100億稼ぐ仕事術

2005-10-29 | 
     ホリエモン著


経営哲学的なものを期待したのだが、どちらか

というと仕事(会社経営)を効率的にこなすための

ノウハウ本である。



手帳の代わりにパソコンのメールを活用するとか、

社内においてメーリングリストを活用しての会議や

情報交換など、パソコンの機能を最大限仕事に

生かすノウハウなど。


また、名刺や趣味をうまく利用した営業方法、部下の

動かし方、コストカット等、会社経営に必要不可欠

な細かな部分まで話がおよぶ。



その中で、少ないながらもホリエモンの哲学とか志

といった部分を汲み取ってみると、明らかに松下幸之助

や本田宗一郎、稲 盛 和 夫といった敗戦後の日本を

浮上させてきた代表的な経営者達とは異なる。


以前はやはり物が不足していたが為に、ものつくりを

通して世の中に貢献しようという哲学が根底に流れて

いたような気がするが、それも今は昔。


物が豊富で有り余っている現代ではこの哲学自体が

色褪せてしまった。


利益追求の為にはあまり本業に拘らず、伸びそうな

分野であればどんなことにも手を出す。


また、仕事をリセット可能なゲーム感覚で捉えている

という側面もある。


いろんな面でドライで理論的、クールで欧米的な

経営になってきたという印象。



端から見ていると義理を欠く部分もあるので、頭の

堅い人達からは拒否反応を示されるのも無理はない。


しかし、こういう新しいタイプの経営者達が今、日本を

揺るがし変えているのも事実。


いろんなものをブレイクスルーし始めた。

時代の変わり目、正に諸行無常。


いろいろな業界での暗黙のルールも次第に破壊され、

義理人情的な古き日本的経営だった時代は終わり

を告げる。



いい悪いはまだ答えが出ないかも知れないが、これだけ

会社が急伸したということは少なからず、方向性が今の

時代にマッチしているだろうことは否めない。
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