以前、千葉の市川北バプテスト教会から
浜松めぐみ教会の伝道活動のために
いろいろな種類のトラクトを送って下さったことを記事にしました。
その中に西村隆さんという方のお話を紹介したトラクトがありましたが
西村さんご自身が書かれたエッセイ本、「神様がくれた弱さとほほえみ」を
少しご紹介したいと思います。
トラクトの中にも書いてありますが
西村さんは、1997年に「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」
という、全身の筋肉が徐々に萎縮して、呼吸さえ自力でできなくなる難病を発病しました。
現状では治療法も確立されていない病気だそうです。
発病する前は福祉の仕事をされていて、ごく普通の家庭の父親として生きたきた西村さんでしたが
病気になってからは、当然ながら今までの生活はできなくなっていて
一人では食事をとることもできないくらい、病気が進行しているようです。
でも西村さんは
「無駄なものがそぎ落されて、はだかになったたましいが感じたものは、
人のぬくもり、共にいる幸せでした。そして、神様が身近に感じられるようになりました。
苦しみに会ったことは本当に幸せでした。共にあるいのち。共にいる喜び。
そしてキリストと共に。」
と、おっしゃっています。
当たり前なことが、当たり前に出来なくなってきているにもかかわらず、
いや、むしろこれから出来ないことがだんだん増えていくという現状の中でも
自分の存在価値を見出すことが出来て、苦しみを通して神様を身近に感じられるようになったことが
とても幸せなことだと告白することができる・・・
これは多くの人々が追求する富、権力、名誉ではけっして勝ち取ることの出来ない
神様からの恵み、祝福、平安ではないかと思います。
自分の声ではなく、神様の声を聞く
自分の目ではなく、神様の目で見る
自分の価値観ではなく、神様の基準で考える
自分を信じるのではなく、神様を信じる
こうすることによって、私たちの人生は大きく変わり
西村さんのような大変苦しくて、絶望的な状況に陥ったとしても
キリストと共に、活き活きと歩んでいけるのではないでしょうか。
西村さんはこのように言いました。
「日常の生活の中で、色あせる神さまの恵み
私は、自分の中に死を刻みます。
あまりにも小さないのちに注ぎこまれる人の愛、神様の恵み
生きている、生かされていることをあつく感じはじめました」
どこに目を向けるか・・・
自分か、それとも神様か・・・
実に多くのことを考えさせてくれる本です。