると、初めて気が付きましたとばかりに、キョトンと目を丸くする。

「あぁ、屋上の…」

どうやら俺は、『屋上の人』になっているらしい。苦笑を漏らしながら、この前の礼を言う。

「いえ、べつに…」言葉を濁す加奈に、そう言えばと思う。そう言えば、加奈もきっと、俺の母が殺人者だと言うことを知っている。これほど噂をねたましく思ったことはない。

噂で言うよりも…。どうせなら自分の口から言いたい。

「あの、俺の母親、人殺しなんです。相川瑠衣っていって…父も俺が幼い頃に死んだんで…」

両親共に、もう死んでいる。殆ど初対面に近い彼女に言ってどうなるというのだろう。

「へぇ。」

短い答え。他人のことなどどうでも良いというような…。やはり、似ている。

沈黙。いつの間にか、彼女の視線は、蒼空から外れていた。

だからといって、特別どこかを見ているわけでもなさそうだ。

「…相川蒼空と話してる人誰だろう…?」「見たことない顔だよね…」

いつの間にか二人は多くの視線に囲まれていた。それに気が付き、申し訳なく思う。自分と居ることによって、注目を浴びさせてしまった。ごめん、とあやまり、それじゃぁ、とその場を立ち去ろうとしたとき。

「…屋上…。あの場所、いいよね。一人になれて。」

呟くような加奈の声が耳に届いた。え、と聞き返す頃には、蒼空を見ていなかった。

 

昼休み。蒼空が屋上に行くと、鈴木加奈がフェンスにもたれ、空を見上げていた。

「一人になれる場所なのに…二人になっちゃったね…」

そっとそこに近づくと、蒼空に視線を向けないまま彼女は口を開いた。

苦笑混じりに言う加奈に、蒼空はそっと微笑んだ。

 

 

 

 

 

 

ふぅん。なんか二人、良い感じになってきてしまっていますが!?

 させねぇよ。学校に蒼空君のファンが居るんだよ。二人をくっつける訳にはいかねぇんだ。

 

 

ごめんなさい。これを書いているときの消しカスの気持ちです。