to the mountain

いつもハイボールを飲みながら書いています。ただの酔いどれ日記です。

幌別岳(寿都幌別川)

2016年08月07日 | 沢登り

週の頭の月曜日,週末土曜は寿都幌別に行くことになった。
いつかは行ってみたいと思っていた沢だった。
ゴルジュが多くジャブジャブ泳ぎながらだから,夏真っ盛りで行くにはちょうどいいタイミングだと思った。
楽しみだなぁと思う反面,ちょっと憂鬱でもあった。
だってワンデイだし辛いんだもん・・・(笑)
でも土曜はピーカンが約束されていたし,行かない理由はどこにもなかった。

よーし,やってやるぜ!
いきり立った僕らは午前1時に札幌を出発した。
最近の僕らは出発時間をよく間違える。
この日も午前3時半前に着きそうだったから,途中の道の駅で仮眠して時間を潰した。

きれいな林道を走って広場みたいなところに車を停めた。
車から降りてみると車が温かいせいか早くも大量のアブさんが集っていた。
今日もアブと一緒に沢登りか。
林道を少しだけ歩いて入渓。
そーいえば,途中で入渓ポイントなのかピンテがやたら貼られているところがあった。
普通はあんなところから入渓するのだろうか?
林道をもう少しだけ歩けば,支流にぶつかるのに。

河原歩きは一瞬で終わった。
沢はすぐに狭くなり早くもいい感じに。


例の橋脚。
昭和初期に作られたらしい。
そんな時代にどうやって作ったんだろう。
とりあえず橋脚に抱き着いて時の流れに思いをはせる。


その後,沢は一気に狭くなる。
こんなところ歩いたことないからすごく興奮した。


壁の苔がきれいだった。


最近天気のいい日が続いていたから今日は水量は少ないんだろう。


ネオプレンを着ても寒いからカッパ着用。
カッパちゃん,暖けぇっす。
一番奥の釜持ちハング滝の登りがシビれた。
当然僕はドボン。


ドボン後に再度挑戦中の僕。
ぱくさんに助けてもらってなんとか登れた。
1人で来てたら登れなかったなぁ。


足は付かないけど岩につかまりながら進む。
こんなのばっかりで疲弊しまくり。


疲弊するのはぱくさんも一緒。


ツッパリ過ぎて肩腕パンパン。


今日は,何をどう考えても時間的に余裕のある行程ではない。
いつも適当な僕らにしては珍しく今日は8時間経ってピークに着かなければ撤退するって決めていた。
だから林道歩きからぶっ飛ばしまくった。
滝の登りもなりふり構わずバシバシお助け紐を出した。
まぁ当然断然出してもらった方が多いですけど(笑)
とにかく時間に追われながらハイペースで歩いた結果,僕は補給をおろそかにして藪漕ぎ開始時点でほぼシャリバテだった。
ぱくさんは気合を入れて冬でもないのにマルトデキストリンを飲んでいたから大丈夫だったようだ。
まぁ砂糖水を飲んでなくてもヤツの体力をもってすればなんともないんだろうけど(笑)
しかも,前から抱えている爆弾の左膝も痛みだしていた。
なんてこった。
ぱくさんにトップで藪漕ぎヤブコギしてもらって何とか尾根に出た。
尾根に出たといっても,登りでルートミスをしていたせいで幌別ピークは遠い。


シャリバテ&膝痛で半べそかきながらピークに。
予報どおりのピーカンで羊蹄がきれいに見えた。
ピークでは,ぱくさんに待ってもらって補給を。
いつもは行動食におにぎりなんて持ってこないけど,今日は朝飯の残りのセブンのチャーハンおにぎりを持ってきていた。
マジでうまかった。
やっぱ日本人は米ですよ。


補給もしたし働きますってことで下りは僕がトップで。
濃いお藪さんだった。


下りだすと左膝は一気に悪化した。
おまけに右膝も岩にぶつけまくりでチョー痛し。
でも痛いなんて言ってられない。
がんばらないと山に泊まる羽目になるから。

そーいえば,途中でぱくさんが釜で洗濯機の刑にあった(笑)
経緯を説明すると,ゴボウに使ったロープを回収しようとしたら何かに引っかかって抜けず,ぱくさんが再度登ってロープを回収し,その後釜に飛び込んだらそうなった。
受刑中のぱく氏を見てやべっと思い,なんとか釜の奥の足が付くところまでぱくさんを救助することができた。
さて脱出しようと思って気さくに泳ぎだしたら,水流強くて脱出できず・・・。
んーっと,この状況リアルガチにやばいね。
ってことで,アドレナリンは全開,膝痛も忘れて渾身の力で壁を蹴り,産卵期のシャケのごとく泳いでなんとか釜を脱出できた。
僕はぱくさんに向かって「ヤーマン」と叫び,ぱくさんも同じように返す。
その後,ロープを投げてぱくさん無事回収。

下りの泳ぎは水流のお助けもあって楽ちん。
膝痛さんの僕はこのまま入渓地点辺りまで流してくださいって本気で思ったのでした。


どんぶらこ,どんぶらこと流れてくるぱく太郎さん。


暗くなる前に行動を終えたいから2人とも時間を気にしながら黙々と下った。
どこまで歩いても出てくるゴルジュに「もう許してください。」って本気で思った。
例の橋脚が見えた時は,これで日没前に行動終了できるっていう目処が立ったからマジでうれしかったしほっとした。
最後の河原を歩いていて,入渓地点の二股が見えた時は泣きそうなくらいにうれしかった。
林道を歩く2人の口からは,「日没前に帰ってこれてよかった」とか「疲れた」といった類の言葉しか出てこなかった(笑)


行動時間は約14時間。
登りでぶっ飛ばしてみたけれど,結局,予想どおりの行動時間となった。
それにしても14時間行動っていうのは初めてだった。
当然完全燃焼で,家に帰ってきてから酒を飲む元気もなくすぐに寝たくらいにクタクタになった(笑)
登りの途中までは予想以上に順調なペースで進んだけど,下りは手こずった。
僕の膝痛と洗濯機の件がなければ,12時間台で降りてこれただろう。
いつもながら足を引っ張ってしまいすまないと思う。
とにもかくにも,寿都幌別川はとても楽しかった。
また行きたいと思う。
五の沢出合までなら(笑)